2021年度、新車販売台数ランキング たった120台差!? N-BOX逃げ切りナンバー1へ!!
2022年度の新車販売台数ランキングナンバー1は、僅差でヤリスを抑えたN-BOX!
2021年度の登録車、軽自動車の通称名別販売台数ランキングが発表された。登録車と軽自動車を合算したランキングは以下の通り。
新車販売台数ランキングでナンバー1に輝いたのは、ホンダN-BOXとなった。前年比96.8%と僅かに前年割れしたものの、安定の強さを維持している。
驚きのなのは、軽自動車内での圧倒的な強さ。同じスーパーハイト系でライバル車にあたり、軽自動車販売台数ランキング2位のスペーシアに対して、販売台数差がなんと約8.7万台となった。
コロナ禍であることや半導体不足により、2位のスペーシアや3位のタントが大幅に前年比を割っているのに対して、N-BOXはほぼ前年を維持している点にも強さを感じる。N-BOX人気もさることながら、安定的に生産できたのも勝因のひとつだろう。
軽自動車内では、もはやN-BOXのライバルは無し、といった状態となった。
そんなN-BOXだが、登録車であるヤリスシリーズとの販売台数ナンバー1争いは超激戦。販売台数差はわずか120台だった。ヤリスシリーズは、ヤリスクロスやヤリスなどの合算台数なので、単一車種とは言いにくいもののシリーズ全体としては順調な販売となっている。人気のコンパクトSUVであるヤリスクロスは、2022年4月現在で納期が6ヵ月以上。順調に生産できれば、N-BOXを逆転できた可能性もある。
国内専用車の多さがトヨタの強さ
相変わらず高い人気を維持しているのが、ルーミーだ。ルーミーは、2016年にデビュー。すでに、モデル末期なのだが、前年を大きく超える販売台数となった。
このルーミーや10位に入ったライズは、トヨタとダイハツの共同開発車だが、主体はダイハツ。ダイハツの魅力的な小型車開発力と、トヨタの強力な営業力が見事に高いシナジー効果を生み出している。
グローバル化が進む中でも、こうした日本人の求める日本専用車をしっかりとマーケットに届けているのも、トヨタの強さの理由だ。
ライズも2021年11月にハイブリッド車を投入したものの、前年比は70%と大きく前年割れ状態。ハイブリッド車の納期が部品供給不足により長くなっているようで、こうした部分が影響したとみられる。
ベスト10内のモデルでは、登録車が6台。軽自動車が4台となった。その登録車6台中5台がトヨタ車という状態。2021年度もトヨタ1強時代が続いた。もはや、トヨタに立ち向かえるメーカーが無い状態といえる。
ノート、オーラが好調の日産
そんな中、トヨタ車以外で唯一ベスト10内に食い込んできたのが7位のノート。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーにも輝いた実力車だ。こうしたことも追い風になり、7位を奪取。前年比も132.9%と絶好調。派生車であるオーラの好調も順位を上げた理由だ。
そして、トヨタの圧倒的な強さを支えているのが9位のアクアだ。アクアは、ヤリスと同じBセグメントのコンパクトカー。本来なら、共食いが発生しがちだが、走行性能と超低燃費性能を誇るヤリス、快適な乗り心地や居住性を重視したアクアとキャラクターをしっかり分けたことが功を奏し、しっかりと売り分けができたようだ。
■2021年度、新車販売台数ランキング1~10位
1、N-BOX 191,534台(96.8)()内は前年比%
2、ヤリス 191,414台(94.5)
3、 ルーミー 134,321台(130.3)
4、カローラ 124,224台(110.2)
5、スペーシア 103,605台(71.3)
6、タント 101,112台(78.9)
7、ノート 95,521台(132.9)
8、ムーヴ 85,635台(84.6)
9、アクア 84,734台(176.1)
10、ライズ 84,731台(70.0)
モデル末期でも好調のアルファード、フリード
11位には、高級ミニバンであるアルファードがランクイン。高級ミニバンが、この順位に入るほど売れるのだから、トヨタの利益は大きくなる。しかも、アルファードも2015年デビューと完全にモデル末期。こうしたモデルをシッカリと売り続けることができるトヨタの営業力は計り知れない。
12位は、2016年デビューとモデル末期状態のモデルであるフリードが入った。最新のフィットやヴェゼルを抑えて、ホンダ登録車の最上位車種となった。フリードは、もともと根強い人気を誇るが、部品供給の影響をそれほど大きく受けることがなかったこともあり、比較的短い納期での納車が可能だったことも販売台数を押し上げた要因。
スズキ、ダイハツのライバル車対決の結果は?
