日産エクストレイル新車情報・購入ガイド 新型3代目エクストレイル発表前の戦略的価格引き下げか? エントリーグレードが約20万円価格引き下げ! [CORISM]

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【日産】2013/06/23

2013年秋に登場予定の新型日産エクストレイル発表前の戦略的価格引き下げか?

●新型日産エクストレイル最新情報 新型エクストレイルの価格、燃費などを評価する
『動画あり!』日産エクストレイル新車情報・購入ガイドハイブリッドやクリーンディーゼルはどうした? 国内導入の新型エクストレイルは、ガソリン車のみか?

 日産 は、人気SUV であるエクストレイルの価格改定を発表。今回の価格改定は、ガソリンエンジンを搭載した4WD のエントリーグレード「20S」の価格を200万円を切る1,990,800円とした。

 現行の日産エクストレイル は、2007年にフルモデルチェンジし2代目となったモデル。リーズナブルな価格でありながら、本格的な4WD性能をもち、アウトドアスポーツを楽しむための防水ラゲッジルームなどを装備するなど使い勝手にこだわっている。搭載されるエンジンは、2Lと2.5Lのガソリンエンジンが中心。さらに、2008年にはクリーンディーゼル 車をいち早く日本の排ガス規制に合わせた導入。しかし、高価だったことや6MTのみのため、販売台数は伸び悩んだ。その後、2010年のマイナーチェンジ時に、待望の6ATを搭載したクリーンディーゼル車を投入。しかし、これも価格が高価。その後、2013年に装備を見直しにより、安価な価格設定をしたクリーンディーゼル車2.0GT Sを発売した。

 今回の日産エクストレイル20Sは、2,190,300円だったものが199,500円も安くなり1,990,800円となっている。20Sのひとつ上の上級グレード20Xの価格は2,449,650円なので、約46万円もの価格差が付くことになる。20Sと20Xの装備差は、本革巻きのステアリングやシフトノブ、インテリジェントキー、17インチアルミホイール、イモビライザーなど。シンプルに乗れればいいというのであれば、かなりお買い得な価格となる。ただし、価格引き下げは、リセールバリューも下がる可能性もあるので、短期の乗り換えではなく長く乗ることが前提になるだろう。

 なぜ、日産はこれだけの価格引き下げを行った理由は、大きく分けて2つあると予想できる。ひとつ目は、2013年秋に日産エクストレイルのフルモデルチェンジが予定されている。3代目となる新型日産エクストレイルの発売を前に、ギリギリまで現行モデルを売りたいという狙いもあるだろう。

 2つ目は、SUV販売台数ナンバー1を守りたいという狙いもあると思われる。2012年のSUV単独車種での販売台数ナンバー1は、マツダ CX-5 となった。上半期までナンバー1だった日産エクストレイルは失速し3位。ジューク が2位となっている。

 CMを中心に販売台数ナンバー1を訴求ポイントにしてきた日産にとって、2013年もマツダCX-5の躍進により販売台数ナンバー1をアピールできなくなる可能性が高い。エクストレイルのフルモデルチェンジまで、20Sのお買得モデルで販売台数を積み上げ、2013年後半に新型日産エクストレイルにバトンタッチしたい考えなのだろう。エクストレイルやジュークでナンバー1が取れなかった日産は、なんとエクストレイルにジューク、デュアリスムラーノ の販売台数まで加えて、SUV販売台数ナンバー1を訴求するほど苦しい展開となっている。

 ライバルは、CX-5だけではなくスバル フォレスター や2013年にはトヨタの新型SUV、年末にはホンダフィット ベースのSUVなどもデビュー予定なので、2013年はSUV激戦となる。当然、日産もそれを予想してのエクストレイル20Sの価格引き下げて、今のうち1台でも多く販売台数を積み上げたいという考えもあるだろう。まぁ、なんにせよ、色々な競争により、より良いクルマが安く買えるようになるのは、我々にはメリットになってうれしい結果といえる。

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(レポート:CORISM編集部

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