新型スバル WRX S4新車情報・購入ガイド 地味目のセダンが300馬力! WRX S4は、羊の皮を被った狼か?

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【スバル】2014/08/25

 

毎日使える実用性や乗り心地を保ちながら、極限までスポーツ性能にこだわったセダンがWRX S4

新型スバル WRX S4新車情報

スバル は、WRX シリーズに新たなモデルとして新型スバルWRX S4 を追加し発売を開始した。

新型スバルWRX S4は、「最高峰のAWD スポーツパフォーマンス」を有しながら、「独自の総合安全性能」、「優れた環境性能」、「洗練された質感」を実現したスポーツセダンとして開発されたモデル。

スバルのWRXには、STI という飛び抜けたスポーツモデルが存在する。しかし、STIではあまりにスポーツ色が強く、普通に普段使うクルマとしてはハード過ぎる面もある。その上、WRX STIは6MTのみの設定。一家で一台というクルマの在り方を考えると、既婚者の場合、どうしても奥さんがATでなくてはダメという条件が付くケースも多い。

そういった事情を踏まえ、スバルは先代のWRX STIに2.5LターボにATを組み合わせたAラインを用意。こちらも、かなりの本格派スポールモデルだ。外観も含め、いかにもスポーツモデルであることもあり、もう少し普通のスポーツセダンに乗りたいという顧客も多くいたようだ。残念ながら、そうした役割を持つセダンとしてはレガシィB4 があったが、あまりにボディが大きくなりすぎて国内マーケットからは敬遠される結果となっていた。スポーツドライビングから街乗りまで不自由、不快なく走れるようにしてほしいということは、かなりハードルの高い要求でもある。

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鍛え上げられたボディが生み出す、俊敏なハンドリング性能

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 そんな高いハードルを越えて登場したのが新型スバルWRX S4ということになる。圧倒的なパワーを生かすために、まずボディを徹底的に鍛え上げた。ねじれ剛性で40%、曲げ剛性で30%以上先代WRX STIより強化された。

当然、ボディだけでなくサスペンションも強化。フロントトレッド剛性が14%、リヤトレッド剛性が38%アップしている。とくに、リヤトレッドの剛性アップは、コーナーリング中のスタビリティを大幅に向上。先代STIでは、リヤがスライドしたようなコーナーでも、シッカリとタイヤが路面を掴んだままというほど大きく違う。つまり、コーナーリングスピードが上がっている。GT-Sには倒立式のビルシュタイン製のダンパーが採用されており、さらに走りのパフォーマンスがアップされている。

こうしたボディやサスペンションの剛性をアップした結果、ハンドリング性能のは一段とシャープになった。ステアリング操作をしてから、クルマ実際に曲がり出すまでのわずかな時間を操舵遅れという。その操舵後れが少ないほど、一般的にスポーツカーと呼ばれる。今回登場した新型スバルWRX S4の操舵遅れは0.1秒。これは、BRZ より早い。このレベルは、スバル によると欧州の水平対向エンジンを搭載したスポーツカーと同等だという。驚きなのは、このWRX S4クーペ などのスポーツカー のルックスではなく、普通のセダン であるということだ。普通のセダンがスポーツカー並みのハンドリング性能を得たことになる。

搭載されるエンジンは、STI のEJ20型とは異なりレヴォーグ などに搭載されるFA20型2.0L水平対向直噴ターボ。このエンジンは、強化バルブスプリングによりレガシィ のものより高回転化されている。レヴリミットは、6,100rpmから6,500rpmへと引き上げられ、高回転まで気持ちよく吹き上がるエンジンへとチューニングされた。出力は300ps&400Nm。全長4595×全幅1795×全高1475mm、車重1540kgというコンパクト なボディに、このパワーはまさに圧倒的といえるものだろう。燃費性能も譲れない条件となることから、燃費に優れた直噴のFA20型が採用されている。軽さにもこだわり、フロントフードはアルミ製で10㎏の軽量化。また、アルミ製のアンダーカバーも採用された。

組み合わされるミッションは、スポーツリニアトロニックと呼ばれるCVT 。リニア感が無いと言われるCVTということもあり、8速のステップ変速を取り入れるなどしている。そもそもCVTは無段変速がメリットなのに、こうしたステップ変速をいれることで、エンジン回転数の美味しいところを外してまでリニア感を出す必要があるのか多少疑問が残る。リニア感とは、人間が経験値から得た好き嫌い。効率を重視するのであれば、人間が機械に合わせればいい、ただ慣れるだけだ。

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地味目な外観もあり、まさに「羊の皮を被った狼」。その上、 まさかのバーゲンプライス!

