新型 アテンザにi-STOPが載らなかった理由【自動車マーケット一刀両断】 [CORISM] [CORISM]

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【ビジネス・経済】2010/03/15

1月26日にマイナーチェンジを実施したマツダの新型「アテンザ」と、アテンザの開発責任者、マツダ株式会社 プログラム開発推進本部 高田 稔 主査(右)、国内営業本部 国内ビジネス企画部でアテンザのマーケティングを担当する加藤 純一 アシスタントマネージャー(左)

なぜ、アイ・ストップは搭載が見送られたのか?

アテンザの開発責任者、マツダ株式会社 プログラム開発推進本部 高田 稔 主査
 マツダ アテンザがマイナーチェンジ。その最大のトッピックスは直噴のMZR 2.0L DISIエンジンが搭載されたことだ。これにより、2リッターのアテンザは、50%減税の対象となる。そして、このエンジンから連想するのはマツダの環境対応技術でアクセラやビアンテなどにも搭載されている、アイドリングストップ機能「アイ・ストップ」だ。今回のマツダ アテンザのマイナーチェンジで、このアイ・ストップが搭載されているのでは? というのが、大方の予想だったが、残念ながら今回のマイナーチェンジでは、アイ・ストップの搭載は見送りとなった。
「アイ・ストップの件に関しては、ご期待していただいたのに申し訳ありません。アイ・ストップ搭載にはサブのバッテリーなどが必要なため、現状のボンネットの中に入れるには、大幅な変更があるなどの理由で、搭載を見送らざるを得なかったのです」
 と、説明していただいたのは、アテンザ開発主査の高田さんだ。この高田さんはMPVのマイナーチェンジなども担当し高評価を得るなどするマイナーチェンジの達人でもある。そこで、今回のマイナーチェンジの肝となる部分を聞いてみた。

マツダ アテンザ スポーツワゴン

自分の気持ちにウソをつかない、本音のマイナーチェンジ

マツダ株式会社 国内営業本部 国内ビジネス企画部で新型 アテンザのマーケティングを担当する加藤 純一 アシスタントマネージャー
 「世界的な経済危機ということもあり、とても厳しい条件下での開発となりました。そこで、色々議論を重ねた結果、どんな時代でも本質や本物の価値は認められるのではないか。という、結論に達したのです。今回のマイナーチェンジは、多少地味かもしれません。しかし、それは単なるリフレッシュ感を求めたものではないのです。基本に忠実なクルマ作りという本質を貫くという想いでアテンザの熟成を行いました。我々スタッフもマーケットのユーザーの一人という気持ちで、自分の良心に正直なクルマで仕上げてきたつもりです」
 高田さんの言う通り、今回のマイナーチェンジでは、ステアリングの応答性や乗り心地や高速安定性の向上、など細部に渡り進化しているのが実感できる。それは、まさに匠の技。マイナーチェンジは、ついついマーケットへの代わり映えを意識し、オーバーデコレートになったりするケースも多い。マツダ アテンザのマイナーチェンジは、クルマ好きも納得する玄人好みに仕上がったのではないだろうか。

マツダ アテンザスポーツ 走り

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