フォルクスワーゲン ゴルフ7新車情報・購入ガイド 燃費、価格、パフォーマンスなど、もはや隙なしの圧倒的な完成度! [CORISM]

はてなブックマークに追加 Googleブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録
【VW】2013/05/21

フォルクスワーゲンの戦略MQBを採用した最初のモデルが新型フォルクスワーゲン ゴルフ7

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
 フォルクスワーゲン は、7世代目になる新型フォルクスワーゲンゴルフ7 を発表。6月25日(火)より、発売を開始する。

 フォルクスワーゲン ゴルフは、1974年に初代が発売されて以来、6世代38年間にわたり 2,900万台以上が生産されている世界的ベストセラーのFF車。日本においても、1988年に統計を開始して以来25年間、ゴルフシリーズとして販売台数ナンバー1をキープするなど、最も親しみやすい輸入車のひとつだ。また、その完成度の高さは圧倒的。世界中の自動車メーカーが、フォルクスワーゲン ゴルフをベンチマークにして新型車を開発するものの、フォルクスワーゲン ゴルフを超える5ドアハッチバック は次世代のゴルフのみとも言われるほどだ。

 今回7世代目となる新型フォルクスワーゲン ゴルフ7は、今までにないMOBと呼ばれるフォルクスワーゲンの新しいモジュール戦略の第一弾となっている。MQBとは、モジュラー トランスバース マトリックスと呼ばれ、ブランドや車両のクラスを超えて、様々な車両コンポーネントを標準化する技術。より低コストで、多品種生産でき、よりリーズナブルな価格のクルマが手に入るという利点がある戦略だ。

 そのMQB戦略により開発されたフォルクスワーゲン ゴルフ7は、先代で高い評価を得た TSI エンジンや高剛性ボディ、サスペンションだけでなく、エアコンやインフォテイメントシステムにいたるまで新世代モジュールとしてゼロから開発された。そのため、機能と性能を格段に向上しながら、プレミアムカーに匹敵する内外装品質、クラス最高の安全装備、大幅な軽量化と燃費の向上に成功しているという。

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)

またしても、大きくなったボディサイズ

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
 新型フォルクスワーゲン ゴルフ7のボディサイズは、全長4,265x全幅1,800x全高1,460(mm)となっていて、先代ゴルフ6が全長4210×全幅1790×全高1485(mm)なので、全高が低くなった以外はわずかに大きくなっている。安全性の向上など、ボディサイズを大きくしなくてはならない要因は多々あるものの、それこそボディサイズを小さくしながら安全性や居住性をアップさせるというのが技術の見せ所なのではないだろうか。日本でも人気だったゴルフ2のボディサイズが全長4050×全幅1665×全高1415(mm)なので、徐々に大きくなってきたことが分かる。

 デザインは、いつものようにあまり変化していないように見える。しかし、それことがフォルクスワーゲン ゴルフなのだ。水平基調のグリルに太いCピラーなど、しっかりと歴代ゴルフに敬意を表し伝統を継承している。先代から大きく変えることが大きな目的となっているクルマとは明確に違う。だからこそ、長年に渡り愛されるクルマとなるのだろう。

 インパネまわりも、恐ろしいほどに機能的だ。機能系部分は、ドライバー側に傾斜させたデザインを採用。これは、フォルクスワーゲン車初となるデザインだ。

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)

エコカー減税が免税となる低燃費性能を得た2タイプの新エンジン

 新型フォルクスワーゲン ゴルフ7に搭載されるエンジンは2タイプ。1.2L TSIエンジンは、よりコンパクトになり、従来のSOHCからDOHCへ変更された。最大出力105PS と最大トルク175Nmは変更無いが、最大トルクの発生回転数は従来より低い1,400rpmからとなった。

 ハイラインに搭載する1.4L TSIエンジンは、従来のターボ+スーパーチャージャーのツインチャージャーからシングルチャージャーに変更。新たに気筒休止システム、アクティブシリンダーマネジメントシステム(ACT)を搭載し大幅な低燃費化。最大トルクは、先代モデルの240Nmを上回る250Nm/1,500-3,500rpmをアウトプットする。

 こういった新エンジンと軽量化により新型フォルクスワーゲン ゴルフ7は、ゴルフTSIトレンドラインマイスターエディションの19.0km/Lから、ゴルフとして過去最高の21.0km/L(JC08モード)を達成した。ハイラインの燃費も19.9km/Lという低燃費を達成。この結果、新型フォルクスワーゲン ゴルフ7は、エコカー減税100%(免税)を達成し、顧客に大きなメリットを提示できた。フォルクスワーゲン ゴルフの国内のライバルは、ハイブリッドプリウス なので、減税分という部分では、ついにハイブリッド車に追いついたことになる。

