中古車大手のガリバーインターナショナルが、フェラーリやポルシェ、メルセデス・ベンツなど超高級車を扱う専門店として、東京都港区にLIBERALA（リベラーラ）をオープンした。ガリバーにとって、この超高級車専門店は初出店となる新たなチャレンジでもり、今後の高級車マーケットの動向を探る上でのテスト店舗としの役割りも担う。

　ガリバーは、現在、多様化する顧客ニーズに対応するため、既存のガリバー店舗、アウトレット店舗、販売特化型展示施設、カテゴリー特化型店舗などの出店計画急ピッチで進めている。2018年度には、800店舗展開を進める予定だ。

　直近では、WOW!TOWNと呼ばれる大型販売店舗を次々とオープン。従来の中古車の販売手法とは異なり、「iPad」や「ライフスタイル提案型の展示方法」など新たな手法を取り入れた展示で話題を呼んでいる。

　ガリバーといえば、多くの人がイメージするのが買取専門店。顧客から買取った車両をオークション会場で迅速に売却することで「在庫リスク」を軽減し、さらに「展示コスト」を削減するローコストオペレーションの仕組みを構築し急成長した。

　しかし、国内の新車販売台数が激減、さらに保有台数までも減り続ける国内マーケットでは、買取事業だけではジリ貧となることは明確。買取った中古車を顧客に直販することで、さらなる成長を目指す方向にある。当然、買取から販売まで自社内で行われるので、一般の中古車店よりも利益は大きくなるし、顧客にもリーズナブルな価格で提供できるなどのメリットは大きい。

　今回出店した超高級車専門店リベラーラは、そういった戦略とは少し外れた位置にあるかと思いきや、実はガリバーという会社のメリットを生かしながら、今までガリバーが顧客とすることができなかった富裕層へのリーチが可能となった。

　ガリバーのスケールメリットは、年間約20万台にも及ぶ買取実績だ。それは、仕入れとも呼べる。これだけの台数があれば、他の超高級車中古車店にも負けない在庫量をイッキに確保することが可能だ。顧客となる富裕層にもメリットがあり、在庫車が多ければより自分の好みに合う超高級車を探すこともできる。また、既存の買取店舗もリベラーラで売却が可能であれば、超高級車の買取り金額も高めに設定でき、超高級車を売る顧客にもメリットが出てくる可能性も秘めている。

　ただ、多くの富裕層が新車を好む傾向があり、高年式の超高級車を欲しがるニッチ層にどれだけ売れるのかは未知数。価格なのか、サービスなのかというノウハウ不足だけでなく、既納客がいないことでのハンデもある。ある一定の期間で、そういったノウハウが得られれば、今後の超高級車店舗の水平展開も可能で、アウトレットカーから超高級車まで、すべての中古車層へのノウハウをガリバーは手に入れることができる。それは、マーケットを独占することにもつながるので、リベラーラの今後の動向には、多くの中古車店が注目していることには間違いないだろう。

住所：東京都港区東麻布１－７－７
電話番号：03－3568－7231
営業時間：10 時－19 時
定休日：未定
敷地面積：158.4 ㎡/48 坪
アクセス：
＜電車＞都営地下鉄大江戸線 赤羽橋駅赤羽橋出口より 徒歩 4 分
＜車＞首都高速芝公園出口よりクルマで 3 分

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