【新型日産ノート長期評価レポートvol.10】 オレの足は「エコモード」を超えられるのか? 燃費チャレンジ!!根府川→横浜復路編 [CORISM]

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2013/02/09

ECOモードをOFFにすると、ブルー&グルーンのライトは消え、メーターはホワイト&ブラックのシンプルなものになる。ECOモードOFFで、ECOモードONの燃費を超える20.6km/Lを達成!?

賢くエコスーパーチャージャーを使うECOモード

日産ノート

ECOモードONでの往路は、若干登りがあったためか19.6km/L。

 前回、横浜→根府川という約70kmをエコランせずに実燃費をチェックした。結果、日産 ノート は19.6km/Lという低燃費記録。この時は、ノートの優れた低燃費制御であるECOモードをONの設定だった。

 このECOモードは、かなり賢い。運転に自信のない人はもちろん、自分は上手い! と、思っているものの、実はあまり上手くない、なんて人に効果がある。多くの人がアクセル操作が雑で、ONとOFFが頻繁に行われ車速を一定に保てないのだ。そのため、同じ距離をアクセル操作の上手い人と走ると、平均車速が同じでも燃費だけが悪いという結果がでるという。そんな、ラフなアクセル操作をECOモードが制御して、低燃費走行できるようにしてくれるのだ。

 また、エコスーパーチャージャー装着車は、スーパーチャージャーの作動制御まで入る。スーパーチャージャーは、過給器といわれるもので、エンジン内に多くの空気を押し込み力をより出す装置。そのため、この装置が働くとガソリンを多くエンジンに押し込むので燃費は悪化傾向になる。アクセル操作がラフだと、スーパーチャージャーが無駄に過給して燃費が悪化する。ECOモードは、ここも制御。無駄なアクセル操作に対しては、スーパーチャージャーを作動させずに低燃費化させる。もちろん、何が何でもスーパーチャージャーを作動させないのではなく、必要なときにはシッカリとスーパーチャージャーが仕事をしてくれ、パワフルな走りを披露してくれる。

なるべく平均速度が同じになるように走るものの、渋滞で若干、平均速度は遅くなった

日産ノート

復路の平均速度は、41km/L。渋滞もあり往路の47km/Lより若干遅くなった。

 ルートは、往路と同じ。JR根府川駅→国道135号→西湘バイパス→国道134号→藤沢バイパス→国道1号→横浜新道→一般道で日産横浜本社というルートで、距離は約70kmだ。たた、同じルートを同じように帰るのでは意味がない。そこでテーマを決めた。復路のテーマはECOモードオフで「オレの足はECOモードを超えることができるのか?」だ。

 厳密に言えば、復路の交通状況は変化しているので、復路と同じという訳にもいかない。ひとつの参考としてのチャレンジだ。

 ECOモードがオフになっていることを確認してJR根府川駅をスタートする。ブルーやグリーンが光っていたメーターからは、これらの色が消えた。ブラックベースに、ホワイト文字が浮き上がっている。なんだか寂しいようにも感じるが、これはこれでシンプルで見やすい。

 JR根府川駅から、西湘バイパスまでは穏やかな下り坂が多い。そのため、あまりアクセルを踏むことが無かったので、燃費は30km/Lとなった。基本的には、往路と同じ平均速度47km/hになるように走る。

 復路は、国道134号と渋滞の名所である藤沢バイパス出口から国道1号の原宿交差点付近渋滞し、燃費&平均速度がドンドンと悪化。その後の横浜新道→日産本社まではスムースに流れた。

日産ノート

ちょっとズルして、オレの足が勝利?

日産ノート
 さて、復路の結果は、なんと20.6km/LとECOモードを使った往路の19.6km/Lを1km/L上回った。日産ご自慢のECOモードに、オレの右足は勝った! と、手放しで喜べない理由がある。

 平均速度が往路の47km/hに対し、復路が41km/hと若干遅かったこと。復路はさらに、天気がよく車内が暖かかったこともあり、90分程度の走行に対して60分くらいエアコンをオフにしていたことが考えられる。恐らく、このエアコンのオフが一番低燃費効果が高かったように思える。

 エアコンを使うと、多くの電気を消費する。電気はエンジンの動力を一部使い、オルタネーターが発電しバッテリーに蓄電する。オルタネーターは、エンジンにとって抵抗となるので、当然燃費が悪化。つまり、発電=燃費悪化ということなので、クルマで使う電気代はタダではなかったということになる。