そして、12位にはハスラーが入った。ライバル車であるタフトに1.2万台の大差をつけている。どうやら、SUVテイストの軽自動車対決は、ハスラーに軍配が上がったように見える。
しかし、逆に両側スライドドアをもつハイト系対決では、ダイハツが強い。ワゴンR系の販売台数には、スマイルが含まれ、ダイハツのムーヴ系にはキャンバスが含まれる。スマイルは、2021年9月に登場した新型車だ。しかし、ワゴンRシリーズ全体を一気に引き上げることはできなかったようで、ムーヴシリーズの後塵を拝する結果となってしまっている。ワゴンRやムーヴもフルモデルチェンジ時期になってきているので、2023年度注目のモデルと言える。
そして、ルークスは人気スーパーハイト系軽自動車ながら15位という結果に終わった。これは、2021年12月に発生したエアバッグなどの安全性能不足によるライン・販売による影響が大きい。本来なら、ベスト5内に入っていてもおかしくないモデルだけに、今後に期待したい。
人気のヴェゼルは、部品不足などが原因で生産ができない状態が続いており18位と低迷。本来なら、ベスト10内に入ってもおかしくないモデルだ。
20位はハリアーが入った。前年比は67.9%と低迷。しかし、ハリアーの納期6ヵ月以上とかなり伸びていることから、部品不足の影響をかなり受けているとみられる。
■2021年度、新車販売台数ランキング11~20位
11、 アルファード 79,726台(74.8)
12、 フリード 73,661台(100.4)
13、 ハスラー 72,639台(85.0)
14、 ワゴンR 71,726台(108.7)
15、 ルークス 71,275台(72.3)
16、 ミラ 64,214台(89.5)
17、 タフト 61,200台(100.5)
18、 ヴェゼル 59,674台(212.3)
19、 アルト 59,584台(97.0)
20、 ハリアー 58,989台(67.9)
セレナ善戦、ヴォクシーは来年度が勝負
21位には、ヴォクシーが入った。2022年月にフルモデルチェンジしている。2022年度、注目の1台。10位以内に入る可能性も十分にあるモデルだ。
22位はセレナ。セレナのデビューは2016年。そろそろフルモデルチェンジ時期。モデル末期で、ヴォクシー並みに売れたのは高く評価してもよいだろう。
23位はフィット。部品不足などがあるとはいえ、本来なら10位以内に入るモデル。前年比 59.3%というのは、かなり危険な領域に入っている。
25位のシエンタは、ライバル車であるフリードに大差を付けられた。トヨタがライバル車にこれだけ大きな差を付けられ大敗を喫するのは稀なことだ。
30位にはソリオが入っている。ライバル車ルーミーとは10万台近い販売台数差がある。クルマの完成度はソリオが上回るが、これほどの差になるのは、やはり営業力とブランド力の違いといったところだろう。
■2021年度、新車販売台数ランキング21~30位
21、 ヴォクシー 57,972台(80.6)
22、 セレナ 56,458台(86.5)
23、 フィット 55,947台(59.3)
24、デイズ 51,875台(78.3)
25、シエンタ 49,992(73.3)
26、 N-WGN 46,786台(76.2)
27、 プリウス 44,935台(76.0)
28、 RAV4 44,513台(87.3)
29、 ノア 40,976台(87.6)
30、 ソリオ 38,453台(88.1)
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