中古車のガリバー「放射能汚染された中古車売りません!」全店に放射線測定器を配備、自主検査を開始 [CORISM]

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【その他】2011/12/16

遅い行政に、民間企業が安心できる中古車選びを実践

 中古車販売大手のガリバーインターナショナルは、全国の約420の全店に放射線測定器を配備し、販売車両の放射線検査を2011年12月21日(水)より実施する。ガリバーが設定した放射線量基準値(0.3マイクロシーベルト毎時)を超える車両は販売しないと発表した。

 福島第一原子力発電所の事故以降、政府の方針のもと食品業界などを中心に放射線対策がとられているが、中古車に関しては依然として放射線検査に関する方針が発表されていない。そこで、ガリバーは中古車業界大手としての責任として、自主検査を行い、独自に定めた基準値を超える車両は販売しないことを決定した。

 以前から、放射能汚染された中古車の話題は多い。海外へ輸出される中古車は、放射能検査されるが、国内の中古車オークション会場では放射能検査されない場合が多いという。とくに、福島ナンバーだと怪しまれるため、落札されないことも多く、そのため一旦抹消登録し、遠方のオークション会場で売却することもあるという。

 今回のガリバーの試みは、行政の対応が遅さを民間企業がいち早く対応した好例でもある。中古車購入時に、我々ユーザーが放射能測定器を片手に展示車をチェックするのも現実的ではない。目に見えないものだけに、売る側の責任を果たすという意味では、業界全体にも大きな影響を与えるだろう。新車と違い、どういう経路で売られているか分からない中古車だけに、これからの中古車選びは、価格だけでないサービスにも注目だ。

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(レポート:CORISM編集部

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