レクサスLM新車情報・購入ガイド 4人乗りのみ! まさかの2,000万円! 世界最高級ミニバンか?

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【レクサス】2023/10/23

 

新型レクサスLM フロントスタイル

LMとはラグジュアリームーバーの略

 

レクサスは、国内初となるミニバンの新型LMの受注を開始。発売は、2023年12月下旬頃を予定している。

レクサスブランドは、1989年にトヨタの高級車ブランドとして登場。主に北米マーケットをターゲットに販売された。その後、北米中心の販売が続いてきた。年々ブランド力が高まる中、2020年に新たなチャレンジとして、初代レクサスLMを中国・アジア地域に投入。この初代LMは、ショーファーカー需要に対応するモデルとしての役割を担った。LMとは、ラグジュアリー・ムーバーという意味が込められている。

こうしたミニバンのショーファーカーモデルは、2002年に日産エルグランドが4座のVIPと呼ばれるグレードで提唱していた。しかし、かなり時代を先取りし過ぎたことや、日産の営業力不足で話題になったものの、販売台数はわずかだった。その後もVIPグレードは販売され続けたが、話題になることはなかった。

しかし、エルグランドVIPの動向を見ていたトヨタは、強力な営業力を背景に満を持して30系アルファード&ヴェルファイアに、7人乗りショーファーカーであるエグゼクティブラウンジを設定。これが、大ヒット。40系アルファード&ヴェルファイアにも継続採用され、さらに洗練されたミニバンショーファーカーとなった。

そんな40系トヨタ アルファード&ヴェルファイアをベースに、さらなる高みを目指し、究極のミニバンショーファーカーに仕上げたのが新型レクサスLMということになる。

新型レクサスLM リヤスタイル

 

 

レクサスでも主力のGA-Kプラットフォームを採用

 

新型レクサスLMのプラットフォーム(車台)は、汎用性の高いGA-Kベース。GA-Kは、レクサス車ではRXやNX、トヨタ車ではクラウンクロスオーバーやRAV4など、広く採用されている。

このGA-Kをベースに、新型レクサスLMでは、後方部分を新設計。リヤ床下ブレースや、縦方向の骨格となるロッカーにストレート構造を採用。さらに、スライドドア開口部は、クォーターピラー上下の構造を最適化しルーフリインフォースメント/クォーターピラーガセット/ロッカー断面内を通るリインフォースメントを設置した。また、フロントにはラジエーターサポートサイドブレース、リヤサイドメンバーにリヤクォーターブレースを追加。ボディ剛性を従来比約1.5倍とし、より雑味の取れたすっきりと奥深い味わいのある走りを実現している。

新型レクサスLM サイトスタイル

 

 

AVSを装備し、乗り心地と操縦安定性を両立

 

サスペンション形式は、フロントがストラット、リヤがダブルウィッシュボーンと先代モデルと共通だが、新型レクサスLM用に新設計。

また、アルミ鍛造キャリアの採用や、フロントサスペンションロアアームにハイテン材を使用。リニアな操舵応答性とバネ下質量の低減に貢献している。

さらに、路面や走行状態に応じて、より瞬時に減衰力の切り替えが可能な、リニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブを併用。レクサス初となる「周波数感応バルブ付きAVS」を採用した。アルファード&ヴェルファイアにはない機能で、低周波から高周波までの幅広い領域で振動をより軽減可能。速度を問わず、常に上質な乗り心地とした。

新型レクサスLM AVS

 

 

パワー重視の2.4Lターボハイブリッドシステムを搭載! 燃費は?

 

そして、パワーユニットは、2.4Lターボ+パラレルハイブリッド+eAxleとなった。トヨタの主力ハイブリッドシステムであるTHSⅡとは異なるパワーユニットだ。このパワーユニットは、レクサスRX500hと共通で、2.4Lターボハイブリッドは、直結の1モーター式で6速ATと組み合わされている。出力重視系のハイブリッドで、モーターの出力はエンジンパワーにプラスされる。とにかくレスポンスがよく、パワフルなのが特徴。もちろん、ハイブリッドなのでモーターのみのEV走行も可能だ。

さらに、後輪側にもeAxleと呼ばれる高出力モーターを装備。DIRECT4と呼ばれる4WDとなっている。の駆動力配分制御は、各種センサーの情報を瞬時に計算し、前後輪の駆動力配分比を 100:0~20:80 の間で制御。走行状況に最適な駆動力を分配する。こうしたハイブリッドシステムを搭載した、新型レクサスLMのシステム最高出力は371psと、かなりパワフルだ。

例えば、発進時には車両のピッチングを抑え、ダイレクトな加速感が得られるように 、60:40 ~ 40:60 程度で制御。直進加速時 にドライバーの加速意図を判断した場合には、後輪へのトルク配分を増加させ 70:30~40:60 で制御する。このDIRECT4は、他のレクサス車やトヨタ車にもすでに搭載されている4WD。やや、後輪駆動車をイメージさせるスポーティな4WDシステムだ。

