最先端なのに古典的なスポーツコンバージョン車【トヨタ プリウスSツーリングセレクションG’s 】 [CORISM]

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【トヨタ】2011/12/09

古典的な手法で最先端ハイブリッドカーをカスタマイズ

 トヨタは、プリウスをマイナーチェンジと同時に、スポーツコンバージョン車 「S“ツーリングセレクション・G's”」を設定し、12月26日より発売する。G'sとは、より幅広いお客様に「走りの味」「クルマの楽しさ」を提供するために、ガズーレーシングのテストドライバーがトータルチューニングを施し、「意のままに操れる」ハンドリング性能を実現するとともに、架装工程のインライン化などにより、お求めやすい価格設定としたスポーツコンバージョン車シリーズ。

 今回、新設定したG'sは「S」をベースに、ツーリングセレクションの装備に加え「走りの楽しさ」「操る喜び」を追求するため、安定性向上による安心感・車格感の向上および操舵フィーリングと挙動の一体感にこだわったチューニングとした。

 足まわりはコイルスプリングやショックアブソーバーに専用チューニングを施したサスペンションを採用により、約15mmローダウンされている。さらに、メンバーブレースの採用やスポット溶接打点の追加により、ベース車からボディ剛性をさらに向上させているのが特徴だ。単にローダウンし、かたいサスペンションを装着するだけではなく、フットワークを支える土台であるボディを強化することはとても重要。しっかりと動く足を作り込むことは、走りの質感を大幅にアップしていることが予想できる。

 エクステリアは、精悍さとスポーティさを表現した専用デザインのバンパー(フロント・リヤ)や大径マフラーを採用するとともに、“G's”エンブレムをフロントフェンダーならびにバックドアに配したほか、フロントLEDイルミネーションビームやブラック加飾のヘッドランプ・リヤコンビネーションランプなどにより、アグレッシブな躍動感を表現したという。

 インテリアはG'sロゴ入り専用シート表皮やレッドステッチを施したステアリングホイールを採用。カーボン調加飾のインストルメントパネル・ドアトリムや、アルミ製のアクセル&ブレーキペダルなどにより、上質な中にも、走る気持ちを高揚させるインテリアデザインを創出している。

 こういうカスタマイズカーは、全般的に若年層向けにアグレッシブなスタイルになる傾向が強い。このプリウスG'sのエアロパーツも同じだ。プリウスでも購入層の年齢を考えれば、もう少し控えめなデザインで、おじさんでも乗れそうなスタイルにまとめたものも欲しいところだろう。プリウスの車格を考えるのなら、奇抜さだけではないデザイン力も必要だろう。

 また、インテリアのカスタマイズも、もはや古典的な手法。スポーティバージョンと言えば、ワンパターンなカーボン調とブラック内装の組み合わせだ。こういったカスタマイズ車に興味を示す層にしてみれば、もう見飽きた組み合わせだ。プリウスという先進性をアピールするクルマなのだから、新しい手法のカスタマイズを提案して欲しい。

 走りを楽しむスポーティバージョンというと、必ずレーシングな手法になるのはあまりにも画一的で、カスタマイズが一般化してから、もう何十年も変化がないからだ。それがG'sだといわれれば、それで終わりだが、より幅の広いユーザーに走る楽しみを伝えたいのなら、画一的な手法では広がりをみせないだろう。走る楽しみ=モータースポーツということではない、ということを理解する必要もある。走って楽しいクルマでも、内装や外装がユルキャラ系であってもいい。クルマを所有し楽しむという方向性は、多くのクルマ好きは共感する。あとは、G'sが一皮むけてクルマの楽しみ方をどう広げていくのかに期待したい。

<トヨタ プリウスSツーリングセレクションG's価格>

・2,840,000円
 

トヨタ プリウスSツーリングセレクションG's
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トヨタ プリウスSツーリングセレクションG's
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(レポート:CORISM編集部

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