【ホンダ 新型 CR-Z 試乗記】スポーツなのにエコ! 新しい価値を提案する新型ハイブリッドスポーツ
【ホンダ】2010/03/28
ハイブリッド初の6速MT搭載の本格スポーツ
「ハイブリッドはエコで終わるな!!」をキャッチフレーズに、昨年の東京モーターショーでも注目を集めたホンダ CR-Zがついに市販された。ハイブリッドの持つ性能をスポーティな走りにも振り向け、同時にハイブリッド車らしい優れた燃費性能も合わせ持つモデルとして作られた。
ハイブリッド車は環境性能に優れた低燃費車というイメージが先行しているが、ハイブリッドの持つ可能性は環境性能だけにとどまらない。スポーティな走り+環境性能という新しい魅力、新しい価値を提示して見せたのがCR-Zだ。
外観デザインはいかにもスポーティな雰囲気を持つ2ドアクーペ。今の日本ではクーペボディのクルマそのものがほとんどなくなったような状況だから、CR-Zを見るといかにもカッコ良いクーペが登場したという印象を受ける。
ハイブリッド車は環境性能に優れた低燃費車というイメージが先行しているが、ハイブリッドの持つ可能性は環境性能だけにとどまらない。スポーティな走り+環境性能という新しい魅力、新しい価値を提示して見せたのがCR-Zだ。
外観デザインはいかにもスポーティな雰囲気を持つ2ドアクーペ。今の日本ではクーペボディのクルマそのものがほとんどなくなったような状況だから、CR-Zを見るといかにもカッコ良いクーペが登場したという印象を受ける。
ウェッジシェイプの躍動的なスタイルが魅力
特にウェッジの効いたプレスラインがはっきり見えるボディサイドがスポーティさを強調する。斜め後方から見ると、複雑な面や線が交錯するリヤクォーター部分が独特の個性を表現している。走り去っていくクルマを見るときには、斜め後方から見るのが普通だから、この角度からのスタイルがカッコ良いことはとても大切だ。
逆に、個人的にあまり好みではないのがフロントビュー。大きく口を開けたフロントグリルや左右のヘッドライトの距離感などがスポーティさをスポイルしているような感じがある。全高もさらに低ければ良いとは思うが、乗降性や居住性などを含めて総合的に考えたらこれくらいが適当なのだろう。
逆に、個人的にあまり好みではないのがフロントビュー。大きく口を開けたフロントグリルや左右のヘッドライトの距離感などがスポーティさをスポイルしているような感じがある。全高もさらに低ければ良いとは思うが、乗降性や居住性などを含めて総合的に考えたらこれくらいが適当なのだろう。
いかにもスポーツカーらしいフォルムが印象的だ。ハイブリッドカーという雰囲気はなく、純粋に2ドアのクーペとしてのかっこよさを感じるデザイン。
リヤビューも立体的で、独特の存在感を感じさせる。ガラス面積は広く、後方視界は想像以上に良好だ。
五角形のグリルは、最近のホンダ車に共通するイメージ。ボンネットのキャラクターラインなど、複雑な造形だ。
ツリ目のヘッドランプはスポーティな雰囲気を演出してくれる。LED式のポジションランプを採用し、視認性の良さも考慮されている。
リヤコンビランプはLED式を採用する。消費電力が少なく、視認性の高さだけではなく燃費の良さにも貢献する。
サイドビューは前後に流れるようなキャラクターラインが、走りの良さを想像させる。燃費の良さだけでなく、躍動的なフォルムもCR-Zの魅力といえる。
適度にタイトでスポーティなインテリア
2ドア車はドアそのものが大きめになるので乗り降りするときに左右のクルマに気を配る必要があるが、乗降性そのものは少しも悪くない。シートの座面高はけっこう低いのだが、CR-Zには自然な姿勢でスムーズに乗り込むことができる。
運転席に座ると、そこは少しタイトなコクピット感覚の空間がある。着座位置は低めだが、シートリフターによって好みの高さに調整できる。チルト&テレスコピックステアリングと合わせて最適なドライビングポジションを取りやすい。
しっかりと体を包み込むようなホールド性に優れたスポーツシートに座ると、さあ運転しようという気持ちが盛り上がってくる。インパネ回りのデザインも全体に質感に優れている。インサイトがあまりにもあっさりしすぎた印象があったのに比べると、格段に質感の高いインテリアだ。
後席は狭い。大人が乗れるような空間ではない。後ろの席に腰を下ろし、背中を背もたれにと思っても、普通の大人だと背中が背もたれにつく前に頭がつかえてしまう。ヘッドレストも付いていないので、人間を座らせるための席とはいえない。チャイルドシートを装着(ISOFIXが全車標準)したり、荷物を置くための場所である。
運転席に座ると、そこは少しタイトなコクピット感覚の空間がある。着座位置は低めだが、シートリフターによって好みの高さに調整できる。チルト&テレスコピックステアリングと合わせて最適なドライビングポジションを取りやすい。
しっかりと体を包み込むようなホールド性に優れたスポーツシートに座ると、さあ運転しようという気持ちが盛り上がってくる。インパネ回りのデザインも全体に質感に優れている。インサイトがあまりにもあっさりしすぎた印象があったのに比べると、格段に質感の高いインテリアだ。
