ホンダN-BOX新車情報・購入ガイド 軽自動車ナンバー1の座は譲らない! やや買い得感のある特別仕様車「SSパッケージ」投入 [CORISM]

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【ホンダ】2016/08/17

ホンダ苦境の超円高時にデビューしたN-BOX

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
 ホンダN-BOXは、Nシリーズ第1弾として2011年11月にデビュー。ホンダ軽自動車リブランドがNシリーズ第1弾モデルということもあり、かなり気合の入った開発がされた。その理由は、2011年当時、日本は超円高状態。もはや、日本で生産したモデルを海外へ輸出すればとにかく大きな赤字になるような状況。当然、ホンダも円高対策のため、現地生産化を加速させた。そのため、ホンダの基幹工場ともいえる鈴鹿工場の稼働率が落ち、雇用を維持できない状況になっていた。

 多くの仲間を失わないためにホンダがとった行動は、従来の軽自動車をリブランドし鈴鹿工場で生産すること。軽自動車は、日本専用車であることから輸出することが無いので為替レートの変動はあまり関係ないからだ。軽自動車のヒットモデルは、2011年当時約17万台/年という販売台数を誇っていた。その時、ホンダの最も売れていた軽自動車ライフは約6.5万台と人気モデルの40%ほどしか売れていなかったのだ。

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム

燃費性能で負けるものの、広大な室内スペースで人気。2015年度軽自動車販売台数ナンバー1!

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
 そんな状況下で生まれたホンダN-BOXの全高は1,770mm、ホイールベース2,520㎜と、当時は最も背が高くクラストップの室内スペックを誇っているモデルだ。これは、ホンダのM・M(マン・マキシマム、マシン・ミニマム)思想を体現するセンタータンクレイアウトを採用するなどし実現した。

 この広大な室内スペースがN-BOXの人気を支える主要因だが、その他にデビュー当時から高い安全性を確保していたのも特長。N-BOXのように背が高く幅の狭いクルマは、横転の危険性も非常に高い。そのため、N-BOXは横滑り防止装置(VSA)を標準装備し、横転の危険をできる限り回避した。横滑り防止装置は、横転だけでなく、滑りやすい路面での高い操縦安定性を確保する機能なので、非常に重要な安全装備だ。小型・普通乗用車では、すでに装備が義務化されてるし、軽自動車も比較的新しいモデルは義務化されている。当時、横滑り防止装置を装備しない軽自動車が多かったこともあり、安全装備面でも一歩リードしていた。

 しかし、燃費こそナンバー1とはいかなかった。常にナンバー1を目指していたホンダもついに大企業病になったと思われた。しかし、過度のナンバー1思想は、三菱のように不正へと走る温床でもある。結果的に、必要以上の無理をしなかったホンダの判断は正しかった。

 マーケットも、何が何でも燃費ナンバー1を求めていたわけではなく、イッキに人気モデルとなった。すでに、6年目に入りモデル末期だが、ダイハツ タントと激しい販売戦争を繰り広げ名がら、2015年度販売台数ナンバー1となっており、2016年度もナンバー1状態を維持している。ただ、この販売台数には、N-BOXの派生車であるN-BOX+やN-BOXスラッシュなども含まれているので、タントよりやや有利な状況だ。

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム

数々の装備をプラスしながらややお買い得な価格設定。ライバルとの価格競争力を強化。ただし、自動ブレーキ関連の安全装備はオプション

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
 2016年度もタントとの販売戦争は接戦だ。今回の特別仕様車も、2016年度も販売台数ナンバー1を狙うための戦術ともえいる。

 特別仕様車は、ホンダが特別仕様車を設定するたびに度々使われる「SSパッケージ」だ。SSとは鈴鹿スペシャルの略だ。SSパッケージは、人気装備をプラスし、ややお買い得な価格設定となっている。多彩なカラーリングで人気の2トーンカラースタイルも選択可能としている。
 
 また、N-BOXカスタム専用の特別仕様車として、黒塗装のフロントグリルやオールブラックアルミホイールを装着し、クールで引き締まったスタイルを実現した「SSブラックスタイルパッケージ」「ターボSSブラックスタイルパッケージ」も設定した。

 最も安い価格設定となっているのがG特別仕様車SSパッケージで146万円となっている。標準仕様のG・Lパッケージグレードは137万円なので、9万円も高という設定になっている。

 この9万円で、ディスチャージヘッドライト、パワースライドドア(リア右側)、シートヒーター、など多彩な装備がプラスされる。装備内容を考えると、かなりお買い得という感じはないものの、ややお買い得といった印象。

 デビュー時は、高い安全装備を誇ったN-BOXだが、現状では歩行者検知式の自動ブレーキが用意されていないだけでなく、低速域の簡易型自動ブレーキさえもオプション設定のまま。そのため、G特別仕様車SSパッケージも、オプション設定。せめて、ライバルに遅れている安全装備なのだから、標準装備にしてほしいところだ。オプションで用意されているのは、30㎞/h以下で作動する簡易型の自動ブレーキとサイド&カーテンエアバッグをセットにしたあんしんパッケージ。このあんしんパッケージは、必ず装備したいところだ。

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム

ライバルのタントと競合させて、一定の値引きを引き出したい。未使用車タントの競合もあり!

