マツダとフォードの“別れ話”が進んできました [CORISM]

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2011/06/08

 

大幅な燃費向上を実現するSKYACTIVのエンジン

SKYACTIVプラットフォーム

SKYACTIVではプラットホームも変わるので、フォードとの共通化が難しくなる。

マツダとフォードの関係変化が具体化してきました。先に発表されたマツダの次期北米向けCDセグメント車を防府工場で生産するという決定がそれです。これは先週、日経がスクープしましたが、その時点でマツダは「当社が発表したものではない」としていたものの、今週の発表ではスクープの通りになりました。

マツダとフォードは提携関係が長く、切っても切れないくらいに密接な関係にありましたが、“別れ話”(というのが適当かどうかは分かりませんが)が進むのは当然といえば当然です。リーマンショック後の経済危機を背景に、フォードがマツダ株式の大半を手放したあたりから、現在の展開はある程度予想されていました。

別れ話が当然というのは、マツダが次世代のクルマ作りにおいてSKYACTIVを採用することを決定しましたのに対し、フォードはハイブリッドエコブーストなど別の方法で環境性能を高めていく方針であるからです。両社のクルマ作りが大きく変わることになるわけで、これでは合弁工場を維持していく意味がなくなります。

SKYACTIVは単にエンジンの問題にとどまらず、ボディの基本構造にも関係するものですから、マツダとフォードで共通のプラットホームを使うことが難しくなりました。生産工場を分けるのは当然の結末でしょう。

マツダはアメリカのAAIのほか、タイのAAT、中国の長春工場などで一緒にクルマを作っていますが、これらがいずれも別々になっていくものと思われます。連れ添った期間が長いだけに別れ話も大変でしょうが、今後のことを考えたら、そのほうが合理的です。

この先、マツダが一人で歩いて行けるか、あるいはまたほかの大手自動車メーカーの傘下に入ることになるのか、これはSKYACTIVの成否にかかっています。

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