快適性を重視した特別仕様車「コンフォートエディション」
ホンダは、コンパクトカーのフィットに特別仕様車「コンフォートエディション」を設定し発売を開始した。
フィット特別仕様車コンフォートエディションは、「HYBRID・F」と「13G・F」をベースに「360°スーパーUV・IRカット パッケージ」や「運転席&助手席シートヒーター」などを標準装備化している。
ホンダ フィットの歴史は?
ホンダ フィットは、2013年9月にフルモデルチェンジし3代目となった。3代目フィットは、2代目フィットのハイブリッドシステムIMAから、SPORT HYBRID i-DCDへと変更され、36.4㎞/Lという低燃費を実現した。
しかし、このSPORT HYBRID i-DCDが、リコールを連発する。その結果、顧客の信用を失った。本来なら、トヨタ アクアを超える販売が期待されたモデルだっただけに、ホンダにとって大きな痛手となった。
その後、2016年6月にマイナーチェンジ。ボディ剛性のアップによる乗り心地の向上や、静粛性を高めた。燃費性能も37.2km/Lへと向上。歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備であるホンダセンシングも用意して、完成度を一段を高めたマイナーチェンジとなった。
Bセグメントのコンパクトカーでは、販売台数3位の座に甘んじているフィット
ただ、販売台数は回復しない。2016年度の販売台数は、98,923台。2016年末に発売されたシリーズハイブリッド車、日産ノートe-POWERの存在感に完全に敗北。大差を付けられた。2017年度も同様。99,734台を販売するも、ノートやアクアを超えることはできなかった。ちなみに、ノートは131,119台、アクアは128,899台売っている。
フィットにノート、アクアと、この3台のBセグメントコンパクトカーは、それぞれ異なったハイブリッドシステムを搭載していて、どのモデルも燃費面ではクラストップレベル。大きな差が無いというのも特徴で、このクラスの販売合戦は非常に厳しい戦いになっている。しかも、これから6~7月の繁忙期を迎えるだけに、なんらかの手を打たないとフィットのジリ貧は確実だ。
そこで投入されたのが、今回の特別仕様車フィット コンフォートエディションということになりそうだ。
女性がターゲット? 夏の日焼けと暑さを軽減、冬暖かい特別仕様車
フィット コンフォートエディションの特徴は、360°スーパーUV・IRカット パッケージが標準装備されていること。日焼けの原因にもなる紫外線(UV)を約99%カットし、暑さのもととなる赤外線(IR)を軽減するガラスをすべての窓に採用。これから暑い夏を迎える。乗員全員を日焼けから守り、快適に過ごせる仕様となっている。
スーパーUVカットガラスは、多くのモデルが採用しているが、360°というタイプはほとんどない。しかも、遮熱効果が高いIRもカットできるので、エアコンの効きも良くなる。IRカットガラスを装備するモデルも数少ない。フィットの室内は、なかなか快適なものとなるだろう。
そして、「運転席&助手席シートヒーター」は、冬に活躍する装備。寒い冬場は、腰から温められるので、とても快適。一度シートヒーターのありがたさを感じると、もはや装備されていないクルマには乗りたくなくなるくらいだ。
どちらも、女性から評価の高い装備。今回の特徴はコンフォートエディションは、主に女性をターゲットにしたようだ。
やや、お買い得な特別仕様車
ホンダ フィット ハイブリッドF特別仕様車コンフォートエディションの価格は、1,847,880円となった。ベース車に対して、32,400円高となった。プラスされた装備を加味すると、ややお買い得といった印象で、特別安い感じも無い。
これは、プラスされた装備が、特別使用車のみに用意されたもので、この装備をオプションで他のグレードが選択することはできないことも影響している。この装備が欲しければ、コンフォートエディションを買うしかないから、特別安くする必要がないということにもなる。
ただ、フィットが今置かれている立場は、Bセグメントで3番目の順位にいる。1位の座にいるのなら、こうしたやや強気な特別仕様車もありかもしれない。しかし、フィットは3番目。ライバル車には無い装備を買い得感を出して提供しないと、3番目の順位から上昇するような販売台数増につながりにくいだろう。
