なぜか激安! ワケあり中古車を探せ!! ミニバン編 [CORISM]

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【生活・文化】2010/07/07

人気低のワケあり中古車で出費を抑える

トヨタ ヴェルファイア/日産 エルグランド フロントマスク
 新車とは異なり、中古車の価格は人気や走行距離、そして年式などによって変わってくる。たとえば同じ車種/グレードでも年式が新しかったり、走行距離が少なければ価格は高くなる。また年式/距離などが同程度でもボディカラーが人気色とそうでないのとでは値段に差が出る。つまり人気がない=ワケあり中古車となる訳だ。不人気車だからといって、装備や走行性能が劣っているというわけではない。逆に優れている点だって多い。優れたクルマをより安く手に入れる。ある意味、中古車選びの醍醐味のひとつ。こんな選び方をするだけで、より少ない予算でスマートなカーライフを送れるのだ。
 はたしてそんな条件にピッタリのクルマはあるのだろうか? ここではジャンル的には高い人気をもつミニバンに注目して、ワケあり中古車を探してみるとしよう。

車格や装備類はほぼ拮抗している

 各自動車メーカーを代表するミニバンといえば、トヨタならアルファード/ヴェルファイア、日産ではエルグランド、そしてホンダにはエリシオンがある。どの車種も7〜8人乗りのLクラスミニバンで、ボディサイズもほぼ同じだ。搭載エンジンはアルファード/ヴェルファイアは2.4リッターと3.5リッターを用意。エルグランドは2.5リッターと3.5リッター。エリシオンは2.4リッター/3リッター/3.5リッターで、こちらもほぼ横並びだ。
 その他の装備類ではスマートキーやデュアルエアコン、そして通信機能付きナビや後席用モニター、さらには両側電動スライドドアなどの快適装備はどのクルマでも選べる(グレードによって設定がない場合あり)。さらに本革シートなどの上質な装備も用意されている。
 さらに家族を乗せる機会の多いミニバンで重視される安全装備だが、横滑り防止装置やサイド&カーテンエアバッグなども標準、またはオプションで装着できる(一部の車種/グレードには設定がない場合も)。
 クルマを維持していく上で気になるのが燃費や税金などのランニングコスト。その中でも大きな負担となるのがガソリン代で、各車の燃費はどうなっているのか? アルファード/ヴェルファイアは9.1〜11.6km/l。エルグランドは8.0〜8.6lkm/l。エリシオンは8.0〜10.2km/lという数値(いずれも10・15モード燃費)。デビュー時期の古いエルグランドがやや不利ではあるが、ほぼ同等といっていいだろう。
トヨタ アルファード フロントビュー
トヨタ アルファード/ヴェルファイア インテリア
トヨタ アルファード/ヴェルファイア ツインムーンルーフ

トヨタ アルファード
インテリアの空間の広さは文句なく、サンルーフやオットマンなど、快適装備は充実している。ヴェルファイアは、アルファードよりも若いユーザーに人気がある。

日産 エルグランド フロントビュー
日産 エルグランド インテリア
日産 エルグランド 後席用モニター

日産 エルグランド
8月にはフルモデルチェンジを控えているが、いまだに根強い人気を誇っている。後席用のモニターなども装備しており、車格にふさわしい装備が満載されている。

ホンダ エリシオン フロントビュー
ホンダ エリシオン インテリア
ホンダ エリシオン 両側電動スライドドアスイッチ

ホンダ エリシオン
Lクラスミニバンの中では、あまり人気のないエリシオン。だが両側電動スライドドアなどの装備や、燃費などの経済性では、他のライバルにも引けを取ることはない。

約80〜170万円も安い? ワケあり中古車のエリシオンがお得!

ホンダ エリシオン フロントビュー
 このように車格やスペック、そして装備類にほとんど差のない3車種だが、中古車としての人気には大きな差がある。一番人気はアルファード/ヴェルファイアで、どの年式も比較的高値をキープしている。またエルグランドはモデル末期(8月にフルモデルチェンジ予定)と言うこともあり、前期型はかなり値がこなれているが人気はあるので、やはりある程度の価格を保っている。それに対してエリシオンは新車時もそうだったが、中古車としてみてもあまり人気のないワケあり中古車となってしまっている。
 ちなみに新車時の車両本体価格はアルファード/ヴェルファイアが約300〜470万円。エルグランドは約300〜500万円。エリシオンは290〜460万円となっている。それに対し中古車相場はアルファード/ヴェルファイアが約240〜490万円。エルグランドは50〜400万円。エリシオンは70〜320万円程度だ。
 最低価格こそエリシオンよりエルグランドのほうが安いが、これはエルグランドが2002年、エリシオンが2004年デビューという年式の差によるもの。最も高い価格帯(ほぼ新車状態)のクルマで見れば、エルグランドより約80万円、アルファード/ヴェルファイアでは約170万円もエリシオンが割安になっている。すでに説明したとおり、新車時の価格帯/装備はほぼ同等なのにもかかわらず、これだけの差が人気の有無によって生じてしまうのだ。
 人気がないからといって手を抜いて造られているわけはなく、クルマとしての使い勝手や機能性には大差はない。もちろん故障が多いなど、欠陥車というのでもない。

人気がないだけで、装備&走行性はトップクラスの実力!!

 すでに書いたとおり、エリシオンはライバルのアルファード/ヴェルファイア、そしてエルグランドに対して、とくに性能や装備で劣っているわけではない。むしろホンダ独自の低床低重心プラットホームのおかげもあり、背の高い重量級ミニバンでありながら、乗用車のようなしっかり感のあるハンドリングが楽しめる。これは他のメーカーのミニバンでは、あまり見られない長所といえる。
 エリシオンは、ただ人気がないというだけで不当な評価を受けているかわいそうなクルマなのだ。「人気がない=ワケあり中古車」というだけの理由で不当な評価をされてしまっている。ワケあり中古車だからこそ中古車相場もライバルよりも低い。だがミニバンとしての性能や装備はライバルと同等、しかも走りの面などはライバルを凌駕している。むしろ総合的に見ればライバルよりも優れているとさえいえる。それだけにいいクルマを割安な価格で変えるエリシオンは、中古車としてみた場合、非常にうま味があるといえる。
 こうしたワケあり中古車は、他のジャンルや車格のクルマにもある。そうしたワケあり中古車を狙えば、家計にそれほど負担をかけることなく、スマートなカーライフが送れるのだ。

ホンダ エリシオン 走り
エリシオンは、ホンダのミニバンではお馴染みの低床低重心プラットホームを採用している。他のホンダ製ミニバンにもいえることだが、このような山道でもミニバンらしからぬ走りを味わえる。しっかりしたハンドリングはスポーツセダンのようでもあり、走りを重視する人でも不満を感じることはないはずだ。もちろんミニバンとして重要な乗り心地や高速道路での快適性もアルファードやヴェルファイア、エルグランドといったライバルと遜色はない。人気がないワケあり中古車として不当な評価を受けているが、むしろライバルを凌ぐ優れたミニバンといえるのだ。

(レポート:CORISM編集部

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