【速報!「日産 リーフ」新型 電気自動車(EV) 新車情報】コレが2010年に市販される日産の電気自動車「Leaf(リーフ)」だ![CORISM] [CORISM]

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【日産】2009/08/02

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」 プロトタイプ車両

市販版「日産 リーフ」エクステリア

2010/12/03画像追加
正式市販版「日産 リーフ」エクステリア

[※以下は2009年8月2日の記事です]

ゼロ・エミッション(排出ガスゼロ)の象徴、"Leaf(葉)"

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」 プロトタイプ車両 充電システム
 日産が2010年度後半に日本・アメリカで発売する電気自動車(EV)が公開された!その名は「リーフ」。Leaf(葉)が大気を浄化させるように、「日産 リーフ」がゼロ・エミッション(排出ガスゼロ)であることを端的に表すネーミングだ。
 かねてより日産は『ゼロ・エミッション車で世界のリーダーになる』という将来目標を、事あるごとに掲げてきた。今回、世界で初めて公開された市販型ゼロ・エミッションのEV(電気自動車)「日産 リーフ」は、その将来像のための重要な第1弾となる。その先進的なメカニズムについては、既に7月に先行発表されている。今回は、世界初公開となる斬新な日産 リーフのスタイリングなどを中心に、速報でお届けする!
日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」[プロトタイプ] エクステリア

デザインコンセプトは「スマート・フルディティ(賢い流動体)」。空力や風音対策にも力が注がれている。

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」[プロトタイプ] リアビュー

ボディカラーは、エコでクリーンなイメージの爽やかなブルー、「アクアグローブ」を採用する。

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」[プロトタイプ] 大型LED式ヘッドランプ

青く光る大型LED式ヘッドランプは内蔵反射型デザインを採用。消費電力も従来のランプに対しわずか10%だ!

先進性と実用性を兼ね備えた「ちょうどいい」スタイリング

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」[プロトタイプ] リアビュー
 『コレが新型 ティーダのプロトタイプです』と言われれば納得してしまうほど、いい意味で肩の力が抜けたスタイリングを与えられた日産 リーフのデザインコンセプトは「スマート・フルディティ(賢い流動体)」。デザインを担当した日産自動車の井上 真人 プロダクト・チーフ・デザイナーは『リーフは、世界初の、手頃な価格で毎日使いたくなるような実用的な中型のEVとする必要があった』と説明する。電気自動車(EV)というと、多くが軽自動車やそれに類する小柄な車体のモデルばかりだっただけに、「普通の」ハッチバックボディで使い勝手も良さそうだ。
 「未来の自動車」電気自動車だけに、想像を超える宇宙船のようなスタイリングを期待していた方には拍子抜けしたかもしれない。しかしムラーノなど、日産の先鋭的なデザイントレンドの流れに沿ったかたちで、「ちょうどいい」近未来感や空力特性を持たせながら、実用性の高さを犠牲にしない手堅いスタイリングにまとめられた。
日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] インテリア

インテリアカラーはボディカラーに準じた「ブルーアース」色を採用。

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] メーター周り

EVのクリーンイメージを想起させるブルーをアイコンカラーにした計器周り。

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] 特長的なコントローラー

手元で操作できる小型シフトノブが装備されている「日産 リーフ」。

アッと驚く低価格を実現!?

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] インパネ周り
 日産はこのリーフを、CセグメントのICE(エンジン車)同等の価格競争力を持たせると表明している。そう、「日産 リーフ」はCセグメントに属する立派なサイズを持っているのだ。Cセグメントとは、例えば「VW ゴルフ」や「トヨタ プリウス」など、特に日欧において大きなボリュームゾーンとなっている量販ジャンルで、日本では100万円台後半から300万円台クラスの価格帯に位置する。今回発表された日産 リーフ(プロトタイプ車)のボディサイズは、全長x全幅x全高が4445x1770x1550mm。車高が少し高めな以外、ゴルフ(同4210x1790x1485mm)やプリウス(4460x1745x1490mm)に近い寸法である。まだまだ高価なバッテリーなどを搭載しながら、Cセグメントのライバル車同等かそれ以下の価格が実現されるとすれば、コレは大きなニュースだ。
 もっともこれは、国や自治体などの補助金・税制優遇措置等(日本では100万円以上に及ぶ)も見込んでのことだと日産では説明しており、おそらく定価では300~400万円台を想定しているものと思われる。正式な価格発表は2010年度後半のリリースを待たなければならないが、大いに期待したいところだ。
 「日産 リーフ」の生産は当初、主に日産の小型車を製造する日産・追浜工場(神奈川県)で立ち上がり、以後米国日産のスマーナ工場(テネシー州)でも行われる。追浜だけで当初から年間5万台の生産規模を確保するというから凄い。この量販効果がなければ低価格は実現出来ないということなのだろう。またコア技術となるリチウムイオンバッテリーについても、座間(神奈川県)での生産が始まるほか、米国・英国・ポルトガル各国での生産計画についても既に発表されており、さらに他地域での展開も検討されている。
日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] センターコンソールの大型モニター