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 エクステリアデザインは、ワゴンレヴォーグ のセダン版といった印象。若干違う程度なので、せめえS4エンブレムなどをグリル内に入れるなどの工夫が欲しい。リヤまわりもインプレッサG4 によく似ている。WRXとして、インプレッサとは違う車種としたのであれば、もう少し違うデザインにチャレンジしてもよいかと思う。

インテリアも同様に、レヴォーグと基本はほぼ同じ。カーボン調のパネルやシルバーの加飾のハイコントラストな設定。フロントシートはバケットタイプとなり、GT-Sにはアルカンターラと本革を組み合わせた専用シートが用意されている。

新型スバルWRX S4の価格は、標準車S4 2.0GTアイサイト が3,348,000円。S4 2.0GT-Sアイサイトが3,564,000円。装備差はビルシュタイン製サスペンション、アルカンターラ/本革のトランクリップスポイラーなど。価格差は約22万円。予算に余裕があるのなら、この価格差ならばGT-Sを選択したほうが満足度は高いのでお勧めだ。

新型WRX S4には、全車に追突被害軽減ブレーキなどを備えた3世代目のアイサイトが標準装備された。S4の顧客は、どのグレードも高い安全性能を得ることができる。基本的な安全装備は、すべての顧客に平等であるべきなので、こういったグレード設定は高く評価できるポイント。他のモデルも、アイサイトの標準装備化を望みたい。

また、これだけのパフォーマンスや高い安全装備をもちながら、価格が350万円を切るセダンは輸入車を含め珍しい。価格とクルマのパフォーマンスを比較すると、新型WRX S4はかなりコストパフォーマンスの高いスポーツセダンといえる。少々地味目の外観ということもあり、羊の皮を被った狼的で、通なクルマ好きにピッタリな1台。強いて言うのであれば、国内マーケットにおいては、10ps程度馬力が下がってもハイオク仕様からレギューガソリン仕様にしてほしいとも思う程度だ。

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スバルWRX S4価格、燃費、スペックなど

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■スバルWRX S4価格
・WRX S4 2.0アイサイト 3,348,000円
・WRX S4 2.0GT-Sアイサイト 3,564,000円

代表グレード スバルWRX S4 2.0GT-Sアイサイト
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4595×1795×1475mm
ホイールベース[mm] 2650mm
トレッド前/後[mm] 1530/1540mm
車両重量[kg] 1540kg
総排気量[cc] 1998cc
最高出力[ps(kW)/rpm] 300ps(221kW)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 40.8kg-m(400N・m)/2000-4800rpm
トランスミッション CVT
定員[人] 5人
消費税込価格[円] 3,564,000円
発売日 2014/08/25
レポート 松下 宏
写真 編集部

スバルWRX S4画像集

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新型スバルWRX S4の価格は330万円前後と予想!

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スバル は、2014年8月25日に発表する新型スポーツセダンの車名を発表した。新型スポーツセダン の車名は「スバルWRX S4 」となった。

この新型スバルWRX S4は、すでに北米などで発売されているモデル。北米ではWRXとして売られている。国内でなぜWRX S4と名付けられたかは今のところ不明だが、WRXにはハイパフォーマンスモデルのSTI が存在する。そのため、キャラクター分けする必要があったのかもしれない。

スバルWRXの北米での価格は、26,295ドルからとなっている。新型スバルWRX S4の日本での価格は未定だが、レヴォーグ の2.0GTアイサイト の価格が約335万円。WRX S4は同じ2.0Lターボとなると予想できる。そのため、レヴォーグのセダン版ともいえるWRX S4アイサイトの価格も335万円前後になると予想してみた。

新型スバルWRX S4は、レヴォーグとおなじ2.0Lターボとなる可能性は高く、そうなると300ps&400Nmというハイスペックとなるのは確実。レヴォーグもそうだが、このボディサイズで300psというパワーを誇るセダンは国内にライバルはいない。海外に目を向けても、アウディS4にやや劣るというスペック。アウディS4に多少パワーとトルクは劣るとはいえ、S4は3.0L V6スーパーチャージャー付きで排気量は1.5倍。それでいて、S4は800万円オーバー。新型WRXの価格が335万円前後なら、価格は半分以下。これほど、パワーと価格のコストパフォーマンスに優れたセダンはないだろう。それだけに、冷え切った国内のセダンマーケットに、どれだけ刺激を与えてくれるのか注目される。

スバルはWRX S4について「最高峰のAWDスポーツパフォーマンス」を有しながら、「EyeSight(ver.3)」を含めた「独自の総合安全性能」、「優れた環境性能」、「洗練された質感」を実現したスポーツセダンだとしている。

WRX S4の車名の由来として、コアバリューであるAWD スポーツパフォーマンスを中心に、これら4つの価値を高次元で融合することで、より多くのドライバーが圧倒的な走行性能を安心して快適に愉しむことができるという、新しい価値を具現化。その結果、車名の「S4」には、上記4つの価値を表す“Sports performance”、“Safety performance”、“Smart driving”、“Sophisticated feel”の意味を込めたという。

新型スバルWRX S4の発表は2014年8月25日。ワゴンのレヴォーグ、そしてセダンのWRX S4と、これらの購入を考えるスバルファンには悩ましい日々が続きそうだ。

スバルは、WRX S4の発表までの間、専用サイトを開設し、「WRX S4」のティザー画像などを配信する。

<SUBARUオフィシャルWEBサイト>
http://www.subaru.jp/special/s4/

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(レポート:CORISM編集部

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