中古車の販売・買取り大手のガリバーインターナショナルが、埼玉県大宮市に大規模出展戦略の旗艦店となる「WOW!TOWN（ワオタウン）大宮」をオープンした。この大宮店は、2012年7月にオープンした幕張店、12月8日にオープンした箕面店（大阪府）に続き3店舗目となる。

　ガリバーが展開するWOW!TOWN店舗シリーズは、既存のクルマ選びを変えることをコンセプトにした今までにない中古車店舗となっている。

　一般的な中古車店といえば、セダンやミニバンなどクルマのジャンルを中心に集めた展示方法が一般的だ。しかし、WOW!TOWNでは、そういった展示方法が一切されていない。ライフスタイル展示という方法で「FAMILY」、「ACTIVE」、「ECO＆ECO」、「FASHION、DRIVING　PLEASURE」の5つのスタイルに分けられているのが特徴だ。

　これには大きな訳があった。より複雑になった自動車は、一般消費者にとって違いを見分けるのが困難になっている。実際のプロダクトには、それなりの差別化が図られているのだが、消費者には伝わっておらず、均質化した商品に見えているのが現状だ。新車メーカーのCMがそれを表していて、燃費ナンバー1だったり、タレント訴求だったりと、クルマそのものを真正面からとらえ伝えるCMが無いことからも分かる。

　中古車業界のトップランナーであり、最も顧客との接点が強い流通業者であるガリバーは、そんなマーケットの変化にいち早く反応。クルマ選びをモノ視点から、コト視点へ変更することを決断し、クルマがある生活をテーマにライフスタイル展示方法を考案した。

　WOW!TOWN大宮店では、350台分の在庫スペースをスタイル展示に割り当て、ショッピングモールのような屋内型展示施設を新設、視覚的・体感的な展示。顧客に対して、「モノ」基準ではない、自身のライフスタイル基準（コト基準）でクルマ選びを訴求する。

　新車メーカーのカタログの多くにも、この手法は用いられていて、このクルマを買うと、こんな楽しいライフスタイルになります的な画像が多い。クルマの存在が身近になりすぎ、家電のように均質化してしまうと、顧客にとって提案型の営業スタイルでないとイメージが湧かないというのが現実なのだろう。

　また、WOW!TOWN（ワオタウン）大宮では、iPad miniを約100台導入。訪れる顧客に1人1台貸し出し、5
ゾーンでのスタイル展示（ライフスタイル提案）を回遊する際に活用する。各ゾーンにあるQRコードを読み取り、専用に開発されたアプリ画面から質問に答えることになる。質問は感覚的に答えられる作りで、ゲーム感覚で楽しみながらクルマに対しての潜在意識を発見できる仕組みだ。潜在意識の把握は購入プロセスの初期段階であり、対応する営業スタッフの営業工程が簡略化できる上、潜在意識を把握した上で商談を進めることができるため、より顧客に対して密なコミュニケーションをとるという。

　広く美しい敷地に、ライフスタイルに別に展示されたクルマ。クルマを買う意識がなくても、思わずクルマが欲しくなる雰囲気があふれるWOW!TOWN（ワオタウン）大宮。あとは、流通業者の絶対的正義ともいわれる価格に対しての踏み込みにも期待したい。家電などの消費財を扱う流通業者の最近の悩みは、店舗で散々話しを聞くなどの対応をしたのに、最後はネットで調べて一番安いところで買われた・・・。そんな話が多く聞こえてくる。せっかく店舗に訪れても、結局、最後はネットで一番安いところ。そうならない価格破壊にも期待したい。

■店舗概要
店舗名称　WOW!TOWN大宮
所在地　〒562-0031埼玉県さいたま市西区三橋六丁目725-1
営業時間10:00‐20:00
定休日なし
電話番号0120‐95‐7190
敷地面積8235㎡/2495坪
アクセス　＜電車・バス＞JR大宮駅西口西武バス４番バス乗り場より、西遊馬または川越グリーンパーク行き。『三橋五丁目』停留所下車徒歩約10分
＜車＞新大宮バイパス(１７号線)を浦和方面から熊谷方面へ進み、※駐車場は案内看板に沿ってお入りください。三橋５丁目交差点を過ぎて約2分（約
800m）ほど行った右手