マツダ デミオ プロトタイプ(ガソリン車)試乗評価 ディーゼルにはない軽快感ある走りが魅力!

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【マツダ】2014/07/18

 

 

ボディサイズは拡大され4m超! その分、やや重くなった

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 この夏に発売が予定されている新型マツダ デミオ のプロトタイプ車に試乗した。次期デミオの発売で、マツダ主力車種の低燃費技術であるSKYACTIV 化が一巡することになる。次に、コンパクトSUV びCX-3</A>が控えているようだが、今後はSUVミニバン などの派生車種にSKYACTIVが搭載されていくことになる。

次期デミオのボディは、写真の通りだが、ボディがひと回りというか、ふた回りくらい大きくなった。全長を比べると、2代前のモデルが3925mm(または3930mm)だったのに対し、現行モデルは3885mm(前期型)〜3900mm(後期型)に縮小されていた。それが次期デミオでは、一気に4000mmを超えて4060mmになる。

全幅こそ5ナンバーの枠内にとどめているが、現行モデルでせっかく小さくしたボディをまた大きくしてしまったのは残念なところ。結果、最も軽い1300ccのガソリンエンジンに5速MTを組み合わせた仕様でも車重は1010kgになっている。

ボディのSKYACTIV化によって軽量化が進んだのだが、装備の充実化やボディの拡大などよって同等かやや重くなってしまった。

ボディが大きくなった割に、それに見合って室内空間が拡大された印象はない。ボディの拡大は室内空間の拡大よりも、デザイン的な自由度の拡大などに使われた印象である。パッケージングを煮詰めることに徹するのではなく、長めのノーズを設定するなど伸び伸びしたデザインに力が注がれているからだ。

新型デミオのインテリアは、運転席回りのデザインが割と新鮮な印象。左右に広がるソフトパッドが、広さ感を表現している。後席は特に窮屈という感じではないものの、このクラスにはフィット という強力なライバル車があって、それが広々とした空間を確保しているのに比べると、明らかに狭い。ここでは、勝負しないという感じである。

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 

 

圧縮比14.0から12.0へ。その結果、よりパワフルに! それでも、燃費は25.0㎞/Lをキープ?

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 新型デミオの走行性能については、ガソリン車から報告しよう。今回のデミオでは、SKYACTIV-D 1.5、すなわち1.5Lの直噴ディーゼル ターボが搭載されていて、何かと注目されているが、SKYACTIV-G 1.3のガソリンエンジンもなかなか良かった。

次期デミオのSKYACTIV-G 1.3は、68kW/6000rpm、121kW/4000rpmの動力性能を発生する。現行モデルは62kW/5400rpm、112kW/4000rpmの実力だったから、より高回転まで回ってパワーが伸び、一段とトルクフルなエンジンになっている。

現行モデルでは、圧縮比14.0とガソリン車で理論的な理想とされる水準にまで高めていたのに対し、次期デミオでは12.0へと大幅に引き下げている。それでも12.0という数字は普通のエンジンが10.0〜11.0程度であることを考えるとかなり高めの数字なのだが、今回のモデルではやや方針転換をした感がある。

走りや燃費など、いろいろな性能を考えると、12.0程度のほうがバランス良く性能を引き出せるということなのだろう。燃費については、国土交通省の審査を受けている段階なので明らかにされなかったが、現行モデルを下回ることにはならないと思う。

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 

 

 

 

1.3Lエンジンと6ATの贅沢な組み合わせ。ダイレクト感ある走行性能は、高評価!

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 SKYACTIV-G 1.3を搭載したデミオのガソリン車は、けっこう良く走った。5速MTと6速AT車に試乗したが、どちらも不満のない走りである。現行モデルでは、SKYACTIV-G 1.3はCVTとだけ組み合われていたが、次期デミオでは5速MTが新設定され、2ペダル仕様はCVTから6速ATに変わった。

1.3Lエンジンに、6速ATというのはかなりおごられた仕様だが、走りのダイレクト感などを考えると、CVTではなく6速ATが良いという説明だったが、自社製の6速ATをたくさん搭載して開発コストの償却を進めたいという思惑もあるのだろう。

実際、現行モデルのCVT車に比べたら、走りの実感は格段に増していて、アップダウンのあるワインディングでも不満のない走りを示した。SKYACTIV-DRIVEの6速ATもレスポンスの良さについては、すでに定評を得ており、今回の1.3Lエンジンとの組み合わせでも変わらない性能を発揮していた。

次期デミオでは、1.5Lの直噴ディーゼルターボが話題と人気を集めるだろうが、案外1.3Lのガソリンも捨てたものではないと思った。ちなみに、次期デミオでは、ガソリン車はこのSKYACTIV-G 1.3だけの設定になり、現行モデルに搭載されていた従来からの1.3Lやミラーサイクルの1.3Lなどは廃止される。デミオの“米の飯”ともいえるの1.3Lは、なかなかあなどれない存在である。

マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)
マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)

 

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新型マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3(ガソリン車)スペック

代表グレード マツダ デミオSKYACTIV-G 1.3
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,060×1,695×1,500mm
ホイールベース[mm] 2,570mm
トレッド前/後[mm] 1,495/1,480mm
車両重量[kg] 1,030kg
総排気量[cc] 1,298cc
エンジン最高出力[kW(PS)/rpm] 68(92)/6,000rpm
エンジン最大トルク[N・m/rpm] 121/4,000rpm
ミッション 6速AT
タイヤサイズ 185/65 R15
JC08モード燃費 未定
定員[人] 5人
税込価格[円] 未定
発売日 未定
レポート 松下宏
写真 編集部

 

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(レポート:松下 宏

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