後席は狭い。大人が乗れるような空間ではない。後ろの席に腰を下ろし、背中を背もたれにと思っても、普通の大人だと背中が背もたれにつく前に頭がつかえてしまう。ヘッドレストも付いていないので、人間を座らせるための席とはいえない。チャイルドシートを装着(ISOFIXが全車標準)したり、荷物を置くための場所である。
適度なタイト感のあるインテリアは、いかにもスポーツカーらしい雰囲気。ナビ画面は見やすい位置にあり、エアコンなどのスイッチ類も機能的に配置されている。
フロントシートはしっかりと体を包み込んでくれるので、スポーティな走りでも不満はない。着座位置は低めだがシートリフターも備えているので、最適なドライビングポジションを取れる。
リヤシートはさすがに広いとはいえない。頭上の空間に余裕はなくヘッドレストも装備されていないため、あくまでも緊急用のスペースと割り切るべきだろう。
メーターはエコ走行の度合いによってブルーからグリーンへと変化する。またスポーツモードを選ぶと赤い照明となり、気分を高めてくれる演出もある。
ラゲッジはまずまずの広さが確保されている。後席の収納は簡単で、ゴルフバッグも2個は積み込めるほどの容量がある。
安全装備の設定は物足りない部分もある
ラゲッジスペースは狭いながらも多少の荷物が積める空間があり、床下には容量19リッターのアンダーボックスもある。後席の背もたれを倒せばゴルフバッグが2個積めるので、スポーティなクルマだが実用性もある程度に確保されている。
装備の充実度は全体に高い。上級グレードのαをベースに考えると、クルーズコントロール、スマートキー、フルオートエアコン、コンフォートビューパッケージなどが標準で、快適装備はカーナビをオプション設定し、本革シートを装着するかどうかを考えれば良いだけだ。
安全装備は横滑り防止装置のVSAが全車に標準で、マニュアル車にはヒルスタートアシストも付く。サイド&カーテンエアバッグはオプション設定だが、単独では装着できず本革シートと同時装着でないとダメ。こうした選択の自由度の低さは物足りない。
装備の充実度は全体に高い。上級グレードのαをベースに考えると、クルーズコントロール、スマートキー、フルオートエアコン、コンフォートビューパッケージなどが標準で、快適装備はカーナビをオプション設定し、本革シートを装着するかどうかを考えれば良いだけだ。
安全装備は横滑り防止装置のVSAが全車に標準で、マニュアル車にはヒルスタートアシストも付く。サイド&カーテンエアバッグはオプション設定だが、単独では装着できず本革シートと同時装着でないとダメ。こうした選択の自由度の低さは物足りない。
パワーに余裕がある分エコ走行をキープしやすい
ホンダ CR-Zは運転すると楽しい。クルマを運転している(操っている)という実感があって、素直に楽しいと思える。インサイトは燃費を良くするために我慢して走らなければならない感じになるが、CR-Zは我慢することなく普通に走らせられるクルマだ。
電気モーターがエンジンを補助するホンダ独自のIMAのハイブリッドシステムを採用するのはインサイトと同じだが、搭載エンジンが1.5リッターの4バルブ仕様になって基本的な動力性能が向上した。113ps(83kW)/14.7kg-m(144N・m)のパワー&トルクはこれだけで十分という感じもある。
なので、普通にCR-Zを走らせていると、走行中の燃費状態を示すメーターパネル内のリング(アンビエントメーター)が、燃費の良い緑色の状態が広い範囲で維持される。インサイトではちょっと踏み込んだだけですぐに緑から青に変化してしまう感じだったが、CR-Zは格段に燃費の良い状態を維持しやすい。
CR-Zでは、好みに合わせて走りのモードが選択できる。燃費を重視したECONのほか、ノーマルとスポーツの3モードがあり、メータークラスター部分に設けたスイッチで選択すことができる。ECONかノーマルを選択して走ると上記のようにメーターの色が緑から青に変わる。そしてスポーツモードを選ぶと、走りの高揚感を示す赤になって固定される。
スポーツモードを選んで走ると、燃費はあまり良くない状態になるが、アクセルのレスポンスが良くなるなど、とても元気の良い走りが得られる。CR-Zの重量は1100kg台で、全長を切り詰めた2ドア車ということもあってインサイトよりも軽い。それで排気量が拡大されるなど動力性能が向上しているので、走りが元気良くなるのも当然だが、スポーツモードがそれをさらに促進させる。
電気モーターがエンジンを補助するホンダ独自のIMAのハイブリッドシステムを採用するのはインサイトと同じだが、搭載エンジンが1.5リッターの4バルブ仕様になって基本的な動力性能が向上した。113ps(83kW)/14.7kg-m(144N・m)のパワー&トルクはこれだけで十分という感じもある。
なので、普通にCR-Zを走らせていると、走行中の燃費状態を示すメーターパネル内のリング(アンビエントメーター)が、燃費の良い緑色の状態が広い範囲で維持される。インサイトではちょっと踏み込んだだけですぐに緑から青に変化してしまう感じだったが、CR-Zは格段に燃費の良い状態を維持しやすい。
CR-Zでは、好みに合わせて走りのモードが選択できる。燃費を重視したECONのほか、ノーマルとスポーツの3モードがあり、メータークラスター部分に設けたスイッチで選択すことができる。ECONかノーマルを選択して走ると上記のようにメーターの色が緑から青に変わる。そしてスポーツモードを選ぶと、走りの高揚感を示す赤になって固定される。
