トヨタ オーリスハイブリッド新車情報・購入ガイド ようやくハイブリッドモデルが追加! これで、国内マーケットで戦えるクルマに!? [CORISM]

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【トヨタ】2016/04/28

 

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

1.5L、1.8L、1.2Lターボとガソリン車のみの設定で、厳しい戦いを強いられていたオーリス

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

 トヨタ は、Cセグメントのコンパクトカー であるオーリス に、ハイブリッド 車を新設定し発売を開始した。

トヨタ オーリスは、2012年にフルモデルチェンジし2代目となった。初代はオーリスは、欧州のCセグメントに本格参入するモデルとしてデビューした。ライバルをフォルクスワーゲン ゴルフ として、走りの質にこだわったコンパクトカー として登場。日本では、初代オーリスの姉妹車としてブレイドと呼ばれるやや高級仕様も用意された。高級志向のコンパクトカーということもあり、ブレイドには2.4Lエンジンが搭載され、モデル途中からは、なんとV6 3.5Lも搭載され話題となった。しかし、ブレイドは短命で1代で姿を消した。

初代オーリスの柔らかなデザインから、2代目オーリスはシャープさを前面に押し出したスポーティなルックスへと変貌を遂げた。デザインは、トヨタ独自のフロントの表情「キーンルック」が採用され、デザインテーマは「SMART DYNAMISM」となっている。デビュー時に搭載されたエンジンは、1.5Lと1.8Lの直4ガソリン。1.8L車には、ハイオク仕様とし、わずかだがパワーアップしたエンジンを搭載したRSが用意された。RSには、6速MTが設定された。

2代目オーリスは、1.5Lと1.8Lではサスペンション形式が違う。1.5L車は、トーションビーム式のリヤサスとなるが、1.8Lはより高いパフォーマンスを誇るダブルウイッシュボーン式が採用されている。

そして、2015年にはマイナーチェンジが行われた。新開発の1.2L直4ターボが搭載された。この1.2Lターボは、116ps&185Nmを誇り、19.4㎞/Lという低燃費を実現した。しかし、基本的にオーリスは欧州をメインターゲットにしたモデルということもあり、この1.2Lターボはハイオク仕様となっていて、低燃費でも燃料費が高くなり、それほど経済性は高くないという結果になってしまっている。トヨタは、日本のメーカーなのだから、せめてレギュラー仕様に変更して導入してほしかった。

また、このマイナーチェンジでは、安全装備もようやく一歩前進した。自動ブレーキ関連の安全装備トヨタ セーフティセンスCが用意された。全車標準装備ではない。やや高い速度から自動ブレーキが作動するものの、歩行者検知機能はない。欧州のユーロNCAPでは、歩行者検知式の自動ブレーキなどが標準装備化されていないと、高い安全評価が出ない方向に移行されている。そうなると、いずれオーリスには、歩行者検知機能が付いているトヨタ セーフティセンスPが装備される可能性もある。

日本マーケットでは、オーリスのようなCセグメントの5ドアHB車の需要は少ないが、欧州では非常に人気の高いクラス。そのため、日本には無いパワーユニットが多く存在する。クリーンディーゼル はもちろん、ハイブリッド車も用意されているのだ。しかし、ハイブリッドモデルはなかなか日本に導入されなかった。

日本でのオーリスの販売台数は、月販1,000台売るのも厳しい状況。価格もやや高めで、1.2Lターボ車は安全装備など装備を合わせるとフォルクスワーゲン ゴルフが買える価格に近くなる。しかし、このエンジン搭載車は、価格が高い上にハイオク仕様なので、日本マーケットでは受け入れられない状況だ。先代モデルから、オーリスにはハイブリッド車があったため、オーリスハイブリッド待望論が昔から強かった。さすがに、トヨタが月販1,000台も売れないモデルをいつまでも放置することはできなかったのだろう。

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

ようやく待望のハイブリッドモデルが登場! 燃費は30.4㎞/Lを達成。高額車なのに自動ブレーキが一部オプション設定とい物足りない状況

トヨタ オーリスハイブリッドGパッケージ

 今回、オーリスハイブリッドに搭載された1.8LハイブリッドシステムTHSIIは、先代の30型プリウスと同じハイブリッドシステム。さすがに、最新の新型プリウスのハイブリッドシステムに変更こそされていないが、30.4㎞/Lという超低燃費を実現している。燃料もレギュラー仕様だ。

