【ピレリCinturato(チントゥラート) P1試乗記】 ピレリも中国でタイヤ生産開始! 安心して使える中国製タイヤ こもだ きよしが試す! [
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クルマが売れ続ける新興国市場。当然、タイヤも売れる。軸足をアジアに置いたピレリタイヤの戦略
![ピレリCinturato(チントゥラート) P1](/files/node_2012/1339467899-resize-240-158.jpg)
ピレリといえば、いまやF1のタイヤを供給する唯一のブランドとしてスポーツタイヤのイメージがさらに強くなった。F1用に用意されたスペックの中から、サーキットの特性に合わせて2種類のドライ用タイヤを選んで投入するというシステムは、観客側からも判りやすくレースを面白くしている。
そんなピレリが2015年までに、プレミアムセグメントのリーダーになることを目指している。プレミアムタイヤ市場は、世界全体での成長率9.6%に対してAPAC(アジアパシフィック地域)においては年平均16.9%の成長率が予測されているという。
そのためにピレリではAPACに力を入れ、2005年に設立した中国のタイヤ工場に続き、2007年末にはプレミアムカー用タイヤを生産する第二工場を設立し、さらに今年二輪車用ラジアルタイヤの生産ラインが操業を開始したというから、驚くほどのパワーの掛け方だ。中国で生産されたタイヤは、中国とアジアパシフィック諸国に供給される。
燃費が3~4%アップするエコタイヤ、ピレリCinturato(チントゥラート) P1
![ピレリCinturato(チントゥラート) P1](/files/node_2012/1339467945-resize-240-162.jpg)
上海で発表されすぐに日本でも発売されるピレリ・チントゥラートP1も中国工場で生産されたものだ。
チントゥラートP1は4つのキーとなる性能を引き上げ、新しいマーケットの要求に応えている。それはグリップ性能、安全性、エネルギー効率、環境負荷低減である。
グリップ性能は、ドライ路面で100km/hからの制動距離を4%短縮したという。また、ウェット路面で80km/hからの制動距離は3%短縮している。
これは、タイヤの歪みを制御、安定させるハイブリッド材料の使用によるものだ。もちろんこれにより安全性能も向上する。転がり抵抗を25%低下させたのも、燃費を良くすることに貢献している。実際のクルマの燃費では3〜4%向上すると見込まれる数字だ。
これにより排出ガスも4%削減させることができるという。プレミアムタイヤであるからノイズの低減も施してある。車外騒音は1.5db、車内騒音は1dbそれぞれ低下させたという。
![ピレリCinturato(チントゥラート) P1](/files/node_2012/1339467958-resize-655-453.jpg)
シッカリとしたグリップを保つ頼もしいタイヤ
![ピレリCinturato(チントゥラート) P1](/files/node_2012/1339467932-resize-240-156.jpg)
チントゥラートP1は、走る場所を特化したタイヤではない。ごく普通に使うタイヤだ。市街地、ハイウェイ、郊外ドライブなどさまざまなシチュエーションにマッチしたタイヤである。
浙江省のナイン・ドラゴン・ヒルで開催されたチントゥラートP1の試乗会に参加したので、そのインプレッションをお伝えしよう。
アウディS5カブリオレに履いたチントゥラートP1のタイヤサイズは、245/40R18 97Yである。一部に散水してあるパイロンで設定されたジムカーナのようなコースだ。あまりスピードは高くはないが、かなり大きなハンドル角まで試すことができた。
その手応えと横Gからグリップが、しっかりしたタイヤという第一印象だった。ウェット路面でも急にミューが下がることもなく、粘るグリップ感で安心感があった。
つぎのテスト場所もアウディS5だが、ここはクーペボディだった。タイヤサイズは同じ。今度はハイスピードレーンチェンジとスラロームができる。ここでは、コーナリングブレーキも試せた。タイヤに大きな荷重が掛かった場合でもサイドウォールがへたり込んでしまうことなく、荷重に負けないしっかりしたグリップを確保していた。
中国製でも安心。ピレリにより性能が担保されている
![ピレリCinturato(チントゥラート) P1](/files/node_2012/1339467258-resize-240-124.jpg)
一般道を普通に走るテストでは、場内のホテルやゴルフ場の連絡路で走行した。ここでの試乗車は、プリウスとフォルクスワーゲン・ボーラだった。タイヤサイズは195/65R15 91Vである。
通常走行でもハンドルの手応えがしっかりしていて、グリップ感も頼りがいのある感じで良かった。乗り心地はソフトという感じではないが、路面の不整を通過しても振動がすぐに収まり、乗員を揺すらないすっきりした乗り心地が良かった。
正直言って、中国産のタイヤはあまり信用していなかった。今回試乗したピレリ・チントゥラートP1はmade in CHINAではあるが、それ以前にmade by PIRELLIだから、その性能もピレリによって保証されているのである。日本でも安心して乗れるタイヤだ。
<ピレリCinturato(チントゥラート) P1価格/発売日>
・オープンプライス/2012年6月1日発売
<ピレリCinturato(チントゥラート) P1サイズ>
★19インチ
225/35R19XL
245/40R19XL
225/40R19XL
★18インチ
245/40R18XL
235/40R18XL
225/40R18XL
215/45R18XL
235/50R18
★17インチ
245/40R17
245/45R17
235/45R17XL
225/45R17
215/45R17XL
225/50R17XL
205/50R17XL
215/55R17
★16インチ
225/55R16XL
215/55R16
205/55R16
225/60R16XL
205/60R16
205/65R16
★15インチ
195/55R15
195/65R15
205/65R15
★ランフラット
195/55R16
195/55R16
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