低燃費&高く売れるハイブリッドを選べ!【ホンダ フィットシャトル新車購入術&リセールバリュー】 [CORISM]

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【生活・文化】2011/08/18

ライバルを圧倒する商品力をもつフィットシャトル

トヨタ カローラフィールダー

 地道に改良を施し進化するが、さすがに2006年デビューのため、最新のフィットシャトルとの勝負は分が悪い

 新型ホンダ フィットシャトルを選ぶときに、直接のライバルとなるのが、トヨタ カローラフィールダー。しかし、最新のフィットシャトルと比べるとカローラフィールダーは、デビューが古いこともあり、商品力の差が大きい。まず、エンジンの出力で10馬力、トルクで0.5kg-mもフィットシャトルが上回る。また、安全装備面ではフィットシャトルがVSA(横滑り防止装置)が標準装備なのに対して、カローラフィールダーはオプション。使い勝手の部分では、荷室の広さは圧倒的にフィットシャトルが広く、最小回転半径も4.9mとカローラフィールダーに対して0.2mほど小回りが効く。燃費は、1.5リッターガソリンの両車とも10・15モード燃費が20km/lと互角だ。価格もフィットシャトル15Xが165万円に対して、カローラフィールダーが1.5X G EDITIONが175万円とフィットシャトルの方がリーズナブル。フィットシャトルには、トノカバーが付かないなど装備に若干の差があるものの、全般的にフィットシャトルが優れている点が多い。

フィットシャトルの選び方は、ハイブリッドか否か? 

 フィットシャトルのグレード体系は、大きく分けて2つ。ハイブリッドか、1.5リッターのガソリン車のどちらか。ハイブリッドCと15Cというグレードがあるが、このCグレードはいわゆる安く見せかける廉価モデル。そのため、装備が貧弱だったり、付けたいオプションが装着できなかったりするケースがあるので、あまりすすめられない。そのため、ベーシックなグレードで検討するなら、ハイブリッドか15Xからというのが基本となる。

ホンダ フィットシャトルの試乗レポートはコチラ
フィットシャトル試乗記

ホンダ フィットシャトルの新車詳細レポートはコチラ
フィットシャトル試乗記

お勧めグレードは「ハイブリッド スマートセレクション」

フィットシャトル ハイブリッド
 フィットシャトルの選び方は、グレード体系と同じくハイブリッドかガソリン車かという選択になる。お勧めは、やはりハイブリッド。発売2週間後の受注状況では、86%がハイブリッドを選んでいて、実際のマーケットもハイブリッド中心に動いている。

 ハイブリドがお勧めの理由は、低燃費性による経済性。ハイブリッドと15Xとの価格差は20万円。この価格差を燃料費差でペイできるかどうか、というのもひとつの基準。実用燃費がハイブリッドが19km/l前後、ガソリン車が13km/l前後とすると、ガソリン150円/l程度とすると、おおよそ5万キロ程度で20万円分が回収できる目安となる。つまり、5万キロ以上走るなら、ガソリン代の差額でハイブリッド代がペイできる計算だ。

 さらに、ハイブリッド車にはクルーズコントロール機能が標準装備されている。この装備分も含まれるので、ハイブリッドのお得度は増す。基本的に、ハイブリッドで十分な装備なのだが、なぜだかトノカバーがディーラーオプション。そこまで、ケチらなくてもと思うのだが、実際に購入するときは、トノカバーをサービスで付けてもらうといいだろう。

 もう少し、豪華な装備が欲しいのなら、ハイブリッド・スマートセレクションが中心に考えたい。HIDヘッドライト、スマートキーシステムや本革巻きステアリングなどが装備される。価格は8万5,000円高とそれほど高価ではない。

