ホンダ ヴェゼル VS トヨタ ヤリスクロス ライバル車比較評価の目次
超人気モデルを比較評価する
トヨタは、2020年に待望のBセグメントコンパクトSUVであるヤリスクロスを投入。一気に人気モデルとなった。
そんなヤリスクロスのライバル車であるホンダ ヴェゼルは、2021年4月にフルモデルチェンジし2代目となった。
BセグメントのコンパクトSUVは、非常に人気の高いカテゴリー。トヨタ、ホンダ、日産、マツダと4メーカーが熾烈な販売合戦を繰り広げている。
そんな中、最新の2代目ヴェゼルとヤリスクロスに注目。超人気車種をより詳しく比較・評価した。
ホンダ ヴェゼルの特徴
ホンダ ヴェゼルは、2021年4月にフルモデルチェンジし2代目となった。
2013年に登場した初代ヴェゼルは、デビュー直後から大ヒットし、何度も登録車SUV新車販売台数ランキングでナンバー1に輝いている。
その人気の秘密は、スタイリッシュなデザインと室内の高い質感、1.5Lハイブリッドの低燃費性能があげられる。
また、3代目フィットと同じプラットフォーム(車台)をもつことから、広大な室内スペースも大きな魅力だ。
2代目ヴェゼルは、初代ヴェゼルのプラットフォームを継承し、広大な室内スペースを確保した。より大きく見えるデザインや、上質感の高めたインテリアなど、非常に高いレベルにまとめ上げている。
パワーユニットも刷新された。1.5Lのe:HEVが採用により、燃費性能が大幅にアップした。
4WDシステムは、プロペラシャフトを持ち、エンジンのトルクを直接後輪に伝えることができるリアルタイムAWDを採用している。リアルタイムAWDは、後輪をモーターで駆動するヤリスクロスのE-Fourよりも大トルクを後輪に伝えることができるため、走破性をより高めている。
トヨタ ヤリスクロスの特徴
トヨタ ヤリスクロスは2020年8月にデビューした。車名からも分かる通り、ヤリスクロスはBセグメントのコンパクトカーであるヤリスと同じプラットフォーム(車台)をベースとしてSUV化したモデルだ。
パワーユニットも共通化されており、1.5Lハイブリッドを搭載している。優れたシステムに加え、ボディなどを大幅に軽量化している。その結果、ヤリスクロスハイブリッドの燃費は、30.8Km/L(FF、WLTCモード)となった。このクラスでは世界トップレベルの実力を誇っている。
ヤリスクロスは、走行性能や使い勝手など、全方位で高いレベルにまとめられている。乗り心地も良好で、荷室も十分なスペースを確保している。
また、降雪地に住む人やウインタースポーツ、アウトドアレジャーなどを楽しむ人にも向けて、4WD性能も強化された。従来は滑りやすい路面での発進アシスト程度だった4WDシステムE-Fourだったが、モーターの出力を向上したことで、悪路走行でも十分な走破性を得た。
1.燃費比較
ヴェゼルの評価 4.0
ヤリスクロスの評価 5.0
軽さを生かし、燃費性能で圧倒的大差を付けたヤリスクロスハイブリッド
ヴェゼルとヤリスクロスの燃費は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)
ヴェゼル :24.8~25.0km/L(ハイブリッド車) 17.0km/L(ガソリン車)
ヤリスクロス: 27.8~30.8km/L(ハイブリッド車) 18.8~20.2km/L(ガソリン車)
燃費性能はハイブリッド車、ガソリン車ともにヤリスクロスが大幅に上回った。ハイブリッドの差は約12.0~23.0%になっている。ガソリン車も同様に、約11.0~19.0%の差がついた。
これはハイブリッドシステムの差も若干ある。しかし最大の要因は車重だ。
ヴェゼルは、ヤリスクロスより大幅に重い。190~210kgもの重量差があると、勝負にならないレベルだ。
これだけの差がついたのは、ヴェゼルの全長がヤリスクロスよりひと回り大きいことだろう。
最も大きな要因はプラットフォーム(車台)の違いだ。ヴェゼルのプラットフォームは、2013年に登場した3代目フィットがベースとなっている。初代ヴェゼルも同様だ。改良が加えられているとはいえ、基本的な部分は同じで、設計時期がやや古い。
2020年2月に登場し、初投入されたヤリスの最新GA-Bプラットフォームと比べると、非常に厳しい結果になったのは当然だろう。
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