日産ハイパーツアラー 未来型エルグランド? JAPAN MOBILITY SHOW 2023レポート
日産ハイパーツアラー 未来型エルグランド?の目次
全固体電池を採用したBEVミニバン
日産は上級ミニバンとしてエルグランドをラインナップするものの、現行モデルが発売されたのは2010年で、すでに13年も経過している。2024年にも次期モデルがウワサされる中で、さらにその先を示すようなプレミアムミニバンのコンセプトカーとして出展されたのがニッサン・ハイパーツアラーだ。もちろん次世代の電池とされる全固体電池を使った電気自動車である。
日本ならではのおもてなしの精神や上質さ、そして自動運転をはじめとする先進技術を融合して造られている。このクルマで移動することで、プライベートの旅行からビジネス出張に至るまで、目的にかかわらず、ともに過ごす人との時間をより一層楽しみ、絆を強めることができることを意識して開発が進められた。
日本の伝統美で近未来を表現
快適な旅を予感させるエクステリアは、日本の伝統美を表現する滑らかなボディパネルとシャープなキャラクターラインで構成され、建築的で堂々とした佇まいが周囲の景色に自然に溶け込むものとなる。フロントからリアフェンダーにかけて斜めに流れるようなボディサイドは、空力性能を向上させるとともに、EVと自動運転が融合した滑らかな走りを予感させる。
車体を囲むように施した白いウエストラインは、ヘッドライトやシグネチャーランプとしても機能するという。組木をモチーフに緻密さを表現したホイールなどのディテールデザインと、シンプルで大きな面構成のボディの掛け合わせは、いかにも未来的な印象を与えるものだ。
全固体電池を搭載する電気自動車のメリットを生かし、フルフラットなフロアで広々としたインテリア空間には、小型化した各コンポーネントが統合して搭載される。次世代電気自動車ならではのパッケージングの革新を実現するものだ。
レベル4の完全自動運転技術を搭載
これを支えるのは“ニッサンEV テクノロジービジョン”で、超低重心化や進化
した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」による滑らかな加減速。今まで体感したことのないフラットで安定感のある走りを実現し、快適な乗り心地を提供する。
また、V2X(Vehicle-to-Everything)機能の搭載で、大容量のバッテリーに蓄えた
電力を自宅や店舗、オフィスなどに給電するだけでなく、旅先やさまざまなビジネスシーンにおいても活用できるものとしている。
オーバーヘッドコンソールやライティングには、組木や格子をモチーフにしたデザインがあしらわれる。フロアに搭載したLEDパネルに川床や空の風景を映し出すなど、デジタルと自然をテクノロジーで融合することで、日本らしいラグジュアリー感とリラックス空間を演出するという。
ハイパーツアラー には、レベル4の完全自動運転技術が搭載され、運転席と助手席は360度回転する。完全自動運転モードで走行中は、運転席と助手席を後部座席と向かい合わせにすることで、乗員同士が対面での会話を楽しむことも可能だ。
また、後席の乗員がウェアラブルディスプレイを装着することで、前席のセンターディスプレイに表示されるナビやオーディオなどの情報を見たり、操作したりすることができ、乗員全員の一体感が生まれる。
さらに、ヘッドレストに搭載されたバイオセンシング付きのAI機能が、ドライバーや乗員の脳波や心拍数などから気分を判断し、空調や照明を自動的に調整することで、室内の雰囲気を最適に演出するなど、次世代の快適装備も供えている。
<レポート:松下宏>
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