ホンダ、10ヵ年計画を発表~ハイブリッド・プラグイン・EVなど環境技術を続々市場へ投入~

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【ホンダ】2010/07/20

 

テーマは「良いものを早く、安く、低炭素でお客様にお届けする」

本田技研工業 伊東 孝紳 代表取締役社長

本田技研工業(株) 伊東 孝紳 代表取締役社長
 ホンダは7月20日、2010年からの10ヵ年計画について記者発表を行った。世界中で進む小型車へのシフトや環境意識の高まりを受け、環境技術の進化を4輪・2輪・汎用製品(発電機など)ともに幅広く進める。中でも4輪車では、「インサイト」「CR-Z」などに搭載するハイブリッドシステム「IMA」に代表される環境技術をさらに普及させてゆくことを改めて明らかにした。
具体的には、コンパクトカー「フィット」のハイブリッドモデルを2010年秋に国内で発売するのを皮切りに、今後1年をめどに小型車を中心にIMA搭載モデルを複数国内市場へ投入するとした。また、次期型「シビック ハイブリッド」に高出力なリチウムイオンバッテリーを搭載する。これはGSユアサとホンダとの合弁会社「ブルーエナジー」社から供給される。
さらに中型以上のモデルで、2012年にプラグインハイブリッド車を投入するほか、電気自動車についても、小型車を2012年に日米で発売することを発表した。また燃料電池車の研究も引き続き行ってゆく。
このほかエンジン車では、2012年よりガソリンエンジン車のエンジンとトランスミッションのラインナップを順次刷新してゆくいっぽう、小型ディーゼルエンジンについても2012年より欧州で発売する。
2009年6月に本田技研工業の代表取締役社長へ就任し、既に1年が経過した伊東 孝紳 氏は、ホンダが創業以来大切にしてきたお客様視点の発想から、時に内向きなものになっていた面もあると認めながら、次の時代に向けたホンダの成長戦略について『ホンダの社員に対し、"良いものを早く、安く、低炭素でお客様にお届けする"とのメッセージを伝えた』と話し、改めてお客様第一志向でのモノづくりを目指すとした。また、一部新聞報道などで報じられた高級車「レジェンド」次期モデルの開発中止について『止めるわけがない』と全面的に否定し、国内でも後継モデルを検討していることを明らかにした。
ホンダ 10ヵ年計画
ホンダ 10ヵ年計画 IMAハイブリッドシステム
ホンダ 10ヵ年計画 リチウムイオンバッテリー

 

ホンダ 10ヵ年計画 プラグインハイブリッド
ホンダ 10ヵ年計画 ガソリンエンジンの進化と新型ディーゼル
ホンダ 10ヵ年計画 燃料電池電気自動車とバッテリーEV

2010年末より「次世代パーソナルモビリティ実証実験」を日米で実施

ホンダ 10ヵ年計画 次世代パーソナルモビリティ実証実験

 そのほか、ホンダが有する4輪・2輪・汎用製品などの総合的な電動化技術を用いた「次世代パーソナルモビリティ実証実験」を日本と米国で年内よりスタートする。日本ではホンダの事業所がある熊本県と埼玉県で地域の生活の質の向上を目指した実証実験を、「ソーラーEV充電ステーション」や電動2輪「EV-neo」、4輪「プラグインハイブリッド」、さらに電動カート「EVモンパル」などを用いて行う。いっぽう米国ではEV(電気自動車)とプラグインハイブリッド車を用いた先進技術実証プログラムとして、スタンフォード大学、Google(グーグル)、カリフォルニア州トーランス市と個別に順次スタートしてゆく。

これらの成長戦略を受けホンダでは、日本の工場の位置づけについて「環境商品や小型車に関する先進生産技術の追求」「国内向け商品の効率的な生産」「海外支援機能の強化」の3点について集中特化すると発表した。この方針を受け、従来より延期されてきた埼玉県の寄居工場は2013年の生産開始に向け稼動準備を再開する。
いっぽう2012年より三重県の鈴鹿工場での軽自動車の生産を開始し、世界的な商品の小型化に対し車体軽量化と低コスト化に寄与する生産技術の構築を行う。このため、ホンダ系列の八千代工業での新工場計画を中止することを正式に発表した。

ホンダ 10ヵ年計画 次世代パーソナルモビリティ実証実験[日本]
ホンダ 10ヵ年計画 次世代パーソナルモビリティ実証実験[米国]
ホンダ 10ヵ年計画 日本工場の役割
ホンダ 10ヵ年計画 生産体制の強化

 

ホンダ 10ヵ年計画 鈴鹿製作所/八千代工業
ホンダ 10ヵ年計画 グローバル生産体制の強化
ホンダ 10ヵ年計画 新興国事業の強化
(レポート:CORISM編集部

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