3つの異なる顔を用意し幅広いユーザーの獲得を目指し高評価!
パッケージングを変更し、全高がやや高くなった。これによりムーヴやワゴンRとも競合可能になり、より幅広いユーザー層の獲得を目指している。
ホンダの軽自動車の主力モデルとして販売されてきたライフは、どちらかというと女性ユーザーをターゲットにしたモデルとして認知されてきた。従来のモデルは軽自動車の主流であるスズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴとは違った位置づけのクルマとして存在してきた評価していい。
それが今回モデルチェンジでは位置付けをやや変えて、より幅広いユーザーをターゲットにするクルマに生まれ変わった。全高をやや高くしたパッケージングは、ワゴンRやムーヴとも競合できるクルマにしようという意識の表れだろうし、標準系のほかにパステル系、ディーバ系の3種類の顔を持つようにしたのは端的にユーザー層を広げようという姿勢を示すものだ。
3種類の顔を持つ外観デザインは、標準的なGのほか、ちょっとファニーな感じのあるパステル、エアロバンパーやフォグライトによってスポーティさを表現したディーバが、それぞれに個性を表現している。リヤビューについてはスポイラーによってディーバのデザインが特徴的なものとなるが、Gとパステルは共通となる。
それが今回モデルチェンジでは位置付けをやや変えて、より幅広いユーザーをターゲットにするクルマに生まれ変わった。全高をやや高くしたパッケージングは、ワゴンRやムーヴとも競合できるクルマにしようという意識の表れだろうし、標準系のほかにパステル系、ディーバ系の3種類の顔を持つようにしたのは端的にユーザー層を広げようという姿勢を示すものだ。
3種類の顔を持つ外観デザインは、標準的なGのほか、ちょっとファニーな感じのあるパステル、エアロバンパーやフォグライトによってスポーティさを表現したディーバが、それぞれに個性を表現している。リヤビューについてはスポイラーによってディーバのデザインが特徴的なものとなるが、Gとパステルは共通となる。
パステル(写真上)はメッキのフロントグリルを装備し、高級感を演出。先代にもあったディーバ(写真下)はエアロパーツを装着し、スポーティな演出がなされている。
標準車の他にパステル(写真上)とディーバ(写真下)という3タイプの顔をラインアップする。それぞれのキャラクターに合わせて、インテリアの雰囲気も異なるものが与えられている。
標準車は通常のオレンジだが、パステル(写真)とディーバはクリアタイプのウインカーを採用する。レンズカットも複雑で質感の高さを感じさせてくれる。
広々した視界による運転のしやすさが魅力と評価
全高が高くなった分は主にガラス面積の拡大に使われており、低めに抑えたベルトラインは周囲の視界を確保することにつながっている。ほかにもAピラーを細くして死角を少なくするとか、リヤクォーターウインドーを設定して視界を広げるとか、リヤシートの中央部分の形状を工夫して後方視界を拡大するなど、視界の良さにはいろいろとこだわった作りとされていると評価しよう。
さらに大半のグレードには液晶カラーモニター付きのオーディオが装備されていて、この液晶を使ったバックモニターが採用されたことも車庫入れ時の視界の確保につながっている。
さらに大半のグレードには液晶カラーモニター付きのオーディオが装備されていて、この液晶を使ったバックモニターが採用されたことも車庫入れ時の視界の確保につながっている。
インテリアの質感と実用性がグッと高まった
パステル(写真)はブラウン、標準車はカジュアルな紺のシートを装備している。座面の高さも適度で、非常に乗り降りはしやすい。また小物の収納スペースも充実しているので使い勝手は良好だ。
全高が高くなってドアの開口部が大きくなったので、従来に比べて乗り降りがしやすくなった。運転席は適度な座面高によって乗り降りが容易。乗り込むとインテリアの雰囲気は軽自動車とは思えないような印象。単眼のメーターパネルこそシンプルなものだが、液晶パネルを備えるほか、たくさんの収納スペースが目につく。いろいろなものを簡単にポンと置けるような設計がなされている。
運転席に座ると、視界の良さが改めて実感できる。ヘッドライトの上部に出っ張りが作られていて、それがマーカーとなるのでボディの見切りも良く狭い場所での取り回しが楽にできるように設計されているのも良い評価だ。これは日産のマーチも採用しているものだ。
