BMW i3新車情報・購入ガイド 創立100周年を記念し特別装備をまとった限定車登場 [CORISM]

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【BMW】2016/04/18

発電用エンジンを搭載したことで、電欠の心配から解放されたi3

BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)
 新型BMW は、創立100周年を記念した特別限定車の第一弾モデルとして新型EV(電気自動車)BMW i3 に「i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)」を設定し発売開始した。i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)は、40台の限定車となっている。

 BMW i3は、2014年に日本デビュー。EVのマイナス要素は、航続距離。電池をたくさん積めば、それなり航続距離は伸びるものの、重くなり電費が悪くなるなど効率が下がる。その上、電池は高価なので価格も上昇する。一定容量の電池を積む上で、電費効率を良くするためにはボディそのものを軽くしなくてはならない。そこで、i3は量産車として初めてCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)をボディの基本骨格に採用した。CFRPは、レーシングマシンなどにも使われる超軽量で高強度を持つ素材だ。このCFRPの採用により、バッテリーの重量を相殺した。さらに、CFRPによる高強度によりボディ剛性は高まり、衝突時の乗員保護性能も高いものとなった。また、重い電池はフロア下に配置。低重心化されたことで、高い運動性能も得ている。こうした先進技術によりBMW i3は、21.8kWhという十分な電池容量を持ちながらエクステンダー付モデルで1390㎏という車重を実現した。

 BMW i3の特徴は、EVでの航続距離を延ばすためにレンジエクステンダーと呼ばれる発電用エンジンがオプションで用意されていることだ。このレンジエクステンダーは、2輪車用のエンジンを流用したもので647 cc直列2気筒エンジンが搭載されている。このレンジエクステンダーがあることで、229㎞という航続距離が300㎞以上となる。燃料タンクは9Lと、あまり多くないがいざという時はガソリンは入手しやすいので頼りになる。しかし、欧州車ということもあり、なんとエクステンダーに使用するガソリンはハイオク。やや、コスト高となる。また、満充電でのコストは約270円。これの金額で229㎞という航続距離が得られる。

 さらに、i3は日本に多い立体駐車場の高さ制限1,550㎜に合わせ、欧州仕様から約30㎜全高を下げ1550㎜として導入しているのも特徴。日本マーケットでの使い勝手を十分に考えられている。

 BMW i3に搭載されているモーターは、170ps(125kw)&250Nmなのでなかなかパワフル。レンジエクステンダー装備車で、0-100km/h加速7.9秒という俊足の持ち主だ。

 低重心化されたボディと瞬発力のある走り以上に特徴的なのが、ワンペダルドライブというi3がもつドライビングテイスト。アクセルを離すと急激に回生ブレーキが働く。この回生ブレーキの効きは、速度にもよるが軽いブレーキ並み。そのため、慣れてくるとブレーキを完全に停止するとき以外使わずに済むのだ。非常に効率的なのだが、微妙なアクセル操作というドライバーに対して高いドライビングスキルを要求するので、多くの顧客に理解を得られるかどうかは微妙。

 また、インテリアにはシート、ルーフ・ライニング、フロアにリサイクル繊維(PET)が採用されるなど、環境を重視した素材が使われている。

BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)
BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)
BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)

BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)

魅力的な装備が満載だが、100周年の太っ腹感が欲しい微妙な価格設定

BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)
 今回投入されたi3セレブレーション・エディション・カーボナイトには、i3のレンジエクステンダー装着モデルにLEDヘッドライトや20インチホイール、サンプロテクションガラス、harman/kardon HiFiスピーカー・システム(360W、12スピーカー、7チャンネル・サラウンド)などが装備されている。さらに購入特典として、iPhone 6専用カーボン・ケースにharman/kardon AURA STUDIO(ホームスピーカーシステム)が用意されている。

 こうしたEVを購入するときに、やはり面倒なのが充電設備。充電設備を設置する必要がある手間もEVを買う上で面倒な点だが、i3セレブレーション・エディション・カーボナイトの購入特典には、eインストレーション(充電設備工事)無料というサービスも用意されている。

 100周年なので、こうした特別装備や購入特典を付けて、価格据え置き! と、いうのであれば、さすが100周年のBMWは太っ腹! と高く評価できるのだが、i3セレブレーション・エディション・カーボナイトの価格は598万円と、当然、ベース車より高額な価格設定になっている。ベース車に対して52万円高となった。まぁ、価格アップなりの装備といったところで、ややお買い得感はある設定だ。100周年という大きな節目なので、ここはBMWの太っ腹さに期待したいところだったが、意外と商売上手である。

BMW i3セレブレーション・エディション・カーボナイト価格、特別装備内容など

■BMW i3セレブレーション・エディション・カーボナイト価格(電気モーター + 発電用647 cc直列2気筒エンジン):5,980,000円

<BMW i3 Celebration Edition Carbonight特別装備内容>

ボディ・カラー: フルード・ブラック
LEDヘッドライト
20インチBMW iダブルスポーク・スタイリング430アロイ・ホイール
(フロント)5Jx20ホイール+155/60R20タイヤ、
(リヤ)5Jx20ホイール+175/55R20タイヤ
サンプロテクション・ガラス(リヤ・ドア・ウインドー、ラゲッジ・ルーム・サイド・ウインドー、リヤ・ウインドー)
インテリア: BMW iインテリア・デザインLOFT
フロント・シート・ヒーター(運転席&助手席)
harman/kardon HiFiスピーカー・システム(360W、12スピーカー、7チャンネル・サラウンド)
専用スペシャル・エディション・インテリア・プレート
BMW iコネクテッド・ドライブ・プレミアム
コネクテッド・ドライブ・サービス
BMWドライバー・サポート・デスク
BMW Apps
購入特典(付属品/付帯サービス)
カーボン製iPhoneカバーケース
harman/kardon AURA STUDIO(ワイヤレス・ホーム・スピーカー・システム)
自宅への充電設備(e-インストレーション)の無償設置、またはBMWサービス・インクルーシブ

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(レポート:CORISM編集部

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