スクープ! 2011年12月発売? ホンダらしさは薄いが売れそうな次期軽自動車【ホンダ N BOX新車情報】松下 宏コラム [CORISM]

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【その他】2011/11/02

背の高いパッケージングを採用するホンダの次期軽自動車

ダイハツ&スズキに負けた、ホンダのオリジナリティ

 ホンダが10月27日にフリード&フリードスパイクのマイナーチェンジ&ハイブリッド車追加の発表会(ついでにインサイトのマイナーチェンジも発表)を開催しましたが、その席でモックアップモデルですが、ホンダの新型軽自動車も公開されました。

 写真に示した通りのハイト系というか、モアスペース系の軽自動車で、見るからにタントという感じのクルマです。これは単にデザインが似ているということではなく、背の高さを生かして広い室内を作ることなど、コンセプトというかクルマ作りの方向性が良く似ています。

 今の軽自動車市場では、ワゴンRやムーヴなどのハイト系(スペース系)のほか、タントやパレットなどの(モアスペース系)のクルマが良く売れていますから、ホンダの軽自動車はその売れ筋市場のど真ん中に真っ向勝負で投げ込む剛速球ということになるのでしょう。

 ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用して作られた広い室内空間はリヤシートを真っ平らにしたり、ハネ上げてバックドアに張り付けるように収納するなど、いろいろな工夫が凝らされているようです。

 しかも、新エンジンにホンダの軽自動車としては初のCVTを組み合わせるなど、パワートレーンの革新も進められるようですから、相当程度に魅力的なクルマになるのは間違いないでしょう。もちろん、一定以上の売れ行きも期待できると思います。

 ただ、これがホンダらしいクルマかといえば、必ずしもそうは思いません。やはりホンダにはほかのメーカーの後追いをするようなクルマではなく、ほかのメーカーが作らないような独自性の高いクルマを作って欲しいように思います。それをヒットさせて大きな市場を作ることこそが、ホンダらしさではないでしょうか。

ホンダ N BOX

センタータンクレイアウトで広い室内空間

ホンダ N BOX

後部の空間はこんな使い勝手も実現する

ホンダ N BOX

Nシリーズ全体に期待したい

 そのように考えると、最近ではダイハツのほうがオリジナリティの高いクルマを作っています。比較的最近のクルマを振り返ると、いずれも絶版になったネイキッドやソニカのようなクルマもありました。絶版になったという点では、これらのクルマは失敗作だったかも知れませんが、そうしたクルマを作る中で逆にタントのような大成功のクルマも生み出しています。

 軽自動車を本業とするダイハツと小型車が主力のホンダでは、軽自動車に対する気合の入れ方が違うのはも仕方ありませんが、ホンダの次期軽自動車が私の期待の線から少し外れていたのは確かです。

 ホンダは、今回モックアップを見せた次期軽自動車を皮切りに、Nシリーズとして新しい軽自動車を順次投入していく計画とのことです。次期軽自動車が真っ向勝負の剛速球であるとしたら、これに続くモデルは大きな変化球だったり、“誓いの魔球”だったりするようです。これらのシリーズ全体には、大いに期待しておきたいと思います。

<新型ホンダN BOX公式先行公開HP>
http://www.honda.co.jp/N/

ホンダ N BOX

Nシリーズの軽自動車を順次投入するという

ホンダ N BOX
ホンダ N BOX

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(レポート:松下 宏

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