デカいのにスマートなアウディQ5
アウディは、SUVの共通車名として頭に「Q」が付く。数字が大きくなるほどボディサイズが大きくなり、現在Q2が最もコンパクトなSUV。その後、Q3、Q5、Q7、Q8と続き、計5台ものSUVモデルを用意している。今回、試乗したアウディQ8は、SUVラインアップの中でフラッグシップモデルになる。
アウディQ8は、フラッグシップSUVということもあり、堂々としたボディサイズをもつ。ボディサイズは、全長 4,995×全幅1,995×全高 1,705mm。全長はそれほど長くないが、全幅はかなりワイドな印象だ。
アウディA8のスタイルは、丸みを帯びたボディとフロント/リア共にガラスの傾斜が大きく、車高自体もやや低め。クーペのようなルーフラインとフレームレスドアを採用しており、車高はQ7より30mm低く設定されている。流行りのクーペとのクロスオーバーSUVだ。そのため、全体的に「デカイ」と言った印象は無く、スマートさを感じる。
やっぱり、タッチパネルは・・・
運転席に乗り込むと、シートやメータパネル、ステアリングなどに違和感は無く、佇まいが好印象。ボンネット周りの見切りが良いのと「サラウンドビューカメラ」や「カーブストーンアシスト」などのサポートで駐車場や狭い路地などでも取り回し易く安心感がある。
各種操作は、タッチパネル(MMIタッチレスポンス)で行われる。いわゆるスマートフォン的で便利なのだが、走行中は身体が揺すられて思ったところにタッチするのは難しい場面が多々あり、ミスタッチでイライラする事もあった。
ミスタッチが続くと、指先を注視し前方監視が怠りがちになる。安全面では、BMWなど回転式コントローラーが比較的操作し易く安全だ。一般的なユーザーからは、タッチパネルという要望が多いと思うのだが、どうしてもタッチパネルが必要なら、回転式コントローラー併用が望ましい。
優れた静粛性と乗り心地
アウディQ8は、車内で聞こえるエンジン音は小さく静かだ。加速時もトルク感があり、静かにスーと気持ち良く発進・加速する。
ここで特筆すべきは、タイヤが丸いと感じることだ。抵抗感の無い転がりで発進が非常にスムーズ。路面凹凸の吸収性が良く、道路のうねりなどでもバネ上にフラット感があり身体の揺すられ感が小さくリラックス出来る。
路面の段差や継ぎ目もスムーズに乗り越して、ショックが小さい。目で見た路面状況と、身体に感じる乗心地が良い意味で異なるほどだ。前方に段差を認識して身構えるが、衝撃音のみで身体に伝わるショックは小さい。特にコーナリング中の段差などで、進路を乱される事も無く安心感があった。
この乗心地は、装着されていたアウディ純正コンチネンタル製ウインタータイヤの恩恵が大きいのかも知れない。また、サスペンションとのバランスも良く乗心地も非常にマイルド。タイヤの真円度が高い印象で、発進時にスーっとスムーズに転がってくれるのだ。
ゆったり気分でロングドライブが楽しめる
ハンドルを切った時の応答も、急に動く感じが無く接地している部分が丸く感じられる穏やかな優しい動きである。この乗り心地の良さや穏やかなハンドリングは、サマータイヤになるとどの様に変化するのか確かめてみたい。
これだけ乗心地が良いと、フワフワした印象を与えてしまいそうだ。だが、ハンドルの切り始めや切り返し時の操作に対して、動きの遅れなどは無く十分なダイレクト感がある。
ロール(クルマの傾き)に大きさ・速さも適度なもので、クルマの大きさや重さを感じさせない。レーンチェンジなどでの揺り返しも穏やかで、収まりもスムーズ。乗心地に同じく、ゆったりとした気分でドライブ出来て好印象だった。
また、安全装備としての「アダクティブドライブアシスト」である。この機能は、クルマの周囲を画像化してバーチャルコクピットのモニターにも表示される。
