中古車のガリバー、 茨城県つくば市にファミリーカー専門店「SNAP HOUSE」、軽自動車専門店「ミニクル」の合体店舗をオープン! [CORISM]

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【イベント情報】2015/03/27

営業しないお店? 細く長く、地域に密着した店舗作りが人気店舗の秘訣?

スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店
 中古車大手のガリバー は、茨城県つくば市にミニバン を中心としたファミリーカーを扱う専門店「SNAP HOUSE(スナップハウス)」 と、軽自動車を中心に扱う専門店「ミニクル」を合体させた店舗をオープンした。2020坪という広大なスペースに、計200台ものクルマが展示されている大型店舗だ。

 ガリバーは、従来の買取店から中古車販売店としての機能を強化し続けており、2018年2月にはグループで800店舗展開を目指している。ただ単純にガリバー店舗を増やすというのではなく、顧客のニーズに合わせた店舗を展開している。現在では、既存のガリバー店舗を含め8ブランドの店舗を生み出した。これらの店舗は、地域性や市況、競合他社の状況などを分析した結果、最適なブランドが投入されている。

 今回、茨城県つくば市にオープンしたのは、SNAP HOUSEとミニクル。つくば市は、ヤングファミリーが多く、今後人口の増加も見込める地域であると判断。そこで、ミニバン中心としたファミリーカーを扱うSNAP HOUSEは最適なブランドということになる。さらに、地方都市ということもあり、一世帯当たりのクルマの保有台数も高い。一家に1台普通乗用車があり、免許保有者に対して生活の足としての軽自動車1台があるというイメージだ。そこで、選ばれたのが軽自動車 を中心に扱うミニクルということになる。こうしたマーケティング戦略の結果、ガリバー初となる異ブランドの合体店が誕生した。

 この新店舗は、一見2店舗が並んではいるが別々の店舗のように見える。しかし、店舗の中に入ってみると、ほとんどのスペースが共用されている。ターゲットとなる顧客は、ファミリーと女性客が中心ということもあり、カジュアルで明るく解放感がある。当然、広いキッズスペースも確保。子供専用トイレなど、ファミリー層へのアメニティはかなり高いレベルにまとめられていて、長居できる空間に仕上がっている。

 仮に長居できる空間があったとしても、よほどの用事がなければ、クルマの販売店へは行きたくないものだ。営業マンにはクルマの買い替えを迫られ、サービスフロントではタイヤやバッテリーの交換などを勧められるなど、営業色が強すぎるからだ。そのため、新車ディーラーなどは広いキッズスペースをもっていても平日はだだのデッドスペースとなっている。

「クルマ屋さんには行きたくない」。そんなイメージを払拭するために、この新店舗では他店でも好評だったキッズスペースをフリードリンク付きで有料貸出している。大人1人2時間300円というものだ。ここで、有料なんだ、と落胆するのは大きな間違いだ。世の中「無料ほど怖いものはない」。顧客は300円払うことで、堂々と施設を使え「きっと、かなり営業される」という不安が無くなる。お店側も、顧客からアプローチされなけらば、自ら営業することはない。

 では、こんなことをして、どうやって儲けるのか? 「いずれ、買い替え時期は来るし、クルマに関係する点検、修理、疑問などなどで、接点が取れれば良い」という、非常に長期的な視点で顧客とのコミュニケーションを取っている。顧客側からすれば、クルマ関連の問題が発生すれば、いつも子供を遊ばせているお店の人に、まずは最初に相談してみようと思うのは自然な流れでもある。

 多くの自動車メーカーは、顧客のクルマ購入マインドがオンになる瞬間に、どうやって接点を取るか、その方法に悩んでいる。ウェブのビッグデータの活用など、色々な手法を試みるものの王道は無いといった状況。そんな中で、ガリバーの新店舗では、かなりアナログな方法ではあるものの、店舗を地域のコミュニケーションの場として顧客との接点を取っている。さらに、絵本の読み聞かせやお昼寝アートなど、ファミリーを中心としたイベントも開催し、地域に根付く活動も行っている。投資に対して、短期間でのリターンを求めるビジネス手法とは真逆と言えるかもしれない。店舗を中心に、地域との細くて長い関係が、安定して売れるお店作りの典型例になるとのではないだろうか。

スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店
スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店
スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店

ほぼ新車なのに、激安な未使用車を中心に売るミニクル! 人気車は、まさかの・・・

スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店
 ユニークなのは、軽自動車を扱うミニクル。多くの未使用の軽自動車を売る。未使用車とは、登録したものの誰も使っていないクルマ。主に、ディーラーがインセンティブ欲しさに買い手がいないのに登録してしまったクルマだ。ミニクルの説明によると、こうした未使用車は新車に比べ約20万円程度安く買えるという。未使用なので、ほぼ新車と同じであれば安いほうが良い。もちろん、在庫分しかないので、すべてが自分の好きな色やオプションが付いているかというと、そうではない。だが、納得できるクルマが見つかれば買い得感は高い。

 面白いのは、ミニクルで売れている車種。一番人気は、スズキスペーシア 。このクラスの新車軽自動車の人気はダイハツ タントホンダN-BOXスペーシア はやや離されている状況。つまり、新車の販売台数とは逆の売れ行きを示している。とくに、ミニクルの場合、競合車をその場で直に比較することができる。単一車種しか扱わないディーラーと比べると、とてもシビアな環境だが、顧客にとってはその場で較べることができるので理想的だ。それで、この結果なので、スズキの営業マンは、一度ミニクルでスペーシアが売れる理由を聞くべきだろう。

スナップハウスつくば研究学園店/ガリバーミニクルつくば研究学園店 店舗情報

■スナップハウスつくば研究学園店
住所:〒305-0817 茨城県つくば市研究学園3丁目1番地1
電話番号:0120-964-648
営業時間:10:00~20:00
http://221616.com/snap/

■ガリバーミニクルつくば研究学園店
住所:〒305-0817 茨城県つくば市研究学園3丁目1番地1
電話番号:0120-917-354
営業時間:10:00~20:00
http://221616.com/minicle/

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(レポート:大岡 智彦

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