独フォルクスワーゲン(VW)は、新型「パサート」を11月中旬に欧州市場で発売する。
　新型パサートは、先のパリモーターショーで世界初公開され、パサートとして7代目モデルとなる。外観デザインは一新され、特にフロントマスクを大きく変更。今年夏に一部改良された日本未導入の最高級セダン「フェートン」同様のフロントデザインで、4本バーのグリルを装備するとともに、グリルの高さをヘッドライトと揃えているのが特徴だ。これにボディ同色のバンパー、オプション設定となる15個のLEDを使用したデイタイム・ランニングライト付きバイキセノンヘッドライトなどを装備する。
　もちろん従来どおりセダンとワゴンモデルのヴァリアントを設定し、ボディサイズは、セダンが全長4769mm×全幅1820mm×全幅1474mm、ヴァリアントが全長4771mm×全幅1820mm×全幅1519mm。搭載するエンジンは、ディーゼル4種類、ガソリン4種類に加え、天然ガス、最大85％までエタノール混入可能なマルチフューエルの、合計10種類を用意し、最大18%の燃費向上を図った。ガソリンエンジンは、直列4気筒直噴ターボとして、90kW/122psの1.4リッター、118kW/160psの1.8リッター、155kW/211psの2.0リッターをそれぞれ用意し、さらに220kW/300psの3.6リッターV6を設定する。いずれもエネルギー回生システムを標準で備え、1.4リッターターボではオプションでアイドリングストップ機構を装備する。
　このほか先進の安全装備を数多く採用。ドライバーの疲労を感知して警告する「疲労検知システム」を上位モデルに標準装備するほか、「アダプティブ・クルーズ・コントロール」の一機能として、VWで初めて「市街地緊急ブレーキ機能」を搭載した。時速30km以下で正面衝突の危険を回避もしくは被害を軽減する。