富士の裾野に響く爆音!! 「SSCT30周年&第8回35GT-R club全国ミーティング」 [CORISM]

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2016/02/14

スカイラインGT-R過去と現在、すべての「R」が富士に集結

『GT-R』この名を冠した者たちが集う年末最強のイベント

日産スカイラインGT-R

富士スピードウェイの正門をくぐるスカイラインの群れ。さすがに最大規模と言っていいイベント、GT-Rに限らず歴代のスカイラインが次々にやって来ます。

 すでに昨年の話になるのですが(時間が経つのは本当に早い)12月最後の大イベントに出張絵描きとして行っておりました。すべてのGT-R が一同に会するR'sミーティング。

 主催は、日産 ではなくクラブが合同で開催、つまりはメーカーではなくClubイベントなのであります。ですから主催は、スカイラインGT-Rオーナーズクラブ、スカイラインスポーツクラブトウキョウ、R35GT-Rクラブの3団体から成り立っているイベントです。

 さすがに長い歴史を持った車種だけあり、その団体規模もおそらく国内の車種としては最大ではないでしょうか。GT-Rあるいはスカイラインに乗る人から見れば、イベントのある意味本命の全国大会です。規模も大きいのですが、今年は天候がいまひとつ優れないためか少しギャラリーの出足が鈍そうには感じました。

日産スカイラインGT-R

初代スカイラインであるALSI型からその歴代が展示される。

日産スカイラインGT-R
日産スカイラインGT-R

 スカイラインとしてのGT-Rは、2001年のR34までで終わってしまいましたが、その後は日産GT-RとしてR35が引き継いでいます。ここで、スカイラインとの系譜は枝分かれしましたが、それでもGT-Rとしての名前を継続、今や世界中にその名を知られるに至っています。

絵師2人、凍てつく雨の中でのイベント参加

日産スカイラインGT-R

雨にぬれるFSW(富士スピードウェイ)このコンデションのために、当日はかなりの寒さ。

 このイベントには、筆者のほかもうひと方アーティスト轟友宏氏が参加しております。もともと筆者は、外を歩いてその場にて描くことを信条にしております。以前のCGイベントのような形式にはとんと慣れず、またしても轟氏にアドバイスを受けつつ設営を行います。他にも、当日はチューンショップのテントはもちろん占いの館なんていうブースもでておりました。近年は、女性オーナーも決して少なくないGT-Rです。そうしたことも、ちょっとした楽しみになるのかと思います。

 しかし、残念なことに、天候はあいにくの雨。訪れる方はまばらで、冷え切った12月の富士の気温が身に沁みます。その冷え切ったブースの中で轟氏があるものを発見! エアコンのパネルです。実は2人とも気づかずに寒さに震えておりました。(なんということでしょう)

 それでも、来てくださった方には精一杯の対応をさせていただく我々でしたが、本当に足を運んでいただいた方には感謝です。もちろん、筆者も事前に予約を入れていただいていたR35Clubの方々はじめ会場にそしてブースに訪れてくださったお客様には、おかげさまで先月にはすべての方にイラストをお渡しすることができました。今にして思うと、その当初から後日発送であったことで助かりました。もしも、いつものように当日その場で描いていたのなら、描き切れませんでしたから。

日産スカイラインGT-R

パドックスイートと呼ばれる特設会場の入り口。しかし、なぜか室内にエアコンがあることに気が付かず。

日産スカイラインGT-R

当日の展示ブース。愛車の似顔絵の予約注文のほか、今回はGT-Rのカレンダーを用意。

日産スカイラインGT-R

商談中の轟氏。この雨の中、パンフレットの記載を見つけ、そのためにいらした方もおられました。


日産スカイラインGT-R

NISMOはじめ様々な展示ブースがテントを並べる。

筆者のブースにも、おかげさまで様々なGT-Rオーナーの方が訪れてくださいました。

GT-Rというブランド

 GT-R、この言葉を聞くときに、多くの方が頭に浮かべるのがスカイライン(NISSAN)GT-Rであろうと思います。もちろん、ほかのメーカーにもこの名を冠した車種はありますが、まず多くの方が上げるのはスカイラインでしょう。現在、日本の自動車の歴史においても、ここまで長く同じ名前で存続している車種はそうはありません。ましてや、様々なレースシーンで名場面を繰り広げてきたクルマです。年配の方はもちろん、若者にまで、そのパフォーマンスは浸透していることでしょう。海外でもすでにその名は知れ、近頃ではアメリカのオークションにR32が解禁になったことでも話題になりました。
日産スカイラインGT-R

