紅葉の秋、車山をフレンチカラーに染め上げろ! 「第30回フレンチブルーミーティング」 [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
2016/11/21

2台のフレンチハッチで王道でないルートから向かう車山

 10月の終わり、紅葉が色づき始めた中央高速のパーキングやサービスエリアに、フランス車 が止まり始める。今年もフレンチブルーミーティング (以下FBM)の季節がやってきた。今回はおよそ2年ぶりとなる参加。毎回思うのだが、多くの方が「今年はいいかな」「いや、ちょっと生存確認」と言いつつ参加している。筆者も正直昨年は、仕事絡みということで足を遠ざけてしまっていた。今回は心機一転、宿の手配をしてくれたルノー ルーテシア のオーナーと車山を目指してみました。

 思えば、この2台手ごろになった5MT(ルーテシアは6MT)としての代表のような車ではないでしょうか? 106は、すでに20年近くが経過した車両とはいえパーツも入手がしやすく(一部欠品も出始めていますが)ローコストで走りを存分に楽しめる入門のような車両。そして年式も古くなく、こなれて手ごろな値段になってきたルーテシア。この紅葉の時期を楽しむドライブには、うってつけの2台です。

306 4フルゴネット

釈迦堂パーキングにじわじわと集まるフランス車。周囲のFBにもほかのパーキングに続々と集結している様子が挙げられていた。

ルーテシアRS  106

ワインディングご用達ともいうべき2台。ルノールーテシアRSと106S16

フレンチブルーミーティング

メルヘン街道からビーナスラインへ降りて見上げる山々はすっかり色づいている。

普通なら中央道を八王子から諏訪ICまで行くかもしくは国道20号を進むのが一般的なルートとも言えるのですが、実は南諏訪から1車線規制という事前情報があり、それならばと思い切った横道外れを行い、須玉ICから一路松原湖を目指し、そこからメルヘン街道を走って会場へ向かおうと紅葉満喫ルートをとってみました。

30回目となるフレンチブルーミーティング、今年は一味違う予感

ルノー4プレネル

国内に恐らくはこの1台のみ、ルノー4プレネル。

 当日は大変な好天に恵まれていたものの、山の天気は非常に変わりやすいのです。紅葉を満喫して走り続けた筆者たちも、白樺湖を目指すころには徐々にガスが取り巻き始め会場は御覧の霧雨模様。

 ただ、なぜでしょう?フランス車というのは霧や雨も似合うのです。前夜祭の駐車場には、おなじみのクルマから希少な車両まで並び、恒例の蚤の市が展開されています。この日の前夜祭では、旧交を温めたりしておりました。しかし、この後温泉へ行く予定があまりの霧に阻まれ(なにしろ視界が2m程度)あえなく撤退。宿にて一夜を明かしたのですが、翌日には見事な快晴。雨の確率が高めのFBMなのですが、この時は当たりの天候でした。

シトロエン2cv

非常にカラフルな2cvこうした色使いが可能なのもフランス車のよさだ。

ルノー5turbo

ルノー5turbo。この車もすっかり台数が減ってしまった。恐らくはまだまだ全国にはいるのだろうが、このひはこの1台のみであった。

シュペール5

宿でご一緒したシュペール5の5ドア。一見普通だがかなりの改修がなされている。


フレンチブルーミーティング

ラジエターはビッツの前期型より流用、そのほかにもエアコンのコンプレッサーは国産軽、オルタネーターも国産のものを流用しているという。

フレンチブルーミーティング

恒例のドミニクさんの出店ブース、今年のカヌレはまた一段と美味しかった。

フレンチブルーミーティング

クレープを焼く手も力が入ります。


フレンチブルーミーティング

足が丸々1本の生ハム。こうして見るとまるでフランスの朝市のようにも見えてくる。

ルノー4

ルノー4のクラブスペースより。欲しいものは決まったのかな?

