しなやかなセクシー・キャト【プジョー508試乗記】
【プジョー】2011/07/11
大きくなったのに軽くなったボディ
●コンセプト&デザイン
プジョー407とプジョー607を統合し、新しいフラッグシップモデルとしてプジョー508が登場した。ボディタイプはセダンとステーションワゴンのSWの2種類。セダンとSWは同じホイールベース。リヤのオーバーハングを延長してラゲッジスペースを作る手法は407時代と変わらない。
ボディそのものはセダンもSWもひと回り大きくなった。407に比べるとホイールベースが90mm延長され、セダンの全長は105mm、SWは40mm長くなった。全幅はともに15mmの拡大だから拡大幅はさほどではないが、1855mmは十分に大きな全幅である。
407は長いフロントノーズや傾斜したAピラーを持つ独特の外観デザインがスタイリッシュな印象を与えていたが、今回508では前のオーバーハングを切り詰めるとともに、リヤのオーバーハングを延長して密度の高いバランスの取れたパッケージングを採用した。これによって後席の居住性も拡大している。
当然ながらラゲッジスペースも拡大され、セダン、SWとも407に比べて100L以上プラスされて500Lを超える容量が確保された。
このようにボディを拡大したにもかかわらず、車両重量は軽くなり、セダン、SWとも1500kg台にとどまっている。ボディサイズを考えると相当に軽いが、これはアルミ製のボンネットフードやマグネシウム合金を使ったクロスメンバーの採用と、サスペンション形式をダブルウィッシュボーンからストラットに変更したことなどによる。
インテリアの質感はまずまずのレベル。高級感はさほどではないが、ピアノブラックのパネルや操作系を集約したステアリングホイールなどが独特の質感を表現している。
プジョー407とプジョー607を統合し、新しいフラッグシップモデルとしてプジョー508が登場した。ボディタイプはセダンとステーションワゴンのSWの2種類。セダンとSWは同じホイールベース。リヤのオーバーハングを延長してラゲッジスペースを作る手法は407時代と変わらない。
ボディそのものはセダンもSWもひと回り大きくなった。407に比べるとホイールベースが90mm延長され、セダンの全長は105mm、SWは40mm長くなった。全幅はともに15mmの拡大だから拡大幅はさほどではないが、1855mmは十分に大きな全幅である。
407は長いフロントノーズや傾斜したAピラーを持つ独特の外観デザインがスタイリッシュな印象を与えていたが、今回508では前のオーバーハングを切り詰めるとともに、リヤのオーバーハングを延長して密度の高いバランスの取れたパッケージングを採用した。これによって後席の居住性も拡大している。
当然ながらラゲッジスペースも拡大され、セダン、SWとも407に比べて100L以上プラスされて500Lを超える容量が確保された。
このようにボディを拡大したにもかかわらず、車両重量は軽くなり、セダン、SWとも1500kg台にとどまっている。ボディサイズを考えると相当に軽いが、これはアルミ製のボンネットフードやマグネシウム合金を使ったクロスメンバーの採用と、サスペンション形式をダブルウィッシュボーンからストラットに変更したことなどによる。
インテリアの質感はまずまずのレベル。高級感はさほどではないが、ピアノブラックのパネルや操作系を集約したステアリングホイールなどが独特の質感を表現している。
プジョー初となるカラーヘッドアップディスプレーが、グリフに標準装備される
●走り&メカニズム
搭載エンジンは直列4気筒1.6Lの直噴ターボのみに絞られた。本国でもガソリン車はこの仕様のみなのだそうで、フラッグシップモデルに搭載されるのが4気筒1.6Lというのにはちょっと驚かされる。ヨーロッパでダウンサイジングが徹底されていることを示すものといって良い。
このエンジンは308系や3008などに搭載されているのと同じもので、115kW/240N・mのパワー&トルクを発生し、アイシン製の電子制御6速ATと組み合わされている。
508の車両重量は3008とほぼ同じなので、このエンジン+ATの走りの元気の良さについてはすでに定評のあるところ。特にわずか1400回転という低回転域から204N・mの最大トルクを発生するので、低速域からスムーズに加速していく。回して楽しいといったタイプのエンジンではないが、トルク感に加えて滑らかな変速フィールもあるので、上級車に搭載するのにふさわしい実力を備えたパワートレーンといえる。