ホンダ フィット特別仕様車コンフォートエディション価格
・HYBRID・F 特別仕様車 COMFORT EDITION FF 1,847,880円/4WD 2,042,280円
・13G・F 特別仕様車 COMFORT EDITION FF 1,461,240円/4WD 1,655,640円
主な特別装備の内容
HYBRID・F COMFORT EDITION
(HYBRID・Fの装備に加えて)
・360°スーパーUV・IRカット パッケージ
・運転席&助手席シートヒーター
13G・F COMFORT EDITION
(13G・Fの装備に加えて)
・360°スーパーUV・IRカット パッケージ
・運転席&助手席シートヒーター
・アームレスト付センターコンソールボックス(アクセサリーソケット<DC12V>付)
ボディーカラー
・ブリティッシュグリーン・パール(特別仕様車専用色)
・モーニングミストブルー・メタリック(特別仕様車専用色)
・プレミアムアイボリー・パール(特別仕様車専用色)
・プラチナホワイト・パール
・ミッドナイトブルービーム・メタリック
・プレミアムクリスタルレッド・メタリック
・ルナシルバー・メタリック
・クリスタルブラック・パール
・ルージュアメジスト・メタリック
インテリアカラー
・プレミアムブラウン・インテリア(メーカーオプション)
・ニュアンスブラック(HYBRID・F COMFORT EDITION)
・ブラック(13G・F COMFORT EDITION)
【関連記事】
- 日産ノート オーラ新車情報・購入ガイド 大胆イメチェンしたプレミアムコンパクトカー【日産】
- トヨタ アクア新車情報・購入ガイド オシャレな上質感をまとった特別仕様車「Z Raffine(ラフィネ)」登場【トヨタ】
- BYD ドルフィン試乗記・評価 ゆるふわ系快適電気自動車【その他】
- 日産ノートe-POWER 新車情報・購入ガイド 斬新フロントフェイスとなったマイナーチェンジ【日産】
- スズキ スイフト新車情報・購入ガイド 予防安全装備&燃費が飛躍的進化!【スズキ】
- マツダ2 新車情報・購入ガイド 大幅イメチェンに成功した新グレード「BD」ってナニ?【マツダ】
- フォルクスワーゲン ポロ 対 ルノー ルーテシア徹底比較評価【対決】
- 日産ノート オーテッククロスオーバー+Active新車情報・購入ガイド よりSUVらしさを強調した新グレード追加!【日産】
- スズキ ソリオ/ソリオ バンディット新車情報・購入ガイド スズキ独自のハイブリッド搭載車を再投入!【スズキ】
- フィアット500e試乗記・評価 ビリビリ痺れる魅力満載【フィアット】
【オススメ記事】
- 速報!2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー「ホンダ フリード」に決定!!【イベント】
- トヨタRAV4(50系)新車情報・購入ガイド 新型RAV4デビュー直前? 最後の改良か?【トヨタ】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー 10ベストカー取材会開催!【イベント】
- 【動画】トヨタ アルファード (40系)後悔・失敗しないための内外装レビュー【トヨタ】
- ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV【ホンダ】
- 日産エクストレイル(T33型)vs トヨタ ハリアーハイブリッド(80系)徹底比較!【対決】
- 日産フェアレディZ新車情報・購入ガイド 2025年モデルが登場! 納期は? 転売ヤー対策は?【日産】
- BMW M2クーペ(G87)試乗記・評価 「サーキットで乗ってみたい!」クルマ好き女子が試乗!【BMW】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、栄えある10ベストカーが決定! 今年のナンバー1は、どのクルマに!?【イベント】
- 2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー、ノミネート車31台が決定!【イベント】
CORISM公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!