唯一無二の存在! 新型M2クーペがフルモデルチェンジ
BMWはコンパクトスポーツクーペのM2をフルモデルチェンジし発売を開始。BMW M2クーペは、今回のフルモデルチェンジで2代目となった。
初代BMW M2クーペが日本に投入されたのは2016年。全長4,475mmという小さなボディに搭載されたエンジンは、なんと直6 3.0Lツインターボエンジン。当時、最高出力370ps、最大トルク465Nmを誇った。
コンパクトなボディに超パワフルなパワーユニットの組み合わせによる走行性能は、まさにエキサイティング。その走る楽しさは高く評価され、2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーのエモーショナル部門賞を受賞している。
そして、M2クーペには、6速MTも設定された。このクラスの輸入車でMT、しかもハイパワーなFR(後輪駆動)車であるM2クーペは、まさに唯一無二の存在となり多くのファンを生み虜にしてきた。
そんな魅力的なM2クーペなのだが、時代はカーボンニュートラル。BMWもEV(電気自動車)にシフトし、数多くのEVをマーケットに投入している。すでに純ガソリン車でFRコンパクトスポーツカーは絶滅危惧種。EVシフトへの流れも早いことを考えると、純ガソリン車のFRコンパクトスポーツカーは絶滅する可能性が高い。もしかすると、2代目M2クーペが最後のモデルになるかもしれないだけに、貴重なモデルといえそうだ。
存在感控えめなキドニーグリル
さて、2代目新型BMW M2クーペのボディサイズは、全長4,580×全幅1,885×全高1,410mm、ホイールベースは2,745mmとなった。先代M2クーペと比べると、全長が+105mm、全幅+15mm、全高は同じ、ホイールベースは+50mmと、やや大きくなっている。
2代目新型BMW M2クーペの外観デザインは、かなりアグレッシブだ。最近のBMWデザインは、新型が登場するたびにキドニーグリルが大型化していく傾向があった。しかし、新型M2クーペでは、意外なほど小さなキドニーグリルになっている。しかもフレームレスとなり、キドニーグリルの存在感は控えめになっている。そして、特徴的なのは、大きく左右に張り出した四角型基調のエアインテーク。いかにもスポーツカーらしいデザインで精悍に見える。
リヤビューは、やはりハイパフォーマンスモデルらしく、グッと張り出したフェンダーとツライチ感ある20インチホイールが迫力満点。さらに、スモーク処理されたコンパクトで存在感あるテールライトが加わる。そして、伝統の4本出しエキゾーストパイプ、空力特性の改善に寄与する立体的なディフューザー等が加えられ、スポーツカーであることを主張している。
新型M2クーペのインテリアでは、M3&M4と同じMカーボンバケットシートをオプション設定。多点式シートベルトにも対応し、横方向のGを強力にサポート。前席2脚で約10kgもの軽量化を実現した。選択必須ともいえるオプションだ。
メーター周りは、上級モデルのM3やM4と共通のコンポーネントを多く採用。iドライブコントローラー、タッチ操作が可能な視認性に優れたカーブド・ディスプレイが装備される。
460psを発生する直6 3.0Lツインターボエンジンを搭載!
そして、新型M2クーペに搭載されたエンジンは、M3やM4と同じ直6 3.0Lツインターボ。最大出力460ps、最大トルク550Nmを誇る。エンジン型式は、M4クーペ コンペティションと同じなので、510ps&650Nmレベルの実力があるエンジンだ。ピストンは鍛造製だ。
このエンジンの特徴は、ターボエンジンながら高回転型。レヴリミットの6,250回転まで気持ちよく回る。しかも、最大トルクは2,650~5,870回転と広い回転域をカバー。気持ちよさと扱いやすさを両立したエンジンだ。
新型M2クーペのトランスミッションは、8速Mステップトロニック・オートマチック・トランスミッションと6速MTを採用。
新型M2クーペの0-100㎞/h加速は、ATが4.1秒、MTが4.3秒だ。
優れた走行性能を得るために、徹底した軽量・高剛性化が図られた
そして、走行シーンやドライバーの好みに併せて2パターンのセッティングか可能なM Driveを標準装備。エンジン、サスペンション、ステアリングやブレーキ等、好みのセッティングをステアリングに装備されるM1/M2ボタンにメモリーが可能。ボタンを押すことで、瞬時に新型M2クーペを好みのセッティングすることができる。
M Modeでは、Road、Sport、Trackのモードが選択可能。アシストや横滑り防止装置の介入度合い、メーターパネルやヘッドアップ・ディスプレイ、メーターパネルの表示を変更する事ができる。さらに、Mアダプティブ・サスペンションの標準装備により、スポーツ・ドライビングのみならず、街中走行時の乗り心地も向上した。
新型M2クーペは、アルミニウム素材を多用し軽量化を図り、運動性能を高めている。エンジンルーム内には、ストラットブレースの追加。フロントアクスルおよびリアアクスルへの補強も施し、車体を強化した。そして、ハードなサーキット走行を可能とするため、耐熱、耐フェード性能に優れた大径ブレーキディスク、軽量化された6ポッドMコンパウンドブレーキを標準装備している。
予防安全装備や、その他装備も充実
そして、新型M2クーペは、スポーツモデルながら、予防安全装備や運転支援機能も手抜かりはない。自動ブレーキや踏み間違い抑制機能なども充実。さらに、BMWのユニークな運転支援機能であるリバースアシストも標準装備。この機能は、車両が時速35km以下で直前に前進したルートを最大50mまでを記憶。その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となる機能だ。日本の狭い道では、対向車とのすれ違いが困難ばことも多い。そうした時に、安全で正確に元のルートに復帰することができる。
また、AIを駆使したBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントも装備。日常的な発話で、エアコンやオーディオなどの操作が可能だ。
BMW M2クーペ価格
・M2クーペ 6速MT/8速AT 9,580,000円
BMW M2クーペ燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード M2クーペ 6速MT
全長×全幅×全高 mm 4,580×1,885×1,410
ホイールベース mm 2,745
トレッド(前/後) mm 1,615/1,605
最低地上高 mm 123
最小回転半径 m 5.2
車両重量 kg 1,710
エンジン型式 S58B30A
エンジンタイプ 直6 DOHCツインターボ
総排気量 ㏄ 2,992
最高出力 kW(ps)/rpm 338(460)/6,250
最大トルク N・m(kgm)/rpm 550(56.1)/2,650-5,870
燃費(WLTCモード ㎞/L) 9.9
0-100㎞/h加速(秒) 4.3
駆動方式 後輪駆動(FR)
トランスミッション 6速AT
サスペンション 前:ストラット 後:マルチリンク
タイヤ 前:後 275/35R19:285/30R20
トランクルーム容量(L) 390
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