 さらに、運転もかなり気を使ってアクセル操作をした。そのため、疲労度は燃費が良かった復路のほうが倍くらい疲れたイメージだ。瞬間燃費計を見ながら、他車に迷惑をかけず安全にクルマを走らせるのは、かなりの疲労感だ。

日産ノート

バックモニターに装着でき、車両の四隅をカメラで確認できるアラウンドビューモニターは、63,000円のオプション

日産ノート

シンプルなインパネまわり

日産ノート

リヤシートを倒すと、9インチのゴルフバッグを並べて最多3個積載できる大容量。

新発見! ECOモードOFFだと、意外とスポーティ。日産ノートにスポーティモデル登場を願う!

日産ノート
 ECOモードをオフにして走って新たな発見もあった。ノートは、ただの低燃費車というだけではないということだ。

 ECOモードをオフにすると、エコスーパーチャージャーは常時過給をしているようで、アクセル操作に対して気持ちよく加速する。ECOモードオン時には、低燃費優先でアクセル操作に対して反応が鈍い。しかし、ECOモードオフ時には、アクセル操作に対してリニアに加速する。同じクルマなの? と、思えるくらいだ。スーパーチャージャーが、キューンという音を響かせながら力強く加速する気持ちよさもなかなかのもの。燃費が悪くなる行為と分かっていても、こちらも気持ちがいいので、前方が空いている時などはついついアクセルの踏み込み量が多くなる。

 低燃費ばかりが叫ばれている日産ノートだが、実はスポーティというもう一つの顔があることに気がついた。もちろん、スポーティと感じる部分はエンジンの性能やフィーリングだけではない。ハンドリング性能だって重要だ。日産の開発陣の中には、せっかくのスーパーチャージャーがもったいない、と考えている人も多い。もしかすると、近いうちに日産ノートのスポーティバージョンが登場するかもしれない。

 ライバルとなるフィット にはRS、ヴィッツ にもRSが存在する。日産にはマーチ に12SRという、かなりマニアックなスポーティバージョンが存在した。日産ノートのスポーティバージョンが、12SRの再来となるか、復活したニスモの名が付くは不明だが、安価で楽しく走れる日産ノートのスポーティバージョンにも期待したい。

日産ノート

エコスーパーチャージャー付き、1.2L直噴ミラーサイクルエンジン

日産ノート

豪華装備のメダリストには、シート地スエード調トリコット/合皮の組み合わせ。

日産ノート

最大約90度開く後席ドア。小さな子供の乗り降りなどに便利。

日産ノート価格、燃費 スペックなど

<新型日産ノート価格>
■2WD HR12DE車
・S 1,249,500円
・X 1,298,850円
■2WD HR12DDR車
・S DIG-S 1,449,000円
・X DIG-S 1,499,400円
・MEDALIST 1,674,750円
■4WD HR12DE車
・X FOUR 1,557,150円

代表グレード 日産ノート X DIG-S
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,100×1,695×1,525mm
ホイールベース[mm] 2,600mm
トレッド前/後[mm] 1,480/1,485mm
車両重量[kg] 1,090kg
総排気量[cc] 1,198cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 72(98)/5,600
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 142(14.5)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 185/70R14
JC08モード燃費 24.0km/L
定員[人] 5人
税込価格[円] 1,449,000円
発売日 2012/8/28
レポート 編集部
写真 編集部

コメント

「復路はさらに、天気がよく車内が暖かかったこともあり、90分程度の走行に対して60分くらいエアコンをオフにしていたことが考えられる」

雨天で窓も開けられない限りこの時期は常時エアコンOFFが通常の使い方だと思いますが
車内が暖かかったこともあり…と見るにエアコンONでヒーターを入れてた、という事ですか?
余程窓の曇りが酷かったという事でしょうか?

by  
2013/02/20 02:37

スタート時は、エアコン温度設定を24度。途中で、オートで使っていたものをオフにしました。
窓が曇るなどは無かったです。
by corism
2013/02/22 13:57

>エンジン内に多くのガソリンを押し込み力をより出す装置。

ガソリンじゃなくて空気です。。。

by ノート
2013/03/03 09:14

ご指摘ありがとうございました。
修正させて頂きます。
今後ともよろしくお願いします。
by corism
2013/03/04 13:24