スズキ eビターラ 2026バンコク国際モーターショー解説の目次
タイ、工場撤退。インド生産車でタイマーケットに挑む!
2025年末までにラヨーン県の四輪生産工場を閉鎖し、タイ国内生産からは事実上の撤退を選択したスズキ。
しかし、タイ市場を諦めたわけではない。今回のバンコク国際モーターショー2026では、アセアン自由貿易協定(AFTA)による域内免税を活かしたインドネシアからの輸入網に加え、圧倒的な生産規模を誇るインド製モデルの全面投入を敢行。効率的なグローバル供給網へシフトした新生スズキのバリエーションの充実ぶりを強烈にアピールしていた。
満を持してタイに上陸したBEV「eビターラ」
スズキブース最大のハイライトが、ブランド初となる量産グローバル戦略BEVのeビターラだ。タイ市場では、初公開のモデルである。
電動駆動ならではの力強い走りと、エッジの効いた先進的なデザインが特徴。スズキの電動化への本気度を示す象徴的な1台である。
日本市場への導入と同様に、タイでも「BEVのグローバル生産ハブ」と位置づけられるインド・グジャラート工場からの輸入車として販売される。
eビターラのボディサイズは、全長が4275mm、全幅が1800mm、全高が1635mmで、ホイールベースはクラスの水準を超えた長めの2700mmを確保する。BEV専用プラットフォームにより足元の広さも特徴だ。最低地上高は180mmで、SUVとしての悪路走破性やスコールによる冠水(洪水)の多いタイでの使用に適したものとされた。最小回転半径は5.2mに抑えられ、都市部での扱いやすさにも配慮している。
驚きの高額となった新車価格
ただ、タイ国内での正式な販売価格は289万バーツ(約1445万円)からと、極めて高くて現地メディアや自動車ファンの間で大きな驚きを持って迎えられた。
中国製EVがタイ政府の優遇措置で免税となる一方、インドからの完成車輸入には未だ高額な関税が課されるためだが、スズキは4WD技術「ALLGRIP-e」を詰め込んだトップスペック仕様を投入することで、プレミアムなフラッグシップとしての地位を確立させる狙いだ。
<レポート:松下 宏>
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