元々オーリスは、欧州でも通用する高い走行性能を目指して開発されたモデル。ハイブリッドシステムとの組み合わせはなかなか良好。TNGAを得て高い走行性を誇る新型プリウス にも負けないハンドリング性能をもつ。一世代古いハイブリッドシステムになってはいるものの、新型プリウスは売れ過ぎていてイヤと考えている人には、もうひとつの選択肢になる魅力的なモデルといえるだろう。フルモデルチェンジ時から、ハイブリッドモデルを用意していたのなら、オーリスも人気車種となるくらいの出来だ。

このオーリスハイブリッドのグレードには、より上級な「G Package」が用意されている。このグレードには、白と黒を基調としシート表皮には本革とウルトラスエードを組み合わせた内装が採用された。なかなか高級感のある内装で、オーリスの最上級グレードに相応しいものとなっている。Gパッケージは、その他17インチホイールや大径のフロントディスクブレーキになるなど、走りの質も高められている。

残念なのは、ハイブリッドグレードには、自動ブレーキであるトヨタ セーフティセンスCがオプション設定となっている。ハイブリッドは約262万円という高額車。トヨタも企業理念として交通死亡事故ゼロを目指すとアピールしているのだから、歩行者検知機能が無くわずか54,000円の装備を外す必要があるのか疑問だ。トヨタの営業は、企業の理念とは逆行する選択を行っている。その結果、トヨタのブランドイメージは低燃費ばかりが際立って、クルマが持続的に社会と共存する上で非常に重要な安全というテーマが軽視されているように見えてきている。事実、日産が自動ブレーキ全車標準装備とアピールしているのは、燃費性能でなかなかトヨタやホンダに追随できない技術的マイナス要因を安全に置き換え、トヨタの弱点ともいえる自動ブレーキ関連の安全装備の弱さを突いて日産=安全とうブランドイメージを向上させているのだ。

お勧めは高級感あるハイブリッドGパッケージ。1.2Lターボ車には、スポーティなRSパッケージが追加

 オーリスハイブリッドGパッケージの価格は、2,832,545円。ハイブリッドとの価格差は約21万円。トヨタセーフティセンスCは、絶対に装備することを前提にすると、価格差は約16万円になる。約16万円差で上質なシート生地を使ったインテリアや17インチホイール、大径ブレーキ、サイド&カーテンエアバッグ、自動防眩ミラー、シートヒーターなどがプラス装備されることを考えると、お勧めはGパッケージということになる。

ハイブリッドモデル以外では、1.2Lターボの120TにRSパッケージが追加された。専用17インチホイール、専用の外装、専用シート表皮などが装備された。シートヒーターは、外されている。こうした装備類で、価格は120Tと同じ2,590,037円。よりスポーティなオーリスを望むなら120Tを望むならRSパッケージということになる。こうなると、ハイブリッドにもRSパッケージが欲しくなる。

オーリスは、2012年デビューとやや古くなってきた。そのため、オーリスハイブリッドとはいえ、一定の値引きが期待できる。大人気のプリウスは納期が長くなっていることを逆手に取り、異なる販売店でプリウスと競合させ大幅値引きがあるならオーリスハイブリッドという選択もいいだろう。もちろん、他車と競合させるのも忘れてはいけない。フォルクスワーゲン ゴルフやマツダ アクセラ (ディーゼル車かハイブリッド)と競合させると効果的だ。

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスRSパッケージ

トヨタ オーリスハイブリッド価格

■トヨタ オーリスハイブリッド価格
・HYBRID 2,620,473円
・HYBRID“G Package” 2,832,545円

トヨタ オーリス燃費、スペックなど

代表グレード トヨタ オーリスハイブリッド
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4330×1760×1480mm
車両重量[kg] 1390kg
総排気量[cc] 1797cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 99ps(73kw)/5200rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 14.5kg-m(142N・m)/4000rpm
モーター最高出力[ps(kw)] 82ps(60kw)
モーター最大トルク[kg-m(N・m)] 21.1kg-m(207N・m)
ミッション 電気式無段変速機
JC08モード燃費[km/l] 30.4km/l
定員[人] 5人
税込価格[円] 2,620,473円
発売日 2016/4/18
レポート 編集部
写真 トヨタ

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(レポート:CORISM編集部

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