新型レクサスLMの燃費は、出力重視系ハイブリッドなので、THSⅡと比べると燃費は低くなり13.5㎞/L(WLTCモード)となった。40系アルファード&ヴェルファイアには設定されていないパワーユニットで、単純比較はできないが、2.5LのTHSⅡを搭載する40系アルファードエグゼクティブラウンジの燃費は16.5㎞/L(WLTCモード)となっている。

新型レクサスLM ハイブリッドシステム

 

 

迫力系だが、空力性能も重視し上品さも兼ね備えたデザイン

 

新型レクサスLMのデザインは、エクステリアと、快適で開放的なインテリアを両立すべく、「Dignified Elegance」をキーワードに開発された。

外観デザインは、次世代レクサスが目指す「機能的本質や動的性能に根差したプロポーションと独自性の追求」した。

新型レクサスLMのフロントフェイスは、約7~8割がスピンドルグリルといった印象を与えている。レクサスのアイデンティティであるスピンドルボディを更に進化させ、押し出しの強いスピンドル形状をグリルに外板色を採用することでボディと一体感のあるシームレスな表現とした。やや、スッキリ感があり好感度は高いが、40系アルファード&ヴェルファイアのような迫力は抑え気味だ。

ヘッドライトは、睨みの効いた薄型。フェイス上部サイドに設置され、売れる定番ミニバンフェイスデザインとした。ひと味違うのは、デザインだけでなく空力も重視した点。ミニバンのように背が高い四角いボディは、どうしても空力面で不利。しかも、重心が高いため操縦安定性にも不利。

そこで新型レクサスLMでは、フロントグリルとフード・ヘッドランプ・バンパーの境界の段差を減らし、ボディとより融合した構成とした。こうすることで、走行時の空気の流れをボディ上面や側面へスムーズに流し、空力性能や
冷却性能、操縦安定性を向上させている。に寄与しています。

新型レクサスLMのリヤコンビネーションランプは、次世代レクサスのアイコンである「L シェイプ一文字シグネチャー」を採用。上部には、ワイド感を強調する流行りの一文字ランプを装備した。

テールランプは、太さに変化を持たせながらグラデーション発光を採用。深みと奥行き感のある3Dデザインで、高級感も演出している。

新型レクサスLM フロントアップ

新型レクサスLM リヤアップ

 

 

前席・後席共に気品を感じさせる豪華な空間

 

インテリアは、快適性と利便性を両立した開放的なデザインを目指した。室内高のあるパッケージを生かしながら、広く心地よい空間を水平・垂直を基調としたシームレスなデザインテーマで表現し、リビングのようにくつろげる世界観を追求した。

新型レクサスLMはショーファーカーなのだが、オーナーが自ら運転することも想定してか、フロントシートにもこだわった。フロントシートでは、レクサスのコックピット思想「Tazuna Concept」を継承。インストルメントパネルとドアトリムがシームレスにつながるシンプルで大らかなデザインとした。上品さと上質感があり、ギラギラ感のある40系アルファード&ヴェルファイアとはまったく異なるデザインとなっている。

また、メーター類は、ヘッドアップディスプレイ、12.3 インチフル液晶メーター、14.1 インチセンターディスプレイを配置した。

運転席は 8way パワーシート、助手席には 4 way パワーシートを採用。表皮はセミアニリン本革とし、温度調整可能なシートヒーターとシートベンチレーションを設定した。

後席は、2つの大型キャプテンシートが広い空間に配置。3列目シート車を用意していない点も潔い。

インテリアカラーには、「ソリスホワイト」と「ブラック」を設定。「ソリスホワイト」にはカッパー色のアクセントを加え、華やかさの中にも心地良さが感じられる。「ソリスホワイト」は、非常に洗練された贅沢な空間に見える。

リヤシートには、オットマン付きパワーシートと頭部を支える大型ヘッドレストを完備。表皮は、包まれるような安心感と快適な乗り心地を目指したレクサス最高級本革である L- ANILINE とした。

そして、レクサスとして初めて、シートヒーターをアームレストとオットマンにも採用。アームレスト横にはシート型の操作スイッチを設置し、直感的な操作を可能としている。リヤシートには、脱着可能なタッチ式コントローラータイプのリヤマルチオペレーションパネルを採用。

さらに、シートバックとシートクッションにはエアブラダーを内蔵し、大腿部から背中までを押圧するリラクゼーション機能を用意した。

新型レクサスLM インパネ

新型レクサスLM 後席

新型レクサスLM メーター

 

 

まるで、プライベートシアター!? 48 インチ大型ワイドディスプレイを装備

 

そして、圧巻なのがリヤ席前方に設置された48 インチ大型ワイドディスプレイ。まるで、プライベートシアターのようで、前後席の車内空間を仕切ることでパーソナル感とプライバシー性を高めている。Web会議の画面としても活用可能だ。

