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スバルWRX S4試乗記/評価
機敏だけど、過敏じゃない! 切れ味抜群のハンドリング性能に酔いしれる!

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【スバル】2014/08/25

モータースポーツと係わりが深いスバルWRX。尖ったSTIだけでなく、大人のスポーツセダンとしての価値を高めたS4が新たにラインアップ!

スバルWRX S4試乗記/評価
 スバル から、4代目となる新型WRXが発売された。WRX の歴史はモータースポーツ参戦の歴史である。初代モデルは、世界ラリー選手権(WRC)に参戦するためのクルマとして作られたインプレッサ WRXだった。WRCでは1995年から1997年まで3連覇を達成している。2代目モデルもやはりWRCで2001年と2003年にドライバーズタイトルを獲得するなどの実績を残してきた。

 WRCへの参戦を中止した後、3代目モデルからはニュブルクリンク24時間レースに参戦するようになり、2011年と2012年にクラス優勝を遂げている。

 こうしたモータースポーツシーンでの活躍を背景に、これまでは市販車もWRXはSTIのみの設定で、走りに特化したピュアスポーツとして仕立てられてきた。3代目では、インプレッサからの独立度を高めたモデルとなっていた。

 今回の4代目新型WRXは、完全にインプレッサから独立したモデルになると同時に一段の進化を遂げ、WRX S4とWRX STIの2シリーズをラインナップするようになった。
スバルWRX S4試乗記/評価
スバルWRX S4試乗記/評価
スバルWRX S4試乗記/評価

280㎞/hまで刻まれたスピードメーターが、WRX S4がただのセダンとは違うことをアピール

 まずは、新型WRX S4 だ。ベースとなるのはインプレッサのG4 だが、全長×全幅×全高、ホイールベースなどの数値はすべて微妙に異なっていて、WRXとして専用に設定されたクルマであることが分かる。従来のモデルに比べると、ホイールベースを25mm延長しながら前後のオーバーハングを縮小して全長は+10mmに抑え、全高も5mm低くしている。

 新型WRX S4の外観デザインは、見るからに精悍な雰囲気でまとめられている。ボンネットフード上に大きなエアインテークが口を開け、フロント回りのデザインも彫りの深い引き締まった印象持つものになった。インプレッサよりも大きい18インチのタイヤ&アルミを履くのも相違点だ。

 インテリアも基本は、インプレッサと共通ながら、メーターには赤い文字が使われ、スピードメーターは280km/hまで刻まれている。またナビ&オーディオ回りの仕様にも違いがある。
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WRX STIとは異なるFA20型2.0L水平対向直噴ターボを搭載するS4

スバルWRX S4試乗記/評価
 新型WRX S4の搭載エンジンは、FA20型の水平対向4気筒2.0Lの直噴ターボ仕様(DIT)だ。すでにレガシィ に搭載されているものと同じで、321kW/400N・mのパワー&トルクを発生する。そして、S4についてはマニュアル車の設定がなく、スポーツ・リニアトロニックとの組み合わせだけの設定だ。

 リニアトロニックは、チェーンタイプのCVTで、レガシィに搭載された仕様に比べるとスポーツを高める方向に進化させた仕様である。このスポーツ・リニアトロニックはレヴォーグに搭載されたものと同じだ。なので、レヴォーグとWRX S4がひとつのシリーズで、WRX STIが別のシリーズと考えたほうが分かりやすいくらいである。

 エンジンの動力性能については、レガシィやレヴォーグ ですでに定評を得ている。ターボ車ゆえ、アクセルを踏み込んだ瞬間にわずかなラグを感じさせる部分はあるが、このエンジンはわずか2000回転で最大トルクに達する。すぐに、猛烈な加速が迫ってくるのは言うまでもない。

 スポーツ・リニアトロニックは、Dレンジのままで走らせても十分に速いが、パドルを操作して積極的に走らせても良い。パドルを操作すると6速モードで走らせることが可能で、SIドライブでS#を選ぶと8速モードになってギア段を刻むようにして加速していくのだが、これはいかにもギミック的な印象がある。無段変速に任せたほうが速いのだから、あえてこのようにして走りの実感を与える必要があるのかどうか。
スバルWRX S4試乗記/評価
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機敏だが過敏ではないシャープなハンドリング性能は高評価ポイント

スバルWRX S4試乗記/評価
 新型WRX S4の走りはしっかり感のあふれたものだ。インプレッサから始まったスバルの最新プラットホームの素性の良さに加え、ボディ剛性や前後のトレッド剛性、ステアリングギアの取り付け剛性などを強化したことで、ミシリともしないしっかりした走りを見せる。この確かさは、並みのスポーツカーの水準を超えたものだと思う。

 S4のダイレクト感のあるステアリングフィールも、好感の持てるものだ。操舵の遅れなどは、みじんも感じさせることなく、ハンドルを切った瞬間にクルマが向きを変えているような、そんな印象を与える機敏さである。それでいて、妙に敏感すぎて扱いにくいステアリングではないのが良いところだ。

 今回は新型WRX S4 2.0GTアイサイト と2.0GT-Sアイサイトに試乗したが、足回りでより好感が持てるのはビルシュタインのショックアブソーバーを採用したGT-Sのほう。車両本体価格は350万円を超えるが、WRX S4を買うなら2.0GT-Sアイサイトを選びたい。

 S4には、アイサイト最新仕様のバージョン3が搭載されていた。これについては今回の試乗では詳しく試す機会がなかったが、レヴォーグでその効き目を確認している。
スバルWRX S4試乗記/評価
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スバルWRX S4試乗記/評価

スバルWRX S4価格、燃費、スペックなど

スバルWRX S4試乗記/評価
■スバルWRX STI価格
・WRX S4 2.0アイサイト 3,348,000円
・WRX S4 2.0GT-Sアイサイト 3,564,000円


代表グレード スバルWRX S4 2.0GT-Sアイサイト
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4595×1795×1475mm
ホイールベース[mm] 2650mm
トレッド前/後[mm] 1530/1540mm
車両重量[kg] 1540kg
総排気量[cc] 1998cc
最高出力[ps(kW)/rpm] 300ps(221kW)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 40.8kg-m(400N・m)/2000-4800rpm
トランスミッション CVT
定員[人] 5人
消費税込価格[円] 3,564,000円
発売日 2014/08/25
レポート 松下 宏
写真 編集部

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