こだわりのエアロボディで低燃費化【メルセデス・ベンツBクラス新車情報】 [CORISM]

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【メルセデスベンツ】2012/04/27

磨きぬかれた低燃費ボディと高い安全性

メルセデス・ベンツBクラス
 メルセデス・ベンツは、コンパクトなボディに広い室内空間と優れた実用性を両立した「メルセデス・ベンツBクラス」を6年ぶりにフルモデルチェンジし、発売を開始した。

 新型メルセデス・ベンツBクラスは、さらに小さいAクラスとセダンであるCクラスの中間に位置するモデル。メルセデス・ベンツにとっては珍しいFF車で、Aクラスと共にメルセデス・ベンツへのエントリーユーザーを取り込む重要な車種。

 今回フルモデルチェンジしたBクラスは、そんな立ち位置から若いファミリー層を意識したカジュアルでアクティブなイメージを全面に押し出している。

 イメージこそカジュアルでアクティブなのだが、クルマのハードそのものはメルセデス・ベンツらしい先進性と安全性が惜しみなく注ぎ込まれている。とくに、今回は燃費に関しても深いこだわりをみせている。

 燃費に関して、こだわったのはボディデザイン。そのスタイルは、大型化されたフロントグリルやダイナミックなサイドのキャラクターラインにより、スポーティな印象を与えている。また、65mm低くなった全高や力強いホイールアーチの膨らみによりワイド&ローなスタイリングを強調。

 さらに、エアロダイナミクスに優れたデザインや細部にわたる空力特性の最適化により、クラス最高水準となるCd値0.26(従来モデルCd値0.30)を達成した。このCd値は、いわゆる空気抵抗。空気抵抗が大きいほど、エンジンに負荷がかかり燃費が悪化する。とくに、スピードレンジの高いヨーロッパなどでは、その効果が高い。

 そのこだわりは非常に高く、Bクラスの最低地上高は105mmと、とても低い。Aクラスが130mm、Cクラスで150mmという数値から見ても、その差は歴然だ。最低地上高を限りなく低くし、フロアもフラット化することで、空気抵抗を下げ、エンジンやアイドリングストップ機能だけに頼ることなく実用燃費を向上させようという狙いがある。

 新型Bクラスに搭載されるエンジンは、新開発1.6L直列4気筒直噴ターボエンジン。最新の直噴システムを用いたBlueDIRECTテクノロジーやECOスタートストップ機能(アイドリングストップ機能)を採用した。最高出力90kW(従来比+5kW)、最大トルク200Nm(従来比+45Nm)と向上しながら、JC08モードでの燃費は16.0km/Lと従来モデルを上回る燃費向上を実現した。

 トランスミッションは、トルコンATではなく新開発の7速デュアルクラッチトランスミッション(7G-DCT)を採用。ダイレクト感があり、駆動力が途切れることがないため滑らかなフィーリングをもつ。

 こういった低燃費技術を投入したことで、新型Bクラスは、「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」を取得するとともに「平成27年燃費基準+10%」を達成。エコカー減税(重量税、取得税各75%減税)、グリーン税制優遇制度(翌年度自動車税50%減税)およびエコカー補助金対象車となっている。

 また、小さいクルマやエントリクラスでも先進の安全性能を与えているのが、メルセデス・ベンツの誇りでもある。新型Bクラスには、コンパクトクラスでは世界初となるレーダー型衝突警告システム「CPA」を標準装備した。これは、障害物や前走車と衝突する危険性がある場合に、警告灯と警告音でドライバーに注意を喚起するシステム。警告後に、ドライバーのブレーキ操作では十分な制動力が得られない場合には、アダプテイブブレーキアシストにより事故回避に必要な制動力を自動的に補う。

 さらに、ドライバーの疲労や注意力の低下を検知して注意を促すアテンションアシストや高速でのコーナリング時などに、ハンドリングに違和感を与えることなく正確に車両姿勢を制御するトルクベクトリングブレーキを標準装備した。

 また、新たなメルセデス・ベンツ顧客を取り入れるための販売戦略もとられている。「輸入車は修理や点検などの維持コストが高い」という不安を払拭するために、VWが行った残価設定低金利ローン&無料メンテナンスパックであるソリューションズと同じようなプランを設定。VWでは、このプランが好評で新規顧客を開拓した。それにあやかり、メルセデス・ベンツも同様な販売戦略を実施。VWは3年プランを中心に展開しているのに対して、新型Bクラスでは2.9%の低金利と5年の残価設定ローンを採用している。

 通常、こういった特別なブランは、モデル末期や繁忙期に行うことが一般的。黙っていも売れるモデルチェンジ直後に行うのは異例でもある。つまり、メルセデス・ベンツが力を入れているということになる。それほど、メルセデス・ベンツは、若い新規顧客が欲しい。

 とくに、顧客の年齢層が高いメーカーには危機感がある。高齢な顧客は、いずれいなくなる。そうなると、メルセデス・ベンツの保有台数は先細りしていくからだ。そういった意味でも、若い新規顧客獲得が期待できる新型Bクラスは重要なのだろう。

<新型メルセデス・ベンツBクラス価格>

★B 180 BlueEFFICIENCY ¥2,990,000

★B 180 BlueEFFICIENCY Sports ¥3,480,000

メルセデス・ベンツBクラス
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(レポート:CORISM編集部

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