ぷじょーる君

206がデビューしたときに非公認でありながら本家のビクトル君を差し置いてメジャーになったぷじょーる君。飼い主の皆さんが一同に会して並べたためものすごい大所帯に。

 回復した天候からは、やはり何かいいことが起こる予感をさせるものですが、今年は改めて古い車両が見直される、あるいは注目すべきと感じる朝の始まりでした。画像のサンクは同じ宿に泊まられた方のモノでしたが、近年欠品に悩む旧車に参考にできるのでは、と思うモディファイが施されておりました。ラジエターなどを国産現行車種もしくは相応の中古車からチョイスしてほとんど若干の加工のみでつけることができたと話されていました。もちろん、オルタネータやコンプレッサーは相応の加工をされたそうですが、それでもできる限り低予算で長く乗るための加工を施してありました。つまり同じところが壊れることがあれば、今度はその部品でボルトオンで交換が可能ということです。

 メイングランドは、出店屋台も食に関するものが増えて中には「?」と思えるお店もありますが、こうした画像のようなお店を見るとそれらしいイメージでフランス車のお祭りを盛り上げてくれる要素といえると思います。

原点回帰。車山のイベントは、やはりこうでないと。

 今年のFBM は、何かが違うと筆者は冒頭でも書きましたが、それの答えがこちらです。ここ数年FBMでは新車もしくは相応の年式の中古車がほとんどで面白い車種、おお!っと思わせるような車種が並ばない。あるいは点在はしても姿があまり見えないという感想でした。

 しかし、今年のFBM、周囲に聞いても一味違う、並べ方がいい、誘導がわかっている。といった話が聞こえていました。そう、誘導しているスタッフがどうやら車種を見てうまく誘導している、あるいは離れていても並んで展示できるように手配をうまくしていたようなのです。もちろん、今年は30周年ということもありここぞとばかりに出してきた車両もあったのでしょう。そうしたこともあり、今年は筆者が行き始めた頃のようなFBMと感じられたのでした。

シトロエン プリュリエール

ずらりと並ぶプリュリエールの列。

シムカ

シムカも3台が会場に並ぶ。確かに会場内にはこうした車種が点在はしていたのですが、並べるにはある程度のクルマがいなくなってからでないとみることができなかった。

マトラ

メイングランドに並ぶマトラ、単体でも珍しいのにこの日並んだマトラは4台!3種のマトラが並ぶことのなどまずなかったことだ。画像は3台だがこの後4台目が。


マトラ

こちらが遅れてきた4台目のマトラ。M530 この日どうやら全部で6台は会場にいたらしい。

パナール

こちらはパナール。メーカーとしては現在は存在しないもののフランス車乗りの間ではいまも人気の1台だ。PL17というセダンモデル。

24Ⅽパナール

こちらはクーペモデルの24Ⅽパナールとしての最後の生産モデルとなる。


CV11トラクションアヴァン

CV11トラクションアヴァン。こちらも普段は決して多くは見られないがメイングランド内には5台は見ることができた。

ルノーサンク

徐々に少なくなりつつある80年代の大衆車ルノーサンク。こちらは前期モデルの縦サンクと呼ばれるモデル。ただし、画像のモノはアルピーヌの名を冠する。

フレンチブルーミーティング

見慣れたメイングランドの風景。いつもと同じようだが今年は何かが違っていた。すばらしいのはそれがよい方向にということだろう。

 実は筆者、昨年は諸事情で茂木のイベントでこちらをお休みしておりました。1年休んだ自分が見たときに目線が変わるのかと思い、他所へ行くという目論見もありましたが、それは個人としては成功だったのではないかと思います。30周年、もしかしたら特別な思いを持って皆が参加したFBMが今回だったのかもしれません。

フレンチブルーミーティング
紅葉が見事な色合いの車山のイベント。30周年を迎えたFBM、これからまたどんな車種が現れてイベントを盛り上げていくのか我々の目を楽しませてくれるのか?期待をしながら山を下る。絵描きの旅はまだまだ続きます。
http://www.d5.dion.ne.jp/~take-abe/

コメント

こんにちは。
Panhard 24bt の掲載ありがとうございます。

>こちらはクーペモデルの24Ⅽパナールとしての最後の生産モデルとなる。

正確には「ベルリン(ベルリネッタ)モデルのPanhard 24btの最後の生産モデル」になります。
どうぞ宜しくお願い致します。

by m_haya
2017/10/06 22:56

ごめんなさい、気が付くのが遅れて返信遅くなりました。追加情報ありがとうございます。さすがオーナーの方ですね。
by 匿名さん
2017/11/28 22:15