フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)試乗記・評価 ミリ波レーダーを装備し、ボディは小さくても高級車的仕上がりとなったビッグマイナーチェンジ [CORISM]

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【VW】2015/02/01

内外装、エンジン、装備とフルモデルチェンジに匹敵するほどの大幅改良を受けた新型ポロ

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
 現行のフォルクスワーゲン ポロ(polo) がデビューしたのは2009年。モデルサイクルがやや長期化してきた中で、大幅な改良を施した新型ポロが登場した。

 いわゆるビッグマイナーと呼ぶべき改良だ。新型フォルクスワーゲン ポロは、内外装のデザインからパワートレーンが変更を受けたほか、安全装備の大幅な充実化が図られた。こうし大変更から、内容的にはほぼフルモデルチェンジに匹敵するとみていい。

 外観デザインは、フロントまわりに最新のフォルクスワーゲンのファミリーフェイスが採用された。そのため、ぱっと見た感じはゴルフ に近いものがあり、これまでのポロに比べて、やや上級化した印象を与えている。

 インテリアもフォルクスワーゲンらしい質実剛健な印象のかちっとしたデザインをベースに、今回の改良でゴルフと同じマルチファンクションのステアリングホイールを採用し、随所にクローム処理を施すなどして質感を高めている。

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)

DOHC化され、パワーダウンしたものの、燃費やフィーリングは向上

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
 搭載エンジンは、排気量が1200ccのTSI(直噴ターボ仕様)であることは変わらないが、ヘッドまわりがこれまでのSOHCからDOHC化された新エンジンになった。吸排気効率を追求するとDOHCになるのは当然の流れである。

 ただし、新型フォルクスワーゲン ポロの動力性能は従来にSOHC仕様エンジンに比べてダウンし、105ps/17.8kg-mから90ps/16.3kg-mに下がっている。これは燃費を意識してのもので、JC08モード燃費は22.2km/Lに向上している。

 ヨーロッパ車は国産車に比べるとカタログ燃費と実用燃費の差が小さいのが一般的で、フォルクスワーゲンのTSIでは特にそうした傾向が見られる。これは、ヨーロッパ基準でエンジンのチューニングがなされていて、JC08モードにフォーカスしすぎていないことが理由だ。ただし、ヨーロッパではガソリンのオクタン価は95が基準なので、日本ではハイオク指定になってしまう。その分を考えると燃費の良さも単純には評価できなくなる。

 新エンジンに話を戻すと、動力性能が10%以上低下したので走りが鈍くなったかと思ったら、必ずしもそのような印象は受けなかった。ヘッドまわりがDOHC化されたことで、むしろスムーズに回るようになった印象があり、トルクの出方が滑らかになったように感じられた。最大トルクをわずか1400回転という低回転域で発生するのだから、低速域から余裕の走りを感じるのも当然である。

 7速DSGは低速域でもギクシャク感を感じさせることなく、これもスムーズな変速を見せた。ワインディングなどではパドルを操作して積極的な走りを楽しむことができる。

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)

ミリ波レーダーを装備し、安全性や利便性が高まった

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
 今回の改良では、とくに大きな足回りについての変更を受けていない。これまでと同様に乗り心地や操縦安定性が入念に煮詰められた印象で、コンパクトカー の中ではストローク感に優れた走りを示す。

 今回のマイナーチェンジでポロが進化したのは、装備の部分が大きい。ゴルフに搭載されたミリ波レーダー方式を採用した追突軽減ブレーキのフロントアシストを始め、マルチコリジョンブレーキシステムなどが全車に標準で装備されたからだ。

 フォルクスワーゲンでは、up! などに赤外線方式の簡易型の追突軽減ブレーキを採用していたが、今回のポロは上級車のゴルフと同じミリ波レーダー方式である。赤外線方式だと監視できる距離が30m程度と短く、対応できる速度域も30km/h程度までと低いため、機能には一定の限界がある。これに対してミリ波レーダー方式は遠くまで見えて対応できる速度域も広がるので、安全性は格段に高まる。

 マルチコリジョンブレーキシステムは、衝突などの事故が発生したとき、二次衝突を防ぐために4輪にブレーキをかけるもの。フォルクスワーゲンがいろいろな車種に採用を始めたシステムだ。

 さらに、安全装備とも快適装備ともいえるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)も、ベースグレードのコンフォートラインにオプションで、上級グレードのアップグレードパッケージングに標準で装備されている。コンパクトカーでミリ波レーダー方式の自動ブレーキやACCを採用する例はほかにはなく、大きなアドバンテージである。

 装備が向上したにもかかわらず、価格はこれまでのモデルに比べてやや引き下げられた。買い得感も増したのが新型ポロで、充実した安全装備など、装備の中身まで含めて比較するなら、国産車とも直接的に比較できるような価格設定である。

 ただ、買い得感が増したとはいえ、コンフォートラインに純正カーナビとACCをオプション装着すると価格は260万円を超える。ゴルフとオーバーラップするような価格帯でもある。

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)価格、燃費、スペックなど

フォルクスワーゲン ポロ(volkswagen polo)
■フォルクスワーゲン ポロ価格
・ポロ TSI コンフォートライン:2,284,000円
・ポロ TSI コンフォートライン アップグレードパッケージ:2,546,000円

代表グレード フォルクスワーゲン ポロ TSI コンフォートライン アップグレードパッケージ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3,995×1,685×1,460mm
ホイールベース[mm] 2,470mm
車両重量[kg] 1,130kg
総排気量[cc] 1,197cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 66(90)/4,400‐5,400rpm
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 160(16.3)/1,400‐3,500rpm
ミッション 7速DSG
JC08燃料消費率[km/l] 22.2km/l
定員[人] 5人
価格 2,546,000円
レポート 松下 宏
写真 編集部

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(レポート:松下 宏

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