フィットシャトル ハイブリッド

 軽量コンパクトなホンダのIMA。ワゴンボディになり車重が増したのにもかかわらず、30km/lを確保するなど、さらなる進化が施されている

フィットシャトル ハイブリッド

 もっとも豪華なナビプレミアムセレクションは、233万円と高価。なぜか、ハイブリッドのこのグレードのみトノカバーが標準装備される

フィットシャトル ハイブリッド

 ハイブリッドの鮮やかなメーターまわり。先進性を感じさせるデザイン

高いリセールバリューと経済性で、さらにお得なハイブリッド

 短い期間にクルマを売却してしまうことを視野に入れて考えると、重要な要素になるのがリセールバリュー。中古車最大手、ガリバー自動車研究所の鈴木所長によるとハイブリッドの3年後のリセールバリューは、おおよそ57〜73%。ガソリン車の15Xは52〜68%とハイブリッドの方がわずかに高い。もし、短期で売ることがあった場合でも、ハイブリッドのほうが高く売れるということだ。鈴木所長によると「フィットシャトルは、新型車ということもありガソリン車でも高めのリセールバリューです。さらに、中古車マーケットでも低燃費なハイブリッド車は人気が高いので、価格は高めになります」とのことだ。
フィットシャトル ハイブリッド
フィットシャトル ハイブリッド
フィットシャトル ハイブリッド

 若干ホイールハウスが張り出しているものの、深さのある荷室。フロアが低いので、荷物の積み下ろしも便利


フィットシャトル ハイブリッド

 ワンタッチでセカンドシートが倒れ、フラットで広大な荷室が現れる

フィットシャトル ハイブリッド

 ガソリン車のフロア下には、94リッターものスペースが存在する。リバーシブルフロアボードを使えば、荷物の仕分けも簡単にできる。ハイブリッド車は、ここに電池が入るため21リッターと少なくなる

フィットシャトル ハイブリッド

 ハイブリッド車のフロア下の収納は、バッテリーが収納されるためこの程度。ナニが何でも荷物の容量が必要というのなら、ガソリン車という選択もありかもしれない

ガソリン車を選ぶなら値引きで勝負!

 ホンダも戦略的にハイブリッド車を売りたいという狙いがある。そのため、ハイブリッドの価格をギリギリまで下げている。その結果、ガソリン車との価格差が縮まってしまった。そのため、ガソリン車との価格差が小さくなり非常に選びにくい状況になった。5万キロ程度の走行で、ガソリン代の差額でハイブリッド代がペイできてしまう現状だ。となると、購入するときの値引き額を含め、ガソリン車はどれだけ安く買えるのかがポイントになるだろう。見積り上の価格差が、30万円以上ないことには、ガソリン車を選ぶ理由がなくなってくるので、じっくりと商談して大きな値引きを獲得したい。

 また、下取り車がある場合は、ディーラー査定と同時に買取専門店での査定も忘れずに。あいみつ査定なら、複数の会社が競うので値段が上がる場合もある。ディーラー査定とは大きな差が出ることもある。さらに、ネットからの申し込みなら、自宅で査定してくれるのでわざわざお店に行く時間もコストも必要なし。ディーラーで売却するより、多少手間はかかるものの、どうせ売るなら、一番高いお店で売ることが新車購入でコストを下げるコツだ。
 

代表グレード ホンダ フィット シャトル HYBRID・スマート セレクション
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4410x1695x1540mm
車両重量[kg] 1200kg
総排気量[cc] 1339cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 88ps(65kW)/5800rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 12.3kg-m(121N・m)/4500rpm
モーター最高出力[ps(kw)/rpm] 14ps(10kW)/1500rpm
モーター最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 8.0kg-m(78N・m)/1000rpm
電動機(モーター)種類 交流同期電動機(薄型DCブラシレスモーター)
動力用主電池(IMAバッテリー) ニッケル水素電池
トランスミッション ホンダマルチマチックS(無段変速オートマチック)
10・15モード燃費[km/L] 30.0km/L
定員[人] 5人
消費税込価格[万円] 1,935,000円
発売日 2011/06/16
レポート CORISM編集部
写真 CORISM編集部・Honda

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(レポート:大岡 智彦

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