【ザ・対決 燃費対決】「ホンダ フィット ハイブリッド」vs「日産マーチ」ROUND5 3ステージ燃費対決から、見えてきたものとは? 〜 総合評価編 [CORISM]

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【対決】2011/01/01

フィット・ハイブリッドとマーチ、ライフスタイルで選ぶのが正解だ!!

 トータルで見ると、フィット・ハイブリッドのオールマイティさが光った。しかも走りの質も良くて、疲れないし、それなりに踏めば気持ちよかった。マーチはシンプルにまとめ上げられたなかで、頑張っている感じはあるのだが、結果は結果ということもある。街中などでの燃費については、ユーザーとしても期待は高いだけに、期待はずれと思われてしまうかも。高速での燃費は文句なしなのだが。
 やはり、大きな問題となるのは価格だ。フィット・ハイブリッドとマーチは価格差は、約36万円。レギュラーガソリン1リッターを130円とすると、約2770リッターになる。一般のドライバーがこのガソリン代を燃費で埋めるのは難しい。
 では、どういう人が日産マーチとフィット・ハイブリッドを選ぶと良いのか? もはや、このコンパクトカークラスで約36万円の価格差は、別のジャンルのクルマと見てもいい。フィット・ハイブリッドを選ぶような人は、走りも質感もひとクラス上のものを望み、さらに燃費など環境貢献を気にする人だろう。どちらかというと、アコードなどのクラスからダウンサイジング派。年齢や運転のしやすさ、環境のことを考えているユーザーで経済的にも余裕のある人ならばベストな選択。
 対してマーチは、エントリーユーザー主体。主にクルマは生活の足であって、手頃な価格とそこそこの燃費という人が買えば正解だ。そう考えると、マーチとフィット・ハイブリッドを選ぶ人は、ある意味まったく違ったユーザー像になってくる。同じコンパクトカーでありながら、ハイブリッドカーとなるだけで、大きくユーザー像が変化するだろう。そういう意味では、比較することすら間違っている。と、いうわけで、コンパクトカーの多様化に対応するには、コンパクトカーのハイブリッドも必要! と、いうことになる。
 さて、新型ヴィッツが発売され、次に注目されるのが噂のヴィッツ級のハイブリッド車。まさに、フィット・ハイブリッドのライバルだ。ヴィッツ級ハイブリッドは、フィット・ハイブリッドを分析した結果、ヴィッツブランドではなく別の車名で登場するという。その理由は、ユーザー像が違うということらしいが・・・。価格がフィット・ハイブリッド並みで燃費が40km/l超なら、またしても後だしトヨタの大勝利になる予感。コンパクトカーのハイブリッド車も、楽しみが増してきた。

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オールマイティか、高速走行か。つまり使い方次第

ホンダ フィット・ハイブリッド 日産マーチ
総合評価 EV走行はできるし、またアイドリングもストップする。もちろんハイブリッドだから、モーターがアシストもしてくれる。さらに高速でもEV走行が可能とくればオールマイティ選手で当たり前。燃費は常にいい状態をキープだ。普通に使っていれば20km/Lを大きく切ってしまうことはないだろう。車両価格も安くて、この性能。大層なハイブリッド専用モデルよりもこういったクルマのほうがじっくりと使えると思う。 クルマとしてのキャラは十分に立っていると思う。伝統モデルのマーチ、その新型としての存在感は十分だ。アイドリングストップも3気筒エンジンも意欲的な試みだと思う。ただし、燃費数値という点ではやはり限界があるのも事実。もしモーターによるアシストがあれば、車体はコンパクトだし、車重も軽いのは確実に有利なわけで、どのステージでもフィット・ハイブリッドと互角に戦えハズ。これでも安ければ納得という気持ちもあるのは事実なだし。タイ製のメリットをもっと価格に出して欲しいかった。
TOTAL 30 22

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【「ザ・対決」ホンダ フィット ハイブリッド 対 日産 マーチ 比較試乗 一覧】
車両紹介編:手法は違えど、燃費値ほぼ同じ。でも、実燃費はどうよ!?
①都内編:流れはいいけど、やっぱり頻繁に止まる
②郊外国道編:流れはいいけど、信号にはけっこう捕まった
③高速編:いよいよ、高速を巡航して最終ステージだ!
■総合評価編:3ステージ燃費対決から、見えてきたものとは?

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(レポート:CORISM編集部

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