前方、側方(左右車線や路肩の停車車両など)の車両(乗用車、トラックなど)を認識して、クルマの大きさや種別を表示すると共に、路肩などの設置されたパイロン(セーフティーコーン)の位置関係まで正確に表示されるのには驚いた。
今回の試乗では、居住性・操縦性共に非常に好印象。静粛性が高く、ゆったりとした快適な乗り心地は、楽に長距離移動が出来るとモデルだと確信した。
<レポート:河野達也>
アウディQ8価格
・Q8 55 TFSI quattro 10,100,000円
・Q8 55 TFSI quattro debut package 11,220,000 円
アウディQ8燃費・ボディサイズなどスペック
代表グレード アウディQ8 55 TFSI quattro debut package
全長ⅹ全幅ⅹ全高:4,995 ⅹ1,995 ⅹ1,690mm
ホイールベース 2,995mm
車両重量 2,210 kg
最低地上高 195mm
最小回転半径 6.2m
ラゲッジ容量 :605L
エンジン V型6気筒DOHCターボ
総排気量:2,994cc
最高出力[ネット] :250kW(340PS)/5,200-6,400rpm
最大トルク[ネット] :500Nm(51kgm)/1,370-4,500rpm
燃費(JC08モード) 10.3 km/L
駆動方式 :quattro(4WD)
ミッション 8速AT
【関連記事】
- 6代目新型スバル インプレッサ新車情報・購入ガイド 追記:スペック公開! 燃費は? 価格は? 先行予約開始!【スバル】
- スバル フォレスターSTIスポーツ動画・評価 絶対後悔しないSUV確定!【BLOG】
- スズキ スペーシアギアvs中古車クロスビー 同価格帯比較・評価【対決】
- 日産e-4ORCE 氷上試乗! 雪道でも安心・安全+走る楽しさを追求【日産】
- セダンとSUVの違いは? 購入後、後悔しないために特徴を解説【生活・文化】
- フォルクスワーゲン ポロ 対 ルノー ルーテシア徹底比較評価【対決】
- スバル フォレスター(SK系)を比較解説。お勧めグレード、値引きなどもレポート【イベント・モーターショー】
- スバル クロストレック動画・評価 マニアックな用品装着車レポートも! 他3本動画あり!【BLOG】
- SUVを買ってはいけない場合とは? 後悔しないための失敗例3選とお勧めモデルを解説【生活・文化】
- 日産アリアB6 VSトヨタbZ4X 徹底比較評価【対決】
【オススメ記事】
- メルセデス・ベンツGLC新車情報・購入ガイド 謎!? デカいのに扱いやすい理由とは?【メルセデスベンツ】
- コスパよし!200万円以下のオシャレな輸入中古コンパクトカー5選 失敗・後悔しない中古車選び【生活・文化】
- ルノー ルーテシアE-TECHフルハイブリッド動画・評価 850㎞、実燃費チャレンジ! 3人乗車ながら、結果はまさかの?【BLOG】
- ボルボC40リチャージ/XC40リチャージ新車情報・購入ガイド BEV、まさかの後輪駆動に転進!【ボルボ】
- 新型日産ルークス新車情報・購入ガイド より精悍さあふれるデザインにマイナーチェンジ。2023年初夏発売!【日産】
- ルノー ルーテシアE-TECHフルハイブリッド燃費・試乗評価 約850㎞走行時の実燃費は、まさかの・・・【ルノー】
- 饅頭も生産遅延!? 予想を超える注文が殺到! 広島愛があふれ出す、マツダ&にしき堂コラボ「もみじ饅頭」誕生!【マツダ】
- 電動化へ急加速開始! 日産、新開発電動パワートレインの試作ユニットを公開。動画追加【日産】
- BMW M2クーペ新車情報・購入ガイド 絶滅危惧種がフルモデルチェンジ!【BMW】
- 新型トヨタ プリウス(60系)PHEV試乗記・評価 スポーツカーになった超絶低燃費エコカー!? 価格追記【トヨタ】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!