スバル インプレッサ試乗記・評価 クルマの理想を求め、走行性能を安全性能の両立!

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【スバル】2016/09/14

 

自ら“感動レベルの動的質感”と言うだけある驚愕の走行性能を得た新型インプレッサ

新型スバル インプレッサ

 スバルがこの秋に発売を予定している新型インプレッサのプロトタイプ車に試乗した。次期インプレッサは、すでにデザインが公開されているし、国内仕様車についてもお披露目を終えているが、試乗をするのは今回が初めてである。

試乗車はプロトタイプ車ということだったが、完成度は市販されるモデルとほぼ同等と考えて良いようだ。

次期新型スバル インプレッサには、1.6Lと2.0Lの2機種のエンジンが搭載され、駆動方式もFFとAWDの設定があるようだ。今回試乗したのは2.0Lエンジンを搭載した5ドアのSPORT AWD車のみでである。タイヤについては、17インチと18インチの2種類の仕様が用意されていた。

スバルでは、次期新型インプレッサからスバルグローバルプラットホーム(SGP)を採用し、これによって走りの性能を大きく向上させた。その性能を“感動レベルの動的質感”という表現を使って自信を示していた。

まあ、自社で発売する新型車について悪く言うメーカーなどはあるはずもないので、スバルの主張も過去のいろいろな車種の例と変わらないものだろうと思っていた。

半分眉唾と思っていたというか、タカをくくっていたわけだが、実際にプロトタイプ車を走らせてみて、その走りの完成度の高さに驚かされた。今回の試乗では、プロトタイプ車のほかに現行モデルのインプレッサも用意されていて、比較することもできた。一応、旧型を試乗したものの、比べるまでも無いほど次期新型インプレッサのデキの良さが十分に実感できた。

新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ
 
新型スバル インプレッサ

 

抜群のハンドリング性能!

新型スバル インプレッサ

 次期新型インプレッサの走りの良さは、やはり新プラットホームによるところが大きい。SGPのボディ剛性は現行モデルに対して最大で2倍にまで高められ、衝突時のエネルギー吸収量も1.4倍に高めるなど、これまでに比べて次元を超えた性能の向上が図られている。

高剛性ボディは、操縦安定性の高さや乗り心地の良さにつながるので、走り始めるとすぐにその良さが分かる。ボディやフロアに余分な振動が伝わっていないので、とても快適な走りが得られるほか、コーナーでのロールも良く抑えられていて安定した姿勢でコーナーを抜けて行ける。しかも、回頭性に優れているのも特徴だ。

2種類の試乗車のうち、18インチタイヤを履いたモデルにはアクティブ・トルク・ベクタリングが備えられていた。このため、18インチタイヤ装着車のほうがより優れた操縦安定性を発揮していた。

ステアリングのフィールに関しては、操舵に対してやや敏感過ぎるような感じもあったが、これは操舵に対して素直に反応する良さということもできる。

新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ

 

走行性のだけでなく、アイサイトや歩行者エアバッグを全車に標準装備化。クラストップレベルの安全性能を手に入れた!

新型スバル インプレッサ

 新型インプレッサの魅力は、こうした走りの性能だけではない。先代のインプレッサは、FFモデルに自動ブレーキ関連の安全装備アイサイトが装着できなかったなど、少々物足りなさがあった。しかし、今回の新型インプレッサからは、すべてのグレードにアイサイトが標準装備化される。安全装備は普及させてこそ意味がある。そういう点では、スバルの安全に対する考え方は高く評価できる。

そして、さらに新型インプレッサでは、歩行者エアバッグも標準装備化する。インプレッサのような小型のクルマの場合、歩行者と衝突事した場合に、ピラーやフロントウインドウという硬い部分に頭がぶつかり重傷化するという。大きなクルマの場合は、ボンネットに頭が当ることで被害が軽減されるケースが多いそうだ。そのため、スバルによると小さなクルマほど歩行者エアバッグが必要になるそうだ。何にせよ、より歩行者に危害を加える可能性が低いクルマが数多く走ることは良いことである。

今回の試乗はサイクルスポーツセンターの限られたコースての試乗だったので、この秋に発売された後の市販車に改めて一般道で試乗するのが楽しみだ。それくらにデキの良さを感じさせたのが次期新型インプレッサのプロトタイプ車だった。

新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ
新型スバル インプレッサ

新型スバル インプレッサSPORT/G4燃費、スペックなど

全長×全幅×全高(mm) G4 4625×1775×1455 SPORT 4460×1775×1480
ホイールベース(mm) 2670
エンジン 排気量 1.6ℓ DOHC 16バルブ
デュアルAVCS 2.0ℓ DOHC 16バルブ
デュアルAVCS 直噴
最大出力[ネット][kW(PS)] 85(115)/6200 113(154)/6000
最大トルク[ネット][N・m(kgf・m)] 148(15.1)/3600 196(20.0)/4000
燃費[km/ℓ](社内測定値) 18.2[17.0] 17.0[16.8]
トランスミッション リニアトロニック
駆動方式 2WD / AWD(常時全輪駆動)
サスペンション形式[前/後] ストラット式/ダブルウィッシュボーン式
タイヤサイズ 205/55R16 205/50R17  225/40R18
[ ]内はAWD車の数値
■装備
歩行者エアバッグ国内初全車標準装備
運転席ニーエアバッグ、サイドエアバッグなど7エアバッグ全車標準装備
EyeSight(ver.3)全車に標準装備

スバル インプレッサ価格

■スバル インプレッサG4価格
・1.6i-L EyeSight 2WD 1,922,400円/AWD 2,138,400円
・2.0i-L EyeSight 2WD 2,160,000円/AWD 2,376,000円
・2.0i-S EyeSight 2WD 2,376,000円/AWD 2,592,000円

■インプレッサSPORT価格
・1.6i-L EyeSight 2WD 1,922,400円/AWD 2,138,400円
・2.0i-L EyeSight 2WD 2,160,000円/AWD 2,376,000円
・2.0i-S EyeSight 2WD 2,376,000円/AWD 2,592,000円

【関連記事】

(レポート:松下 宏

【オススメ記事】

【関連記事】

【オススメ記事】