乗り心地についてはプジョーらしい猫足を感じさせた。少々路面の悪いところでも快適な乗り心地を感じさせると同時に、コーナーでは足回りがしっかり仕事をして安定感を確保している。前輪がダブルウィッシュボーンからストラットに変わったことのネガも全く感じられなかった。
プジョーの最上級車にふさわしく静粛性も高いレベルにあり、これが室内の快適性を高めている。快適性の面で大きく進化したのが今回の508と考えていい。
搭載エンジンは直列4気筒1.6Lの直噴ターボのみに絞られた。本国でもガソリン車はこの仕様のみなのだそうで、フラッグシップモデルに搭載されるのが4気筒1.6Lというのにはちょっと驚かされる。ヨーロッパでダウンサイジングが徹底されていることを示すものといって良い。
このエンジンは308系や3008などに搭載されているのと同じもので、115kW/240N・mのパワー&トルクを発生し、アイシン製の電子制御6速ATと組み合わされている。
508の車両重量は3008とほぼ同じなので、このエンジン+ATの走りの元気の良さについてはすでに定評のあるところ。特にわずか1400回転という低回転域から204N・mの最大トルクを発生するので、低速域からスムーズに加速していく。回して楽しいといったタイプのエンジンではないが、トルク感に加えて滑らかな変速フィールもあるので、上級車に搭載するのにふさわしい実力を備えたパワートレーンといえる。
乗り心地についてはプジョーらしい猫足を感じさせた。少々路面の悪いところでも快適な乗り心地を感じさせると同時に、コーナーでは足回りがしっかり仕事をして安定感を確保している。前輪がダブルウィッシュボーンからストラットに変わったことのネガも全く感じられなかった。
プジョーの最上級車にふさわしく静粛性も高いレベルにあり、これが室内の快適性を高めている。快適性の面で大きく進化したのが今回の508と考えていい。
グリフのレザーシート。サイドサポートも十分で、体をしっかりとサポート
ゆったりとした後席。長時間座っていても疲れない硬さと形状だとういう
シンプルな見やすいメーター。中央部にはカラー液晶ディスプレーを採用。いろいろな設定がここでできる
560Lの容量をもつラゲッジルーム。6:4の分割可倒式。グリフには、エレクトリックゲート(自動開閉式)が装備される
レバーを引くと、ワンタッチで後席のシートバックが倒れる
エンジンはダウンサイジングされた1.6L直噴ターボエンジン。1400回転で240Nmのトルクを発揮
515Lの容量をもつトランク。6:4の分割可倒式のシートバックをもち、トランクスルー機能もある
スムースな6速AT。407に比べロックアップ領域を増やしたり、ワイドギヤレシオ化することで、燃費にも貢献した
アリューのファブリックシート。優雅なボディデザインなのだから、ブラック系以外の内装色も欲しい
日本マーケットでは、やや辛い燃費とボディサイズ
●まとめ
プジョー508の難点を上げるならボディが大きくなったこと。快適性や居住性、積載性などの向上につながっているものの、基本的にボディは小さめなほうが良い。ボディの大きさに加え5.9mに達する最小回転半径も国内での使い勝手を考えるとやや辛いものがある。
セダンの燃費は11.0km/Lで、407の2.2に比べて11%、3.0に比べると33%も向上しているのだが、排気ガスも含めて日本のエコカー減税には適合していない。まだまだ改善の余地が残っていると思う。
価格はけっこう安めだ。排気量が1.6Lなので安めに設定できるのかも知れない。セダンのアリュールが374万円で上級グレードのグリフは414万円。SWは20万円ほど高く、394万円と437万円になる。
このクラスの輸入車ではパサートの価格が際立って安く、324万円から394万円の価格帯だからプジョー508に比べると40万~50万円くらい安い。でもパサートはエンジンが1.4Lであることなどを考えると、508は十分に競合するモデルになる。デザインやブランドの好き嫌いなども含めて総合的に考えたら良い。
プジョー508の難点を上げるならボディが大きくなったこと。快適性や居住性、積載性などの向上につながっているものの、基本的にボディは小さめなほうが良い。ボディの大きさに加え5.9mに達する最小回転半径も国内での使い勝手を考えるとやや辛いものがある。
