ランドローバー レンジローバー スポーツ新車試乗評価 圧倒するオンロード性能をもちながら、洗練された乗り心地を両立
ランドローバー レンジローバー スポーツ新車試乗評価の目次
もはや、SUVとは思えないほどの加速感。日本では宝の持ち腐れか?
新型レンジローバースポーツの搭載エンジンは2機種で、V型8気筒5.0Lのスーパーチャージャー仕様エンジンと、V型6気筒3.0Lのスーパーチャージャー仕様エンジンが設定されている。V8エンジン搭載のオートバイオグラフィー・ダイナミックとV6エンジン搭載のSEの2モデルに試乗した。
V型8気筒エンジンは、レンジローバーに搭載されているのと同じで、動力性能は375kW/625N・mを発揮する。375kWのパワーは馬力に換算すると510psに達する。このエンジンがいかに強力なものであるかが分かる。
周囲の安全を確認した上でアクセルを踏み込んで発進すると、エンジン音が一気に盛り上がると同時に豪快な加速を示す。すぐに制限速度に達してしまうので、このクルマのアクセルペダルを踏み続けるのは難しい。特に、日本にはそのような環境がない。
強力なエンジンが相当に荒々しい走りを示す一方で、各種の電子制御技術が採用されて力強さとともにしつけの良さも感じさせる。発進時のラフなアクセル操作には、トラクションコントロールが働くし、コーナーでは内側のタイヤにブレーキをかけてアンダーステアを制御するトルクベクタリングが働き、さらにアクティブ・ロール・コントロール・ダンパーや電子制御デファレンシャルなど、さまざまなデバイスが総合制御されて安定性を確保している。
V型6気筒エンジンは、ジャガーに搭載されているもの。こちらは250kW/450N・mの動力性能を発生する。V8に比べるとパワーの数値はやや抑えられているが、V6エンジン搭載車は車両重量が軽いので、0-60mph加速のタイムはV8エンジン搭載車と変わらない5.0秒だという。
実際に走らせた印象は、V8のような荒々しさは感じられないものの、スーパーチャージャーが装着されていることもあって力強さという点ではV6エンジンも相当なものがある。オンロードでは十分に俊敏な走りを見せる。
組み合わされる電子制御8速ATは、走行中に何速に入っているのかが分からなくなるのが面白くないが、それだけスムーズに変速しているということを示している。
スポーツという名が付いているものの、洗練された快適な乗り心地を実現したエアサス
レンジローバースポーツ足回りは、レンジローバーとして5世代目の電子制御エアサスペンションが採用されていて、しっかり感を損なうことなく快適な乗り心地が確保されている。
オフロードでの走りを試す機会はなかったが、テレインレスポンス2のほか、ヒルデセントコントロール、電子制御エアサスペンションによる車高調整、高められた渡河性能など、スペックを見る限りオフロード走破性も高いレベルにある。
V8エンジンの搭載車には、副変速機がオプション設定されているので、本気でオフロードに持ち出す人はこの仕様を選んだら良い。
V8エンジン搭載のオートバイオグラフィー・ダイナミックの価格は1260万円で、V6エンジン搭載のSEは798万円だから462万円もの価格差がある。V6搭載の上級グレードとなるHSEは903万円の設定だ。レンジローバースポーツの選び方は、SEかHSEを選択することになるだろう。
ランドローバー レンジローバー スポーツ価格、燃費、スペックなど
■ランドローバー レンジローバースポーツ価格(税抜き本体価格)
・SE ¥7,600,000
・HSE ¥8,600,000
・Autobiography Dynamic ¥12,000,000
代表グレード | レンジローバースポーツSE |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4,855×1,985×1,800mm |
ホイールベース[mm] | 2,920mm |
トレッド前/後[mm] | 1,700/1,695mm |
車両重量[kg] | 2,250kg |
総排気量[cc] | 2,994cc |
エンジン最高出力[kW(PS)/rpm] | 250(340)/6,500rpm |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 450(45.9)/3,500rpm |
ミッション | 8速AT |
タイヤサイズ | 235/65R19 |
JC08モード燃費 | 8.4km/L |
定員[人] | 5人 |
税抜き、車両本体価格[円] | 7,600,000円 |
レポート | 松下宏 |
写真 | 編集部 |
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