アウディ好調の理由は、クルマ好き以外がターゲット
アウディが好調だ。2011年1-3月の販売実績は、5,234台前年比 +25.2%となった。
最近、アウディのデザインカッコいいし、コンパクトカーのA1で台数売ったんでしょ。という単純な理由もある。しかし、実は綿密に練り込まれた中長期にわたるマーケティングがもたらした結果ともいえる。そんな、アウディの好調理由をマーケティング的に考えてみた。
アウディといえばクワトロと、クルマ好きなら誰もが思うだろう。しかし、そんなマニアックなことを連想するのは、残念ながら一部のクルマ好きでしかない。マーケティングデータでアウディは、その問題に気か付いたようだ。マニアックな存在ゆえ、認知・理解とも他のドイツ系メーカーに比べ低い。つまり、ブランド価値が低かったということでもある。ただ、数値が低いということは、まだまだ伸びしろがあるということだ。つまり、ブランドの認知・理解が向上すれば、同時に販売台数もアップするということになる。
そこで、アウディはクルマ好きだけのためのブランドではない、という戦略を取っているように思える。サッカー日本代表のサポーティングカンパニーになったり、ゴルフツアーのスポンサー、コンサートに写真展などなど、スポーツや文化などあらゆる分野のスポンサーを始めているのが、その証ではないだろうか。結果、最上級車種であるアウディA8もバックオーダーを抱えるほどの販売だという。
デザインや品質の高いアウディは、当然そういったブランディング活動で認知・理解が深まれば、売れない理由がない。まだまだ、販売店の数こそ少ないものの、着実に販売台数を伸ばしているのは、そういったブランディング活動の結果ともいえる。
対するメルセデス・ベンツやBMWは、悩みが多い。すでに、ブランドの認知・理解はこれ以上、上昇することがないくらいだからだ。メーカーというブランドでは、もう行き詰まり感が漂う。それでも、メルセデス・ベンツは、車種別のブランド展開を始めているようで、Cクラス以下の車種では価格訴求のCMにもチャレンジしている。ブランド力だけで売れている時代はもう終わり、高級車もじっくり比較検討して買う時代になってきたようだ。
コメント
ブランド自体の感度、ってとても重要なんだなと、
つくづく感じた次第です。
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