安全装備面では、レクサス セーフティシステム+が装備された。この装備は、自動ブレーキ関連の安全装備。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたもので、歩行者検知機能をもつ自動ブレーキの他、車線キープをアシストするレーンキーピングアシスト、全車速追従式レーダクルーズコントロールなどが用意されている。単眼カメラでありながら、歩行者に対して10～80㎞/h内であれば自動ブレーキが作動する。比較的高い速度から自動ブレーキが作動するので、高いレベルの安全性能をもつ。この機能を新型RXは全車に標準装備しているのは、一定の評価ができる。ただし、後側方の隣接する車線から接近する車両を検知するブラインドスポットモニターと同様な機能が一部でオプションとなっている。高額な価格のクルマなので、こうした装備標準装備にすべきだろう。

　新型RX には、走行性能を重視したFスポーツがRX200tとRX450h両方に用意されている。専用のスポーティなエアロパーツやメーター、シートなどが用意されている。さらに、ハイブリッド には静粛性を高めた車内にわざわざエンジン音を聞かせるサウンドジェネレーターがハイブリッド車のみに用意された。さらに、同じくハイブリッド車には、電動アクティブスタビライザーを装備。電動で素早く車両のロールを制御するというもの。これによって、フラットでスムーズな車両姿勢を保つ。

　さて、レクサスRXの選び方。RXでは、まずエンジンの選択から。ガソリン車のRX200tでも350Nmというトルクがあるので、十分といえる加速性能をもつ。ただし、さすがに2トン超の車重なので、さすがに余裕があるとはいいがたい。余裕の走りと低燃費性能を求めるのなら、やはりハイブリッドのRX450hがいいだろう。ただし、価格差が100万円以上！ このあたりをどう考えるかだ。ただ、100万円以上高くてもエコカー減税の差があるので、20万円弱くらいは差が縮まる。後は燃費差による燃料費くらい。リセールバリューを考えると、この差はもっと縮まる。予算に余裕があるのなら、ハイブリッド車を選択したほうがいだろう。

　グレード選びでは、Fスポーツがお勧め。リセールバリューも高い。ちょっと派手だが、なかなかスタイリッシュ。走行性能面では、ハイブリッド車に装備される電動アクティブスタビライザーは、なかなか乗り心地が良く快適。好みにもよるが、サウンドジェネレーターは、せっかく静かなハイブリッド車の車内にわざわざエンジン音を入れるという妙な状態になっていて、アクセルを踏み込むとなかなか勇ましい音が聞こえる。静かな車内がいいのなら、Fスポーツのハイブリッド車は選ばない方がいい。

　ガソリン＆ハイブリッド車のバージョンL以外には、後側方の隣接車線から接近する車両を検知。この状態で、気付かず車線変更をしそうになると警報を発するブラインドスポットモニターがオプション装備。この装備は、夜やトンネル、薄暗い道などで効果があり、日常的に安全確認ができるので、非常に便利。ぜひとも選択したいオプションだ。

■レクサスRX200t価格
・RX200t　2WD　4,950,000円/AWD　5,210,000円
・RX200t“version L”　2WD　5,950,000円/AWD　6,210,000円
・RX200t“F SPORT”　AWD　6,050,000円

■レクサスRX450h価格
・RX450h　2WD　6,025,000円/AWD　6,285,000円
・RX450h“version L”2WD　7,025,000円/AWD　7,285,000円
・RX450h“F SPORT”AWD　7,425,000円

代表グレード	レクサスRX450h Fスポーツ
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	4,890×1,895×1,710mm
ホイールベース［mm］	2,790mm
車両重量［kg］	2,130kg
総排気量［cc］	3,456cc
エンジン最高出力［kW(ps)/rpm］	193 (262) / 6,000rpm
エンジン最大トルク［N・m(㎏-m)/rpm］	335 (34.2) / 4,600rpm
モーター最高出力［kW（ps）］	前123 (167) 後50 (68)（1基当り）
モーター最大トルク［N・m（㎏-m)］	前335 (34.2) 後139 (14.2)
システム全体出力［kW（ps)］	230（313）
ミッション	電気式無段変速機
JC08燃料消費率［km/l］	18.2km/l
定員［人］	5人
価格	7,425,000円
レポート	編集部
写真	レクサス