運転席に座ると、視界の良さが改めて実感できる。ヘッドライトの上部に出っ張りが作られていて、それがマーカーとなるのでボディの見切りも良く狭い場所での取り回しが楽にできるように設計されているのも良い評価だ。これは日産のマーチも採用しているものだ。
標準車とパステル(写真)は明るいベージュの内装色、ディーバはスポーティな雰囲気のブラック内装となる。窓の面積が大きいことやAピラーが細いおかげで、視界が良く運転しやすいのはもちろん広々した雰囲気も味わえる。
シンプルで大型のメーターは非常に見やすい。中央のディスプレーには平均燃費などを表示できる。ディーバはタコメーターへの切り替えも可能だ。
リヤドアの高い位置にドリンクホルダーが内蔵されているのでとても便利だ。
十分な広さを確保した室内空間は魅力だが一部にABSがオプションのグレードも存在
軽自動車トップレベルの広さを誇るムーヴには及ばないものの、大人でも十分なスペースが確保されている。全高が高められたおかげもあり、頭上の空間にもゆとりが感じられる。
室内空間の広さは、まあ十分なもの。ホイールベースの長さではダイハツのムーヴなどに及ばないので、単純に広さの比較をしたら勝てないが、ライフの後席にも大人が座れるだけの空間が確保されている。
装備の充実度はグレードによっても異なるが、前述のように大半のグレードにバックモニター付きのオーディオが標準となるほか、電動格納式カラードドアミラーなど、全体に装備のレベルは高評価。残念なのはABSをオプション設定にしたCというグレードがあること。このようなグレードは設けなければ良かったのにと思う。
装備の充実度はグレードによっても異なるが、前述のように大半のグレードにバックモニター付きのオーディオが標準となるほか、電動格納式カラードドアミラーなど、全体に装備のレベルは高評価。残念なのはABSをオプション設定にしたCというグレードがあること。このようなグレードは設けなければ良かったのにと思う。
ベーシックなCを除く全車にバックモニターを標準装備。目安となるガイドラインも表示されるので駐車も楽にできる。
パステル系のFF車にはスマートパーキングアシストがオプションで装着可能。車庫入れもグッと楽になるのでオススメの装備だ。
ラゲッジスペースは軽自動車としては十分な容量が確保されている。ただ、背もたれを倒したときに大きな段差ができてしまうのは残念だ。
実用上十分なパワーを発揮するエンジンを搭載
搭載エンジンは自然吸気仕様が52ps(38kW)でターボ仕様が64ps(47kW)。全車に電子制御4速ATが組み合わされている。ターボは軽自動車の上限パワーに達しており、自然吸気仕様の数値もまあまあのレベルにある。
最初に乗った自然吸気エンジンの搭載車は、取り立てて優れた印象ではないが、これといって不満な点もない。最近では軽自動車ではCVTが主流になりつつある中で、4速ATだけの設定というのは多少の物足りなさを感じるが、ATの変速フィールは滑らかで違和感を感じることがない。スピードメーターの横には走行状態に応じて色が変わってエコ運転を促すECOランプが設けられていて、自然に燃費の良い走りを心がけるようになるのも良い評価だ。
乗り心地のフラット感は軽自動車として平均レベルにとどまっている。最近の軽自動車はダイハツ ムーヴコンテにしてもワゴンRにしても、乗り心地と操縦安定性のバランスが高いレベルに達していて、それらに比べてライフは特に優位に立っているとはいえない。ワゴンRなどがライフよりも高めの全高を持つことを考えたら、ライフにはもうひと頑張りしてほしいところだ。
最初に乗った自然吸気エンジンの搭載車は、取り立てて優れた印象ではないが、これといって不満な点もない。最近では軽自動車ではCVTが主流になりつつある中で、4速ATだけの設定というのは多少の物足りなさを感じるが、ATの変速フィールは滑らかで違和感を感じることがない。スピードメーターの横には走行状態に応じて色が変わってエコ運転を促すECOランプが設けられていて、自然に燃費の良い走りを心がけるようになるのも良い評価だ。