セダンの燃費は11.0km/Lで、407の2.2に比べて11%、3.0に比べると33%も向上しているのだが、排気ガスも含めて日本のエコカー減税には適合していない。まだまだ改善の余地が残っていると思う。
価格はけっこう安めだ。排気量が1.6Lなので安めに設定できるのかも知れない。セダンのアリュールが374万円で上級グレードのグリフは414万円。SWは20万円ほど高く、394万円と437万円になる。
このクラスの輸入車ではパサートの価格が際立って安く、324万円から394万円の価格帯だからプジョー508に比べると40万~50万円くらい安い。でもパサートはエンジンが1.4Lであることなどを考えると、508は十分に競合するモデルになる。デザインやブランドの好き嫌いなども含めて総合的に考えたら良い。
アリューのタイヤサイズは215/60R16
上級グレードのグリフのタイヤサイズは、215/55R17。オプションで235/45R18が用意される
ゆったりした乗り味のプジョー508。フラッグシップにふさわしい乗り心地だ
| 代表グレード | プジョー508アリュール |
|---|---|
| ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4790×1855×1455mm |
| 車両重量[kg] | 1520kg |
| 総排気量[cc] | 1598cc |
| エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] | 156ps(115kw)/6000rpm |
| エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 24.5kg-m(240N・m)/1400~3500rpm |
| ミッション | 6速AT |
| 10・15モード燃費[km/l] | 11.0km/l |
| 定員[人] | 5人 |
| 税込価格[万円] | 374.0万円 |
| 発売日 | 2011/7/11 |
| レポート | 松下 宏 |
| 写真 | 編集部 |
【関連記事】
- ダウンサイジングでエコ度強化し、コッテリからサッパリデザインで登場【プジョー508新車情報】
- プジョー新車情報
- プジョー試乗記一覧
- コンサバの真相【シトロエンC4試乗記】
- シトロエン試乗記一覧
- タイヤは同じ名前でも違う!?OEMタイヤが優れているワケとは?【タイヤ選びの極意教えます】菰田 潔コラム
- 日本車ピンチか! VWの国産車切り崩し作戦着々進む
(レポート:大岡 智彦)
【オススメ記事】
- ホンダ スーパーカブ新車情報【ホンダの原点、中国で生産することの喪失感】【ニュース・トピックス】
- トヨタGRMN SPORTS FR Concept(トヨタ86ベース)新車情報【ターボとスーパーチャージャーを組み合わせたツインチャージャー搭載!】【ニュース・トピックス】
- 【ファッションブランド フェンディとのコラボで生まれた日本で2台の限定車】マセラティ グランカブリオ フェンディ新車情報【ニュース・トピックス】
- 【新時代、低燃費スポーツカーとしての価値を具現化】メルセデス・ベンツSLK55 AMG新車情報【ニュース・トピックス】
- 【クルマよりパーソナルモビリティへ転換?】ホンダUNI-CUB(ユニカブ)【ニュース・トピックス】
- トヨタ版第3のエコカー登場! 売れてるミラ・イース投入で、軽自動車販売激化?【トヨタ ピクシス エポック新車情報】【ニュース・トピックス】
- サッカー日本代表を応援する爽やかな111台の限定車【アウディA1 SAMURAI BLUE Limited Edition(サムライブルーリミテッドエディション)新車情報】【ニュース・トピックス】
- なんと、バッテリー保証は8年という強気のRAV4 EV!【トヨタRAV4 EV新車情報】【ニュース・トピックス】
- 都会派としての価値を高めたコンパクトSUV【アウディQ3新車情報】【ニュース・トピックス】
- 迷ったらコレを買え! 「今、買いのコンパクトカーNO1とは?」【コンパクトカー比較評価/新車購入術】松下 宏コラム【特集・コラム】








