【日産フェアレディZ プロトタイプ試乗記】新型Zのスポーツカー度チェック! コリャ本当に・・・[CORISM] [CORISM]

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【日産】2008/12/06

素晴らしい!自動ブリッピング機能

 北海道のテストコースで新型フェアレディZのプロトタイプに試乗したので、早速レポートしてみたい。スペックは開発陣自慢の6速マニュアルミッション仕様である。正確に書くと従来型Zで一番「う〜ん」の仕上がりだったのがマニュアルモデルだったため、違いを見せたかったのかもしれません。
 そんなことを考えつつコースインしたら、まず速いのに驚く! そらそうだ。VVEL付きの3,7リッターV6は、R32型のスカイラインGT-Rよりパワフル。1速など瞬時にレッドゾーンに飛び込み、太いトルクをしっかり味わえるのは3速に入ってからという感じ。
 4速までシフトアップしたあたりで右のコーナー。素晴らしいのが自動ブリッピング機能である! クラッチ踏んで4速から3速にシフトダウンするや、ヒル&トゥをカンペキに決めた時の如く自動的にエンジン回転数上がるじゃないの! そのまんまクラッチ離したら全くシフトショック無し!
日産 フェアレディZ エクステリア フロント 画像
日産 フェアレディZ エクステリア リヤ 画像
日産 フェアレディZ エクステリア サイド 画像

ボディのバランス良し高評価!

 3速から2速へのシフトダウンも同じ。このシステム、ラリーカーに付いてたら、コーナー毎にタイムを詰められるだろう。どのギアでも、どの速度域でも、どんな速さのシフトにもキチンと対応しているから凄い。こらATで乗るの、もったいないです。
 ハンドリングも圧倒的に向上した。何よりボディのバランスが良い。従来型はヤワヤワなボディを何度も補強した結果、硬いんだけどブルブルするという非常に厳しい乗り心地になってしまった。コーナリングのバランスこそ悪くないのだけれど、ハネまくるクルマだったのだ。
 新型は全くキャラクター違う。キチンとサスペンションが動く。それでいてボディの剛性感は従来型以上。何より乗り心地良くて上質なスポーツカーになった。絶対的なコーナリングスピードも高く、コントロールも容易。正統派の良いクルマに生まれ変わってると評価しよう。
日産 フェアレディZ 走り 画像
日産 フェアレディZ 走り 画像
日産 フェアレディZ タイヤホイール 画像

国沢評価「フェアレディZ」のここが○!ここが×!

【ここが○!】
大きなマルはクルマとしての質感。従来型と違い、大人でも大満足して乗れるスポーツカーになった。これだけ上質なら、400万円程度と言われる価格設定だって十分に納得できると高評価。ポルシェ・ボクスターやBMWのZ4あたりと比べたって全く負けていない。出来ればマニュアルミッション仕様で楽しんで欲しいと思う。ただ未試乗の7速ATも味見してみたいもの。
【ここが×!】
今回全長を短くしてきたけれど、個人的にはボディ幅を含め、もう一回りコンパクトにして欲しかった。それこそ前述のボクスターくらいのサイズとし、2,5リッターエンジン搭載車もラインナップしたら、環境と楽しさのバランスが取れたスポーツカーになったんじゃなかろうか。そしたら今乗っているボクスターを手放して乗り換える気になったかもしれません。
日産 フェアレディZ インテリア インストルメントパネル 画像
日産 フェアレディZ インテリア インストルメントパネル 画像
日産 フェアレディZ インテリア シート 画像

代表グレード Version ST(6速MT)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4250x1845x1315mm
車両重量[kg] 1520kg
総排気量[cc] 3696cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 336ps(247kW)/7000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 37.2kg-m(365N・ m)/5200rpm
ミッション 6速MT(シンクロレブコントロール付)
10・15モード燃焼[km/l] 9.5km/L
定員[人] 2人
税込価格[万円] 435.75万円
発売日 2008年12月1日
レポート 国沢光宏

(レポート:国沢 光宏

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