スポーツモードを選んで走ると、燃費はあまり良くない状態になるが、アクセルのレスポンスが良くなるなど、とても元気の良い走りが得られる。CR-Zの重量は1100kg台で、全長を切り詰めた2ドア車ということもあってインサイトよりも軽い。それで排気量が拡大されるなど動力性能が向上しているので、走りが元気良くなるのも当然だが、スポーツモードがそれをさらに促進させる。
CR-Zのハイブリッドシステムは、インサイトと同じIMAと呼ばれるもの。だが排気量は200cc大きい1.5リッターエンジンを搭載。パワー的にはエンジンのみでも十分な印象だ。
ハイブリッドカーとしては初の6速MT(写真)を搭載する。もちろんCVTも用意されており、カタログ燃費ではCVTが優れている。
16インチのタイヤ&アルミホイールを履く。タイヤはいわゆるエコタイヤではなくポテンザRE050Aで、いかに走りにもこだわっているかが想像される。
重心の低いスポーツカーらしいハンドリングが味わえる
しかもCR-ZはシビックタイプRと比べても低くなった重心高によってコーナーなどでもとても安定感のある走りを実現する。大きめの容量のブラシレスモーターを使ったステアリングのフィールも上々で、ロックtoロックが2.5回転ほどのクイックでダイレクト感のあるステアリングフィールだ。
ポテンザRE050Aのスポーツタイヤを履くことも走りの良さに大きく貢献している。燃費だけを考えたら選択されることのなかったタイヤだろうが、エコ性能だけでなくスポーティな走りも求めるCR-Zには、スポーツタイヤが最適ということだ。
CR-Zの動力性能は絶対的には大したものではないし、よりスポーツ度の高いクルマを選ぶならほかの選択肢もいろいろある。でも女性を含めた幅広いユーザーが運転して楽しいと思えるクルマという点で、CR-Zはとても良いクルマだと思う。しかもそれが環境性能と一緒に手に入るのだ。
CR-Zにはハイブリッド車として初の6速MT車が設定されていて、CVT車と同じ価格が設定されている。MT車にはヒルスタートアシストが付くなど、装備にちょっとお得感が感じられることも影響してか、初期受注のMT車比率は40%に達するという。これほどの比率を示すのは、日産 フェアレディZ、マツダ RX-8、マツダ ロードスターくらいのもので、極めて例外的な売れ方だ。クルマ好きのユーザーが戻ってくるようなクルマなのだと思う。
ポテンザRE050Aのスポーツタイヤを履くことも走りの良さに大きく貢献している。燃費だけを考えたら選択されることのなかったタイヤだろうが、エコ性能だけでなくスポーティな走りも求めるCR-Zには、スポーツタイヤが最適ということだ。
CR-Zの動力性能は絶対的には大したものではないし、よりスポーツ度の高いクルマを選ぶならほかの選択肢もいろいろある。でも女性を含めた幅広いユーザーが運転して楽しいと思えるクルマという点で、CR-Zはとても良いクルマだと思う。しかもそれが環境性能と一緒に手に入るのだ。
CR-Zにはハイブリッド車として初の6速MT車が設定されていて、CVT車と同じ価格が設定されている。MT車にはヒルスタートアシストが付くなど、装備にちょっとお得感が感じられることも影響してか、初期受注のMT車比率は40%に達するという。これほどの比率を示すのは、日産 フェアレディZ、マツダ RX-8、マツダ ロードスターくらいのもので、極めて例外的な売れ方だ。クルマ好きのユーザーが戻ってくるようなクルマなのだと思う。
| 代表グレード | ホンダ CR-Z β(CVT) |
|---|---|
| ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4080x1740x1395mm |
| 車両重量[kg] | 1160kg |
| 総排気量[cc] | 1496cc |
| エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 113ps(83kw)/6000rpm |
| エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 14.7kg-m(144N・m)/4800rpm |
| モーター最高出力[ps(kw)/rpm] | 14ps(10kw)/1500rpm |
| モーター最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 8.0kg-m(78N・m)/1000rpm |
| ミッション | CVT |
| 10・15モード燃焼[km/l] | 25.0km/l |
| 定員[人] | 4人 |
| 消費税込価格[万円] | 226.8万円 |
| 発売日 | 2010/2/26 |
| レポート | 松下宏 |
| 写真 | 森山良雄 |
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(レポート:松下 宏)
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