モデルライフが長期化しているが売れているランドクルーザープラド
トヨタは、悪路走破性に優れた本格派オフローダーであるランドクルーザープラドを一部改良。同時に、特別仕様車「TX LパッケージBlack Edition」を設定し発売を開始した。
現行ランドクルーザープラドは、2009年にフルモデルチェンジし4代目となっている。、歴代ランドクルーザーが築き上げてきた、過酷な条件下でも卓越した走破性・信頼性など、高い基本性能を引き継いだ本格派オフローダーだ。
4代目ランドクルーザープラドでは、オフロードやオンロードでの快適な走行性能を進化。ユーティリティを徹底的に追求し「いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」を備えたクルマとして開発されている。また、3列目シート仕様もあり7人乗車が可能なモデルも設定されている。
デビュー時は、2.7Lと4.0Lのガソリンエンジンのみの設定だったが、2015年の改良で4.0Lガソリンが廃止され、2.8Lディーゼルが新投入された。現行モデルも2.7Lガソリンと2.8Lディーゼルの2タイプが用意されている。
モデルライフは長期化しており、いつフルモデルチェンジしてもおかしない状態ながら、本格派オフローダーを好むファンを中心に着実に売れているロングセラーモデルでもる。
大型のターボを使用しパワーアップ&安全装備もバージョンアップした一部改良
今回の改良では、まず2.8Lエンジンの出力が変更された。ディーゼルエンジンのターボチャージャーをサイズアップし、最高出力を従来の177psから204psに、最大トルクを450Nmから500Nm向上させ、さらにパンチの効いた力強い走りを実現している。また、燃費性能はWLTCモードで11.2㎞/Lとなった。
そして、重要な安全装備では、標準装備されているトヨタセーフティセンスの機能が向上。プリクラッシュセーフティの検知範囲を拡大し、新たに夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応。ヨーアシスト機能付のレーンディパーチャーアラートやロードサインアシスト(RSA)、先行車発進告知機能を全車標準装備した。ランドクルーザープラドは、車重が2トン超の重量級ボディ。大きく重いクルマなので、歩行者などとの衝突では大きな事故になりやすい。そのため、こうした機能向上は、高く評価できる。
そして、TZ-G、TX“Lパッケージ”に、駐車場などで後退する際に、左右後方から接近してくる車両を検知し、ドアミラー内のインジケーターの点滅とブザーにより、注意を喚起するリヤクロストラフィックアラートをオプション設定した。大きなボディをもつランドクルーザープラドなので、死角が多くなるので、こうした装備はうっかり衝突を防ぐ意味で非常に頼りになる。ただ、400万円以上のグレードが大半を占める。これだけの高額車なのに、リヤクロストラフィックアラートのような装備がオプション設定なのは物足りない。
そして、TZ-Gには、パドルシフトを採用。ステアリングから手を離すことなくシフトチェンジが可能となった。ブレーキを踏まずに、指先操作によるシフトダウンで速度を落とすことができるので、スポーティな走りだけでなく市街地走行などで意外便利な機能だ。
また、本格派オフローダーながら、やはりスートフォンとの連携が重視される時代。9インチのディスプレイオーディオ(DA)をオプションで設定することで対応。車載通信機DCMと合わせ、今どきのコネクティッドサービスを使用できるようになった。
精悍さが魅力の特別仕様車TX“Lパッケージ・Black Edition”
ランドクルーザープラドは、2009年に登場しており、もはやモデル末期。いつフルモデルチェンジしてもおかしくない状態。ただ、フルモデルチェンジはもう少し先のようで、話題性を得るため「TX」をベースとし“Lパッケージ”相当の装備に加え、内外装はブラックを基調とした特別仕様車TX“Lパッケージ・Black Edition”を新投入。
内装は、オーナメントパネルをシルバー塗装、センタークラスターパネルなどにブラック塗装し精悍に仕上げている。
外装では、グリルやヘッドランプまわり、バックドアガーニッシュに、漆黒メッキ加飾を施し、アウターミラー、ルーフレールなどはブラック塗装とした。また、17インチアルミホイールから専用ブラック塗装の18インチアルミホイールを特別装備。ブラック塗装を施した、大型のフォグランプベゼルを装着することにより、全体的に引き締まった高級感があるルックスになった。
値引き購入が前提となる特別仕様車
特別仕様車・Black Editionの価格は、2.8Lディーゼル7人乗りで5,089,000円。ベースとなるTX“Lパッケージ”7人乗りの価格が4,968,000円なので、12.1万円高となった。とくに追加装備もなく17インチから18インチにホイールが1サイズ大きくなったくらいで、後は加飾など色味の違いがメイン。
これで、12.1万円高というのは、少々高めの印象。モデル末期なので、もう少し買い得感があってもよい。とくに、このブラック仕様が好きでたまらない、という人以外は、あえて選ぶ理由がない。通常のTX“Lパッケージ”で十分だろう。
注意したいのは、値引き。特別仕様車は値引きできない、などと言うセンスのないトークをする営業マンがよくいる。まずは、通常のTX“Lパッケージ”で値引き交渉をして、十分い納得できる値引きが提示されたら、値引き額そのままで購入車種を特別仕様車・Black Edition”に変更することを提案するとよい。時間をかけて商談した後なので、簡単に値引きできませんとは言えない状況を作ることが大切。
それでも、特別仕様車は値引きできないというのであれば、商談をやめ、経営が異なる他のトヨタディーラーへ行くことをお勧めする。トヨタディーラーは、従来のように専売制でなく、全車種対応に変わっている。納得できない商談にいつまでも付き合う必要はない。
トヨタ ランドクルーザープラド価格
■2.7Lガソリン
・TX 5人乗り 3,621,000円/7人乗り 3,779,000円
・TX“Lパッケージ” 5人乗り 4,140,000円/7人乗り 4,298,000円
■2.8Lディーゼル
・TX 5人乗り 4,285,000円/7人乗り 4,443,000円
・TX“Lパッケージ” 5人乗り 4,810,000円/7人乗り 4,968,000円
・TZ-G 7人乗り 5,530,000円
特別仕様車ランドクルーザープラド TX LパッケージBlack Edition価格
・特別仕様車 TX“Lパッケージ・Black Edition” 5人乗り 2.7Lガソリン 4,261,000円/7人乗り 4,419,000円
・特別仕様車 TX“Lパッケージ・Black Edition” 5人乗り 2.8Lディーゼ 4,931,000円/7人乗り 5,089,000円
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