パーティション中央下部には冷蔵庫を設定。一般的な 750ml のシャンパンボトルは 3 本、500ml のペットボトルは 6 本を入れられる庫内容量を確保。薄幅化することで、広い足元空間とした。

オーディオには Mark Levinson Reference 3D Surround Sound System(23 スピーカーシステム)を採用。スピーカー配置の最適化と音質チューニングにより、奥行き感のある包み込まれるようなサウンド空間を実現した。

新型レクサスLM 後席モニター

新型レクサスLM オーディオ

 

 

あおり運転にも対応する最新予防安全装備

 

新型レクサスLMの予防安全装備は、最新のレクサスセーフティシステム+が装備された。歩行者や自転車、自動二輪車を検知し、衝突回避もしくは衝突被害軽減が可能。交差点内での衝突リスクも軽減できるなど、国産車トップレベルの自動ブレーキ機能を誇る。

さらに、運転支援機能では、路肩の歩行者や自転車などに近付き過ぎないようにステアリング操作をアシスト、アクセルオフ時には、先行車との安全な車間距離を保ちながら減速、カーブの手前ではカーブの角度に合わせ減速をアシストしてくれる運転支援機能PDA(プロアクティブ・ドライビング・アシスト)なども装備されている。

また、自動車専用道路などでの運転において、渋滞時(0km/h~約 40km/h)レーダークルーズコントロール及びレーントレーシングアシストの作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすとシステムが作動。手放し運転が可能になるアドバンストドライブも装備。

さらに、あおり運転対策として、周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)も用意された。この機能は、後方車両が非常に接近した場合、ドライバーに告知。必要に応じて、システムからドライバーに警察もしくはヘルプネットへの接続など、最適な対処方法を提案してくれる。

新型レクサスLM

新型レクサスLM 運転支援機能

新型レクサスLM 運転支援機能

 

 

新型レクサスLMの失敗・後悔しないグレード選び

 

驚きなのは、新型レクサスLMの価格。グレードは、LM500hエグゼクティブのみの設定で、価格はなんと2,000万円! レクサスブランドで最高額の車両価格となった。しかも、4人乗り仕様のみというかなり割り切った設定だ。

1グレード設定のため、選択肢はないので、ポイントとなるのはオプションということになる。ところが、オプションの選択肢も非常に少ない。その中で、悩ましいのが17インチホイールのオプションだ。新型レクサスLMでは、鍛造19インチホイールが標準装備。17インチホイールは、アウターリム部の中空化により気柱共鳴音を低減し高い静粛性を実現してる。より、優れた静粛性や乗り心地を重視するのであれば、17インチホイールを選択するとよい。ただし、見栄えは19インチホイールなので、悩ましい選択になる。

その他、オプション選択したい装備は前後のドライブレコーダーくらい。2,000万円もする高級車なのに、ドライブレコーダーがオプションとは意外だが、必須アイテムといえる。

そして、新型レクサスLMのリセールバリュー。新型車なので、あくまで予想となるが、アルファード&ヴェルファイアが非常に高いリセールバリューを維持。その傾向から予想すると、新型レクサスLMはアルファード&ヴェルファイアを上回るリセールバリューになることが考えられる。レクサス車は、全般にリセールバリューが非常に高く、さらに話題の超高級ミニバンとなれば高リセールバリューとなるのは容易に予想できる。しばらくの間は、納期も長期化するため、転売目的の中古車は新車価格を大幅に上回るだろう。

 

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新型レクサスLM 運転支援機能

 

レクサスLM新車価格

・レクサスLM500hエグゼクティブ 20,000,000円

 

新型レクサスLM燃費、ボディサイドなどスペック

 

代表グレード LM500hエグゼクティブ

全長×全幅×全高 mm  5,125×1,890×1,955

ホイールベース mm  3,000

トレッド(前/後) mm  1,615/1,620

最低地上高 mm  140

車両重量 kg  2,460

エンジン型式  FTS-A24T

エンジンタイプ  直列4気筒ターボ

総排気量 ㏄ 2,393

エンジン最高出力 kW(ps)/rpm  202(274)/6,000

エンジン最大トルク N・m(kgm)/rpm  460(46.9)/2,000-3,000

フロントモーター型式  1ZM

フロントモーター最高出力 kW(ps)/rpm  64(87)

フロントモーター最大トルク N・m(kgm)/rpm  292(29.8)

リヤモーター型式  1YM

リヤモーター最高出力 kW(ps)/rpm  76(103)

リヤモーター最大トルク N・m(kgm)/rpm  169(17.2)

システム最大出力 kW(ps) 273(371)

燃費(WLTCモード ㎞/L) 13.5

電力用主電池  ニッケル水素電池

駆動方式  4輪駆動

トランスミッション  6速AT

サスペンション 前:ストラット 後:ダブルウイッシュボーン

タイヤ 前後  225/55R19

最小回転半径 m  5.9

0-100㎞/h加速 秒 6.9

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