乗り心地のフラット感は軽自動車として平均レベルにとどまっている。最近の軽自動車はダイハツ ムーヴコンテにしてもワゴンRにしても、乗り心地と操縦安定性のバランスが高いレベルに達していて、それらに比べてライフは特に優位に立っているとはいえない。ワゴンRなどがライフよりも高めの全高を持つことを考えたら、ライフにはもうひと頑張りしてほしいところだ。
標準車はNA(写真上)のみ、パステルとディーバはターボ(写真下)も選ぶことができる。NAでも実用上十分なパワー得お発揮してくれるのはもちろん、4速ATながら燃費もまずまずの数値をマークする。
標準車とパステル(写真上)は13インチ、ディーバ(写真下)は14インチのタイヤ&ホイールを装備している。ターボ車はアルミホイールが標準となる。
ミッションは全車4速ATを搭載する。軽自動車でもCVTが主流になりつつあるだけに少し物足りない印象もあるが、変速は滑らかで燃費もまずまずだ。
パステル系は優れた静粛性を実現した!
もうひと頑張りという点ではステアリングの頼りなさももうひとつ。軽すぎて落ち着かない感じがあった。開発責任者に聞くと、据え切りでの操舵力を軽くすることを重視したためとのことだったが、走りの安定感を高めるにはしっかりした手応えのステアリングと足回りが欲しいところだ。
振動や騒音は標準系のGとパステル系とでは違いが感じられた。パステル系ではより静かでスムーズな走りが可能であると評価していい。
ターボ仕様のエンジンを搭載したモデルは動力性能的な余裕は十分。今回は都内の一般道と首都高を走ったが、首都高でも流れに乗ってスムーズに走らせることができる。静粛性なども満足できるレベルにある。ただ、ターボ車の走りも、最近の軽自動車の中では平均的な実力で、突出した点が見られないのが物足りないところ。ホンダの軽自動車なのだから、それらしい特徴が欲しい。
振動や騒音は標準系のGとパステル系とでは違いが感じられた。パステル系ではより静かでスムーズな走りが可能であると評価していい。
ターボ仕様のエンジンを搭載したモデルは動力性能的な余裕は十分。今回は都内の一般道と首都高を走ったが、首都高でも流れに乗ってスムーズに走らせることができる。静粛性なども満足できるレベルにある。ただ、ターボ車の走りも、最近の軽自動車の中では平均的な実力で、突出した点が見られないのが物足りないところ。ホンダの軽自動車なのだから、それらしい特徴が欲しい。
●お勧めグレード
使い方によっても異なるが、パーキングアシストをオプション装着できるパステルがお勧め。タウンユースを中心に使うなら自然吸気エンジンの搭載車で良いだろう。スマートキー、イモビライザー、フルオートエアコンなどが標準で装備されるので、満足して長く乗れるモデルとなる。
標準系のGも、 CVTではなく4速AT車であるものの、ABSやバックモニター付きオーディオ、全面UVカットガラスなどが標準装備されて103万円(FF)ほどの価格設定は安い。これにハイトアジャスターやチルトステアリングをオプション装着して乗るもの良い。
標準系のGも、 CVTではなく4速AT車であるものの、ABSやバックモニター付きオーディオ、全面UVカットガラスなどが標準装備されて103万円(FF)ほどの価格設定は安い。これにハイトアジャスターやチルトステアリングをオプション装着して乗るもの良い。
代表グレード | ホンダ ライフ パステル(FF) |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3395×1475×1610mm |
車両重量[kg] | 820kg |
総排気量[cc] | 658cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 52ps(38kw)/7100rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 6.1kg-m(60N・m)/3600rpm |
ミッション | 4速AT |
10・15モード燃焼[km/l] | 21.0km/l |
定員[人] | 4人 |
税込価格[万円] | 114.45万円 |
発売日 | 2008/11/6 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 佐藤靖彦 |
(レポート:松下 宏)
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