センターコンソールの大型モニターには、専用のITシステムが装備されている。

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] 充電口はフロントノーズに収納される

「日産 リーフ」の充電口は、フロントノーズに収納される。

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] バッテリーは乗員床下に置かれたため、ラゲッジスペースも十分に確保された

バッテリーは乗員床下に置かれたため、ラゲッジスペースも十分に確保された。

走行距離は160km以上。コレは少ない?それとも十分??

日産 新型EV Leaf(リーフ)[プロトタイプ] サイドビュー
 さて、新型EV(電気自動車)「日産 リーフ」のメカニズムについて改めてご紹介していこう。当たり前だが内燃機関のガソリンエンジンは搭載されず、出力90kW超の小型ラミネート型リチウムイオンバッテリーと電気モーター、減速エネルギーを回収する協調回生ブレーキシステムなどで構成される。出力80kW、最大トルク280N・mと十分以上の性能を持ち、燃費ならぬ「電費」は、一回の充電で160km以上[※数値は北米の燃費基準:US LA4モードによる]をマークする。
 とはいえ、一度満タンにすれば4、500kmは走ることが出来るガソリンエンジンの感覚に慣れた身には、160kmはちょっと少ない距離のようにも思える。30分で満充電出来るという急速充電器の施設も、ガソリンスタンドとは違いまだ数えるほどしか整備されていないのも事実だ。
 しかし日産では「世界中のドライバーの70%以上が、日常の運転距離は160kmの範囲内である」とのリサーチ結果を基に、十分な性能であることを強調する。また電気コンセントは世界中にあり、200Vの家庭充電でも満充電まで8時間で出来るとも説明する。コンセントによる充電施設なら、専用の急速充電器よりもカンタンに普及出来そうだ。それならばロードサイドのレストランやコンビニ、ショッピングセンターといった場所での簡易的な充電施設も考えられる。
 ともあれ、官民を巻き込んだかたちでのサポートは必要になってきそうで、その意味で日産は既に英国・ポルトガルといった国、日本の神奈川県をはじめとする日米の地方自治体など、世界で30以上のパートナーシップを締結している点にも注目したい。その規模はさらに拡大しそうなイキオイもあり、このあたり日産 カルロス・ゴーン氏の「政治力」にも期待しておこう。

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日産 リーフ専用プラットフォーム

日産の新型電気自動車(EV)専用プラットフォームは、薄型バッテリーを床下に搭載。通常のクルマと変わらない乗降性や十分な荷室スペースなどを確保することに成功した。

日産 リーフ フロントに置かれるバッテリー充電口は2口

「日産 リーフ」のバッテリー充電口はフロント中央に2口用意される。左は家庭用コンセントからの充電口で、右は急速充電器用のソケット口となる。

日産のゼロ・エミッション車専用ITシステムによって、携帯電話からの充電状況確認なども可能となっている

日産のEVは高度なITシステム搭載も特色のひとつ。携帯電話で充電確認・予約などを行ったり、エアコンをあらかじめ入れたりすることも可能だ。

日産 新型 電気自動車(EV)「Leaf(リーフ)」[プロトタイプ] エクステリア

車名 NISSAN Leaf(日産 リーフ)[※スペックは全てプロトタイプ]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4445x1770x1550mm
ホイールベース[mm] 2700mm
最高速度 140km/h
駆動方式 モーター前置き、前輪駆動
電池 ラミネート型リチウムイオンバッテリー
電動機 交流同期モーター
最高出力 80kW
最大トルク 280N・m
電池容量 24kWh
電池出力 90kWh以上
走行距離[US LA4モード] 160km以上
主要装備 ゼロ・エミッションEV専用ITシステム

(レポート:CORISM編集部

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