筆者には懐かしいGr.A時代のR32カルソニックスカイライン。

日産スカイラインGT-R

当日はプロトタイプカーも展示。

日産スカイラインGT-R

走行会待ちの車両。歴代のスカイラインが勢ぞろい。

チューンドは、決して進化をやめない

 イベント当日は、さまざまなチューニングショップがテントを並べ展示を行っておりました。その中には、デモランを行う車両がありました。マインズGT-R。この車、筆者とは少なからず関係がありまして、その当時デビューしたてのR35GT-Rにモデファイを行うに当たり、イメージスケッチを担当させていただいた経緯がありました。(もっとも、もうすでにずいぶん前の話になりますが)。

 それから、月日は経ち現在の進化を目の当たりにしています。あれからずっと進化をつづけ、さらに凄みを増した印象です。そうチューニングメーカーも、常に進化し続けているのです。

日産スカイラインGT-R

デビュー当時からくらべさらに進化したマインズGT-R。外観はシンプルに。しかし、走りは過激に。

日産スカイラインGT-R

デビュー直後のR35GT-Rをベースにモデファイをスケッチを依頼された当時のマインズGT-R。スケッチ画は、版権の関係上使用を控えたいので、当時CGで作ったものがあったのでこちらで。

日産スカイラインGT-R

筆者の目から見るR35GT-Rの意外な面

 今回このイベントにお誘いいただいたのは、R35clubからでした。GT-Rは、速さのみが強調され、そのほかには話が行かないことが多く感じられます。街中でも見かけるボディカラーの多くは白、黒、ガンメタやシルバーといったものがほとんど。

 しかし、このイベントではそんなこともありません。意外にもカラフルなのです。この中には、オリジナルでない塗装や、中にはラッピングといった手法にてボディカラーを変えている方もいるのでしょう。これだけカラーリングがあると華やかになり、GT-Rの見方もずいぶん変わって見えてきます。

 エクステリアも、社外のエアロをまとう方もかなり増えていますが、本家日産自体もブラッシュアップは続けています。それは、ひと目見て分かるほど大きく変更されていませんが、ライト周りひとつとっても少し前から変更が加えられたり、常に進化しています。こうした微妙な進化もスーパースポーツである証だと思えます。

日産スカイラインGT-R

この日、この1列だけでもこれだけのカラーが。

日産スカイラインGT-R

一番目を引いたピンクのGT-Rは派手? いえ、それだけではないのです。欧州でも純正でこうしたカラーがあるのは、遠くから高速で近づいてもわかるようにともいわれています。とすると、純正ではないとしても、これはある意味正しいのかも知れません。

日産スカイラインGT-R

終盤ウェットな路面に早々に走行を切り上げる方も出る天候。残念な話ではありますが、大馬力を誇るが故に潔い決断もまた必要なようです。そうしたハイパフォーマンスカーを使う方々は、そのあたりをきちんと踏まえていました。

日産スカイラインGT-R
 雨の中のR'sミーティング。とても寒く、良い路面状態ではありませんでした。そうした状況ではあったものの、参加者は楽しまれたのではないでしょうか。筆者もまた雨中とはいえ、さまざまな方にブースへお越しいただきました。
 路面は濡れていても、会場内にはGT-Rの乾いたエキゾーストが響き渡り、その音を背に絵描きは次の旅へと向かいます。イラストなどのお問い合わせは、こちらからhttp://www.d5.dion.ne.jp/~take-abe/

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