日産エクストレイル新車試乗評価 走りに燃費、使い勝手と全ジャンル大幅進化! 次はハイブリッド車の登場を待つばかり!?

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【日産】2014/03/13

 

 

全幅1,800mmオーバーは残念だが、価格を抑えながら装備などを向上

日産エクストレイル走行

 本格派SUV の一番人気モデルである日産エクストレイル は、優れた悪路走破性とタフな使い勝手を発揮することで、アウトドアスポーツを楽しむユーザーなどから強く支持されている。その日産エクストレイルがフルモデルチェンジを受けた。

先代エクストレイルは、SUVでトップの売れ行きを維持してきた。今回のフルモデルチェンジでは、これまで支持されてきた走破性や使い勝手などの部分をしっかり継承し、同時に新たに採用する電子制御によって走行性能を高めたり、あるいは新開発エンジンの搭載で環境性能を高めるなどの改良を図ってきた。

新型エクストレイルは、日産 がコモン・モジュール・ファミリーという新たな開発手法を採用した最初の車種となった。これはフォルクスワーゲン のMQBと似た部分のあるモジュール開発手法で、日産車ではアメリカ向けのローグとヨーロッパ向けのキャッシュカイが同時進行で開発された。

欧米向けのクルマと同時開発したためか、全幅が1800mmを超えてしまったのはやや残念なところ。国内では1800mm以内が望ましい。逆に開発の共通化によって、装備や仕様を向上させながら、も価格設定が抑えられたのは歓迎すべきだ。

外観デザインは、従来のモデルに比べると乗用車的な感覚になった印象。本格派クロカンらしいイメージから、やや軟派なイメージになったともいえ、デザインに関しては賛否があるようだ。個人的にはすっきりした現代的な良いデザインだと思う。

インテリアも無骨なSUV感覚ではなく、ソフトパッドの採用などで乗用車感覚でまとめられると同時に、シートやフロア、2段式のラゲッジボードなどに防水仕様が施され、アウトドアでのタフな使い勝手を高めている。

日産エクストレイル ヘッドライト、グリル
日産エクストレイル テールレンズ
日産エクストレイル
日産エクストレイル

 

 

 

 

 

エンジンの選択肢は2.0Lのみだが、燃費・動力性能に不満無し。さらに、エクストレイル ハイブリッドの登場に期待したい!

日産エクストレイル インパネ

 新型日産エクストレイルの搭載エンジンは、ディーゼルが廃止されて新開発の2.0Lの直噴仕様のみになり、新世代のエクストロニックCVTと組み合わされた。ディーゼル エンジン搭載車は、先代モデルがそのまま継続生産される。

環境性能では、セレナ と同じ方式のアイドリングストップ機構が装着され、燃費に貢献している。強いて言うのなら、エンジンの選択肢が2.0Lガソリンエンジンのみといのが、競争力に劣る点。新型エクストレイルには、いずれハイブリッド 車を投入することが公表されている。エクストレイル ハイブリッド車が投入されれば、大幅に競争力が強化されるので期待は高まる。

ターボの付かない自然吸気エンジンながら、直噴仕様などによって動力性能を高めており、SUVとしては比較的軽く作られたエクストレイルを走らせるには十分な実力を持つ。すごく力強い走りというほどではないが、市街地から高速クルージングまで、動力性能に不満を感じるシーンはなかった。普通に良く走るクルマである。

CVTはマニュアルモード付きのM6ではないが最新の仕様とされていて、アクセルを踏み込んで加速するときには段を刻んで加速するような制御が入っている。CVTにありがちなエンジン回転と加速の違和感を解消しようとするものだ。

この制御に対しては、せっかく無段変速のCVTなのにわざわざ段差を付けるような制御をするのは矛盾しているとの声もあるが、ユーザーが走りの実感を得られるCVTになったのは確かだ。

日産エクストレイル メータ
日産エクストレイル フロントシート
日産エクストレイル リヤシート

 

 

比較的安価なエマージェンシーブレーキや、走りを支える数々の電子制御技術も高評価!

日産エクストレイル ミッション

 新型エクストレイルには、アクティブエンジンブレーキ、コーナリングスタビリティアシスト、アクティブライドコントロールといった新しい電子制御技術が採用されている。これによってより操縦安定性に優れた走りが得られるようになったのも良い点だ。

これらの機能は、装着された新型車に1台だけに乗ったのでは分かりにくい面もあるが、自然な走行フィールで性能向上が図られているのは良いことだ。

さらに、新型エクストレイルにはエマージェンシーブレーキパッケージが採用されている。これはソナーとカメラを使った簡易型の先進緊急ブレーキだが、比較的低価格なのにカメラによって人間認識ができるのが良い点だ。

試乗車には、17インチの65タイヤが装着されていた。前述の電子制御技術も含めて乗り心地は割と快適な印象だった。タイヤのブランドは横浜ゴムのジオランダーで、オフロードにも対応できると同時に、ブルーアーステクノロジーによって燃費にも優れるタイヤである。

日産エクストレイル ラゲッジスペース
日産エクストレイル ラゲッジスペース
日産エクストレイル ラゲッジスペース

 

 

日産エクストレイル価格、燃費、スペック、画像など

日産エクストレイル エンジン

■日産エクストレイル価格
・2WD(FF)
20X 2列 2,249,100円
20X 3列 2,319,450円
20X"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 2列 2,326,800円
20X"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 3列 2,397,150円
・4WD
20S 2列 2,259,600円
20X 2列 2,449,650円
20X 3列 2,520,000円
20X"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 2列 2,527,350円
20X"エマージェンシーブレーキ パッケージ" 3列 2,597,700円
20X エクストリーマーX 2列 2,649,150円
20X エクストリーマーX 3列 2,719,500円
20X エクストリーマーX "エマージェンシーブレーキ パッケージ" 2列 2,726,850円
20X エクストリーマーX "エマージェンシーブレーキ パッケージ" 3列 2,797,200円

代表グレード 日産エクストレイル20X 2列 4WD エマージェンシーブレーキパッケージ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4,640×1,820×1,715mm
ホイールベース[mm] 2,705mm
トレッド前/後[mm] 1,575/1,575mm
車両重量[kg] 1,500kg
総排気量[cc] 1,997cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 108(147)/6000
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 207(21.1)/4400
ミッション CVT
タイヤサイズ 225/65R17
JC08モード燃費 16.0km/L
定員[人] 5人
税込価格[円] 2,527,350円
発売日 2013/12/16
レポート 松下 宏
写真 編集部
日産エクストレイル 走行
日産エクストレイル 4WD
日産エクストレイル ナビ

 

日産エクストレイル サンルーフ
日産エクストレイル テールレンズ
日産エクストレイル ホイール

 

 

 

 

 

 

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(レポート:松下 宏

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