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日産4WD車雪上・氷上試乗評価
滑りやすい路面で、意外なほどの実力を発揮したリーフ&ノートe-POWER

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【日産】2017/03/01

見事なモーター制御で、雪道も苦にしないリーフとノートe-POWER

日産スカイライン
 長野県中部にある女神湖は、標高1,500mの高原にある静かな湖。この静かな湖は、冬になると多くのクルマ好きが集まり騒がしくなる。目的は氷上をドライブする事。私もその1人であり通勤圏内? に住んでいるので20年前から氷上走行に通っている。

 今回の目的は、その女神湖を会場とした「日産オールラインアップ氷上・雪上試乗会」。試乗コースは女神湖の氷上と、女神湖〜白樺湖付近の乾燥路と雪上を含む一般道である。

 最初は、氷上のスキッドパッドで「リーフ」 から試乗。リーフは254Nmという大トルクを誇る電気自動車(EV) 。そのため、スケートリンクの様に磨かれ、歩くのも困難な氷上上手く走れるのか少々疑問に感じた。ところが、リーフは信じられないくらい低ミュー路でも扱いやすい。

 スピードこそ出ないが、トラクションコントロールやVDC(ビークルダイナミクスコントロール)が小まめにモーターを制御。タイヤをグリップさせハンドルを切った方向に進んで行く。VDCをオフにすると前輪のホイールは空転を始めるが、電気自動車だからと言った難しさは無い。重いバッテリーを床下に搭載した重心の低さ生かされ、通常の前輪駆動車にあるフロントの重さからくるアンダーステアが少ないのだ。

 電気自動車で冬は安全に走れるのか、不安に思っている人がいるかもしれないが心配はいらない。むしろ、ガソリン車より軽快に走れるし、アクセルペダルを離すだけで減速(回生発電)するワンペダルドライブはツルツルの氷上でもスピードをコントロールするのに優位である。

 私はリーフに乗って4年目になるが、唯一の欠点は室内の寒さで、シートヒーター、ステアリングヒーターは必需品。氷点下のドライブには、防寒着が欠かせない。
日産リーフ
日産エクストレイル
日産リーフ
日産GT-R

さすが4WDのGT-R! 雪道でも速い! 遊ぶならフェアレディZ!

日産フェアレディZ
 FR(後輪駆動)である「スカイライン200GT-t Type P」は氷上では大きく重く、VDCが無いと走れない状況であった。一方4WD(トルクベクトル付き)の「ジューク NISMO RS」は小さく軽く、大パワーこそ氷上では生かせないが、気楽に運転を楽しめた。

 そして、氷上では場違いの感じがするのが「GT-R」 。低く構えた大きな車体の存在感はサーキットで見るGT-Rとは違って脅威である。570psという大パワーを氷上で扱うというのは、とても気が重い。そんな気持ちのまま、氷上に乗り出したが、止まる、曲がるだけ配慮すれば、想像したより運転が楽であった。他の車とは別次元の高い剛性感、サスペンションの良さは、氷上でもしっかり確認出来たのが印象的であった。

 個人的に氷上で一番気に入ったのは「フェアレディZ」スカイライン とは対照的に小さく、軽いFR車は、アンダーステアさえ気を付ければドリフトのコントロールを楽しめ、久しぶりにスポーツカー を楽しめた。

 一般道の試乗は、新型から採用されたS-HYBRID+4WDの「セレナ 4WD 」。今回初めて新型セレナを運転した。新型セレナは、5ナンバーミニバン としての適度な大きさであることから、取り回しもよい。そんなことも人気に繫がっていると納得できた。

 試乗コースは、所々に積雪があったが、その滑り易い路面でも終止不安を感じた事は一度もなく、スキー場にも安心して家族で往復できる車に仕上がっている。
日産ジュークニスモ
日産ジュークニスモ
日産GT-R

意外なほどよく曲がり運転が楽しいノートe-POWER

日産ノートe-POWER
 そして、最後はこれも初試乗の「ノート e-POWER」。1.2L直列3気筒ガソリンエンジンで発電し、その電気を使ってモーターだけで走る。リーフのEV技術を使いながら高価なバッテリーを省く事により、200万円を切る価格を実現。

 その運転感覚は、リーフにとても似ている。それは、アクセルペダルを踏んだ瞬間から立ち上がる豊かなトルクのある走行感覚である。唯一違うのが、静かだった車内が途中でエンジンが始動するので、ガソリン車だと実感する。アクセルペダルを離すと、直ぐにエンジンが停止し、走行音だけの静かな車内となる。

 走行状況によりエンジンの始動・停止を繰り返すがハイブリッド車に慣れているのか、その事による違和感は無い。またSモードを選択すると、アクセルペダルを離すと強い減速力を発生する回生発電が働き、ブレーキを踏む必要性が減りワンペダルドライブで走れる。BMW i3程は強い減速力は発生しないが、それでもアクセルペダルだけで自由にスピードをコントロール出来るのは魅力だ。それは、圧雪路のような滑り易い路面でこそ有効で、車は安定しており、自信を持って運転が出来た。

 またリーフ程ではないが、前輪駆動車としてはフロントが軽く、ターンインでのアンダーステアは少ない。ノートe-POWERの運転にも慣れて段々とスピードが上がり、ワンペダルを使う運転が楽しくなってきた。

 ノートe-POWERには、リーフと同じモーターが使われている。リーフと同様に、モーターの制御が緻密で滑りやすい雪道でもシッカリと路面をつかむ走りが可能。こうした部分は、ガソリン車より優れているように感じた。

 そして、リーフより優れているのは、エンジンを搭載しているのでヒーターがしっかり効いて寒い思いをしないことだ。滑り易い路面では4WDの優位性は高い。しかし、モーターで前輪駆動するリーフとノートe-POWERは、緻密な制御の結果、前輪駆動ながら雪道でも優れた扱いやすさを誇っていた。
日産ノートe-POWER
日産スカイライン
日産フェアレディZ

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(レポート:丸山 和敏

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