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
 実際の購入時には、こうしたお買い得な設定となった特別仕様車は値引きができないというセンスのないセールスマンがたくさんいる。特別仕様車というものを武器に、値引き抑制にも使われるのだ。そのため、そうしたトークが使えないように、まずタントの見積りは必ず取ってから商談したい。

 さらに、有効なのはタントの届出済み未使用車。ダイハツは、かなり自社登録したようで、中古車マーケットに大量発生中。届出済み未使用車は、登録しただけで基本は新車コンディション。これが、新車を買うのがバカバカしくなるほど安い。こうした届出済み未使用車の見積もりも同時に取って商談すれば、一定の値引き額が引き出せるようになる。N-BOXにもこうした届出済み未使用車がそこそこ出回っているので、より上級グレードどの未使用車と競合させてみるのもいいだろう。

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
ホンダN-BOX/N-BOXカスタム

特別仕様車ホンダN-BOX SSパッケージ価格

ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
■N-BOX
・G特別仕様車SSパッケージ FF 1,460,000円/4WD 1,590,000円
・G特別仕様車ターボSSパッケージ FF 1,620,000円/4WD 1,750,000円
■N-BOXカスタム
・特別仕様車SSパッケージ FF 1,645,000円/4WD 1,775,000円
・特別仕様車ターボSSパッケージ FF 1,750,000円/4WD 1,880,000円
■N-BOX 2トーンカラースタイル
・G特別仕様車SSパッケージ FF 1,519,400円/4WD 1,649,400円
・G特別仕様車ターボSSパッケージ FF 1,679,400円/4WD 1,809,400円
■N-BOXカスタム2トーンカラースタイル
・特別仕様車SSパッケージ FF 1,704,400円/4WD 1,834,400円
・特別仕様車ターボSSパッケージ FF 1,809,400円/4WD 1,939,400円
■N-BOXカスタム
・特別仕様車SSブラックスタイルパッケージ FF 1,645,000円/4WD 1,775,000円
・特別仕様車ターボSSブラックスタイルパッケージ FF 1,750,000円/4WD 1,880,000円

ホンダ N-BOX特別仕様車、主な特別装備内容

1.N-BOX G特別仕様車 SSパッケージ/ターボSSパッケージ
(G・Lパッケージ/G・ターボLパッケージの装備に加えて)
・ディスチャージヘッドライト
・パワースライドドア(リア右側)※2
・オートリトラミラー
・チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート
・運転席&助手席シートヒーター※3
・シートバックテーブル
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス※3
・LEDルームランプ(フロントマップ/ラゲッジルーム)
・あんしんパッケージ※4、5(SSパッケージはメーカーオプション)
2.N-BOX Custom特別仕様車 SSパッケージ/ターボSSパッケージ
(G・Lパッケージ/G・ターボLパッケージの装備に加えて)
・エアコンアウトレットダブルリング
・パワースライドドア(リア右側)※2、5
・チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート
・運転席&助手席シートヒーター※3
・シートバックテーブル
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス※3
・LEDポジションランプ※5
・LEDフォグライト/フォグライトガーニッシュ※5
・あんしんパッケージ※4(SSパッケージはメーカーオプション)
3.N-BOX G特別仕様車
SSパッケージ2トーンカラースタイル/ターボSSパッケージ2トーンカラースタイル
(G・Lパッケージ 2トーンカラースタイル/G・ターボLパッケージ 2トーンカラースタイルの装備に加えて)
・ディスチャージヘッドライト
・パワースライドドア(リア右側)※2
・オートリトラミラー
・チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート
・運転席&助手席シートヒーター※3
・シートバックテーブル
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス※3
・LEDルームランプ(フロントマップ/ラゲッジルーム)
・あんしんパッケージ※4(SSパッケージ 2トーンカラースタイルはメーカーオプション)
4.N-BOX Custom特別仕様車
SSパッケージ 2トーンカラースタイル/ターボSSパッケージ 2トーンカラースタイル
(G・Lパッケージ 2トーンカラースタイル/G・ターボLパッケージ 2トーンカラースタイルの装備に加えて)
・エアコンアウトレットダブルリング
・パワースライドドア(リア右側)※2、5
・チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート
・運転席&助手席シートヒーター※3
・シートバックテーブル
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス※3
・LEDポジションランプ※5
・LEDフォグライト/フォグライトガーニッシュ※5
・あんしんパッケージ※4(SSパッケージ 2トーンカラースタイルはメーカーオプション)

5.N-BOX Custom特別仕様車
SSブラックスタイルパッケージ/ターボSSブラックスタイルパッケージ
(G・Lパッケージ/G・ターボLパッケージの装備に加えて)
・オールブラック14インチアルミホイール(ターボには15インチを適用)
・黒塗装フロントグリル
・エアコンアウトレットダブルリング
・パワースライドドア(リア右側)※2、5
・チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート
・運転席&助手席シートヒーター※3
・シートバックテーブル
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス※3
・LEDポジションランプ※4
・LEDフォグライト/フォグライトガーニッシュ※5
・あんしんパッケージ※4(SSパッケージはメーカーオプション)
・ブルーステッチ(ステアリングホイール/合皮コンビシート)※6

※2タッチセンサー/挟み込み防止機構付き、リモコン&運転席スイッチ開閉式
※34WD車は標準装備
※4衝突や発進時における事故被害の軽減と衝突回避支援を行い、安全運転をサポートするシティブレーキアクティブシステム、前席用i-サイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム(前席/後席対応)をセットにしたパッケージ
※5ターボSSパッケージ(2トーンカラースタイル/ブラックスタイルパッケージ含む)は標準装備
※6ターボSSブラックスタイルパッケージのみに適用

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(レポート:CORISM編集部

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