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)

高い安全装備をプラスしたのに、価格据え置きという戦略的価格

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
 新型フォルクスワーゲン ゴルフ7には、多くの安全装備が標準装備されている。従来からの横滑り防止装置ESP、フロントエアバッグ(運転席/助手席)、ニーエアバッグ、サイドエアバッグ(前席/後席)、カーテンエアバッグ等に加え、数々の先進安全装備がプラスされている。

「Front Assist Plus」は、ミリ波レーダーで前車との車間距離を検知し、衝突の危険が予測される際には警告音を発し、ドライバーが回避操作を行わない場合には自動で車両を減速させて衝突被害を軽減するプリクラッシュブレーキシステムだ。

 シティエマージェンシーブレーキは、時速30km/h未満で走行中の場合、前方車両との衝突の危険がある場合、自動的にブレーキを作動させ、危険を回避、あるいは追突の被害を軽減。

 プロアクティブ・オキュパント・プロテクションは、ESPの介入など、事故の可能性が高いとシステムが
検知した場合、シートベルトのテンションを高めると共にウインドーを閉じ、エアバッグの効果が最大限発揮できるように準備する。

 マルチコリジョンブレーキシステム:2次衝突のリスクを軽減するシステムで、追突時の衝撃をエアバッグセンサーが検出すると、自動で車両を 10km/h以下になるまで減速させる。

 ドライバー疲労検知システムである“Fatigue Detection System”は、ドライバーのステアリング操作や角度をモニタリングし、疲労や眠気による急なステアリング操作などを検知して警告音と警告表示で休憩を促す。

 アダプティブクルーズコントロール“ACC”(全車速追従機能付)は、クルーズコントロールにミリ波レーダーを組み合わせ、設定速度を上限に自動で加減速を行い、一定の車間距離を維持することにより、長距離走行でのドライバーの負担を大幅に減らします。(TSI コンフォートライン、TSIハイラインに
標準装備。TSI トレンドラインはオプション。)

 レーンキープアシストシステム”Lane Assist”:フロントガラス上部のカメラにより走行中の車線を監
視し、ドライバーの意図しない車線逸脱に対し自動でステアリングの補正を行う。(TSI ハイラインに標準装備。その他はオプション。)

 これらの先進予防安全装備が新たに投入されているのに、エントリーモデルであるトレンドラインの価格は249万円と据え置き。MQBの高価なのか、それとも輸入元のフォルクスワーゲン グループ ジャパンの努力なのかは不明だが、よりよいクルマがリーズナブルな価格で買えることは素晴らしいことだ。ゴルフのライバルとなる国産車は、安全装備面だけでなく、価格面や燃費でも差を付けれた。

フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)
フォルクスワーゲン ゴルフ7(VW GOLF 7)

気筒休止付きシステムを搭載した1.4Lエンジン車にエントリーモデルが欲しい!

 しかし、新型フォルクスワーゲン ゴルフ7にも難点がある。最も最先端ともいえる気筒休止システムを搭載したモデルであるハイラインが1グレードしかなく、高いレベルの安全装備などが標準となっているものの、トレンドラインより50万円も高価になっている。

 デビュー初期は、高いグレードから売れるので、ここでシッカリと収益を上げるという考え方は商売の鉄則だが、1.4Lエンジン搭載したモデルのエントリーモデルがあってもいいと思う。

 新型フォルクスワーゲン ゴルフ7のグレード選びは、どれを選んでも損がないので安心だ。エントリーモデルのトレンドラインでも、十分な装備とパフォーマンスをもつ。よりゴージャスな装備を求めるのなら、コンフォートラインとなる。また、走りの質を求めるのなら、ハイラインがオススメ。このハイラインだけが、リヤサスがスタビライザー付きの4リンクとなっていて、トレーリングアームの他の2グレードとは明確に違うフットワークをもつ。

新型フォルクスワーゲン ゴルフ7価格

・ゴルフ7 トレンドライン:2,490,000円
・ゴルフ7 コンフォートライン:2,690,000円
・ゴルフ7 ハイライン:2,990,000円

【関連記事】

(レポート:CORISM編集部

【オススメ記事】