安全・豪華装備を簡素化し低価格化したエントリーモデル【日産フーガ ハイブリッドAパッケージ新車情報】 [CORISM]

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【日産】2011/12/16

1モータ2クラッチ式で、ダイレクトで爽快な走りを提供するFRハイブリッドセダン

日産フーガ ハイブリッドAパッケージ
 日産は、2012年2月16日より、フーガ ハイブリッドの新グレード「Aパッケージ」を発売する。このフーガ ハイブリッドAパッケージは、装備を簡素化したエントリーモデルだ。

 日産フーガ ハイブリッドは、独自の1モーター2クラッチ方式をもつFRハイブリッドシステム「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」の採用している。プリウスなどトヨタ車が2モーター式であるのに対して、1モーターにすることでコストの低減ができ、アクセル操作に対してダイレクトな反応をもつ。この1モータ式は、ポルシェやVWも採用しているが、こちらはトルクコンバーターを使うタイプ。日産はクラッチなので、同じ1モータータイプでもよりダイレクトなフィーリングなのが特徴だ。そのため、FRらしいスポーティな走りも楽しめる。

 また、搭載される電池はリーフでも搭載されているリチウムイオン電池をハイブリッド用にしたものを搭載。これらの技術により、19.0km/L(10・15モード)というクラストップレベルの低燃費を実現。ライバルのクラウンハイブリッドが15.8km/L(10・15モード)なので、約20%ほど燃費がよいことになる。

 今回追加するAパッケージは、下記の装備を削減。ベース車よりも37.8万円ほど安価な5,397,000円となった。
・パーソナルドライビングポジションメモリーシステム
・助手席パワーオットマン機構
・セーフティシールドパッケージ
・アクティブAFS
・リバース連動下向ドアミラー
・フォレストエアコン

 残念なのは、セーフティシールドパッケージが削除されてしまったことだ。フーガは日産のフラッグシップモデルでもあり、セーフティシールドパッケージは日産の安全技術の集大成的装備でもあるからだ。とくに、フーガのような高級車は、安全装備は基本性能の一部として、安全性に関与しない豪華装備の削除で価格の引き下げをしてほしいものだ。

 また、この価格はクラウンハイブリッドを十分に意識したもの。クラウンハイブリッドの価格は、540万円から。クラウンハイブリッドと価格をほぼ同じにすることで、燃費で圧倒している分をアドバンテージとして、商品力の優位性をアピールしたい狙いもある。とくに、発売が予定されている2月以降は、多くの企業の決算。法人名義での登録が多い高級車は、この時が最大のビジネスチャンスだからだ。

 さらに、2012年初頭にはレクサスGS450h(ハイブリッド)がフルモデルチェンジをする。新型レクサスGS450hの燃費は、フーガハイブリッドより劣っていた燃費を大幅に改善。10・15モードでフーガを超える20km/L以上の燃費との噂もある。ここでも、エントリーモデルの価格の安さでアピールすることも可能のだ。

 日本のセダンマーケットは、国産車はトヨタ、その他は輸入車が大半を占める。今回のフーガハイブリッドのエントリーモデルの登場で、日産セダンが復活する狼煙となるのか楽しみな1台になるだろう。

日産フーガ ハイブリッドAパッケージ

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(レポート:CORISM編集部

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