ホンダ は、上級ミニバン のオデッセイ に「G・エアロパッケージ」と「ナビ装着用スペシャルパッケージ」を新設定して、6月5日（木）に発売を開始する。

　ホンダ オデッセイは、2013年11月に発売され5代目となった。5代目オデッセイは、大きくスタイルが変わった。ロールーフ型のミニバンから、ひとクラス上のエリシオンサイズになったのだ。オデッセイクラスのミニバンは無くなり、エリシオンがフルモデルチェンジしてオデッセイになったというイメージだ。

　当初、新型オデッセイには、ハイブリッド モデルが投入されるとの噂があった。しかし、デビュー時は、パワーや燃費が違う直噴2.4Lと通常の2.4Lというガソリンエンジンが2タイプ用意されただけ。オデッセイ ハイブリッドは1年後という、曖昧なアナウンスが流れた程度。

　ただ、1年後と言われた新型オデッセイハイブリッドの登場も、現段階では2014年中の発売は難しそうな状況だという。ホンダは、フィット の3度に渡るリコール問題で、今後市場に出す予定だったモデルすべてを再度品質確認を行っているという。

　新型オデッセイハイブリッドも当然、それに含まれているため、発売時期が遅れそうだ。早くて2015年に入ってからではないかと予想されている。状況によっては、それ以降という見方もある。

　そんなオデッセイハイブリッドの設定が無いことで、少々肩透かしを食らった印象が強かったのだが、新型オデッセイの販売は好調。5,000台/月ペースで売れている。日産 エルグランド などが、繁忙期に2,000台/月を売るのがやっとという状況なので、ホンダとしてもなんとかこの好調を維持したい考えだ。

　そこで、オデッセイ販売好調を失速させないために投入された新グレードが「G・エアロパッケージ」ということになりそうだ。基本的に、アブソルートと同等のエアロパーツ類や17インチホイールなどを装備したモデルだ。アブソルートでないとエアロパーツ類が装着されていなかったが、通常モデルでもアブソルートと同等のスタイリッシュな外観が手に入ることになる。

　この新型オデッセイG・エアロパッケージの価格は2,940,000円（8人乗り）。アブソルートと同等なルックスをもつグレードが、300万円を切っているという部分が重要なポイントだ。新型オデッセイの発売直後の人気は、圧倒的にアブソルートで、なんと約87％を占めたほどだからだ。300万円を切る価格帯にG・エアロパッケージを投入することで、より多くの顧客を取り入れたい考えなのだろう。

　ただ、単純に300万円を切ったG・エアロパッケージを諸手を上げてお勧めすることはできない。と、言うのも、アブソルートの8人乗りの価格はそれほど高くなく3,034,285円。G・エアロパッケージは10万円弱安い程度なのだ。

　それでいて、エンジンはパワフルで低燃費な直噴エンジンになり、LEDヘッドライトやポジションランプ、フォグライト、専用サス、パドルシフト、あんしんパッケージなどが標準装備される。この状態では、逆にアブソルートの方が圧倒的に割安感が出ているのだ。

　これだけ違うと、無理してでもアブソルートを購入したほうが最終的に満足感は高いので、お勧めはやはりアブソルートということになる。

　また、オデッセイG・EX、オデッセイ アブソルート・EXに、ディーラーオプションの純正ナビを手軽に装着できる「ナビ装着用スペシャルパッケージ」が標準装備された。

●G・エアロパッケージの主な装備内容
・堂々とした風格の大開口フロントグリル（クロームメッキ）
・スタイリッシュなエアロダイナミクス・カラードバンパー
・シャープなデザインのエアロダイナミクス・ドアロアガーニッシュ
・ダイナミックで動きのあるデザインを採用した17インチアルミホイール
・シックに引き締まったブラックカラーのファブリックを採用したインテリア

・オデッセイG・エアロパッケージ FF 7名 3,072,685円
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　8名 2,940,000円
　　　　　　　　　　　　　　　　4WD 8名 3,197,143円

・オデッセイ アブソルート FF 7名 3,244,114円
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　8名 3,034,285円
　　　　　　　　　　　　　　　　4WD 8名 3,368,571円