スズキ ソリオ新車情報・購入ガイド クラス初!! 赤外線からミリ波へ、一段と性能進化をさせながら、安価な価格となったレーダーブレーキサポートIIを装備 [CORISM]

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【スズキ】2014/02/21

高価なミリ波を使った追突被害軽減自動ブレーキが、オプションで68,250円という安価な設定は高評価!

スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII
 スズキは、ハイト系コンパクトカーであるスズキ ソリオに、クラス初のミリ波レーダー方式による衝突被害軽減システム「レーダーブレーキサポートII装着車」をメーカーオプションで設定し発売を開始した。

 スズキ ソリオは、2010年にデビューしたコンパクトカー。全長3,710×全幅1,620×全高1,765mmというコンパクトなボディサイズをもつ。特徴的なのは、全高が高いということ。イメージ的には、ワゴンRのコンパクトカー版といった感じで、高さ方向にサイズを拡大して広さをアピールしている。さらに、5人乗りなのだが、スライドドアをもっているので使い勝手がよい。こういったハイト系コンパクトカーは数が少なくユニークな存在でもある。

 搭載されるエンジンは、1.2Lのみ。ただし、この1.2Lには2つのタイプのエンジンが存在し、少々高価なのだが25.5㎞/Lという低燃費性能を誇るデュアルジェット エンジンと、エネチャージなどを組み合わせたDJEエンジンがあり、これがお勧めだ。

 そんなスズキ ソリオに一部グレードを除き、レーダーブレーキサポートIIが装備できるようになった。スズキには、すでにワゴンRなどに搭載されているレーダーブレーキサポートがある。これは、赤外線を使ったもので、使える距離や天候など、一定の条件があり、追突被害軽減自動ブレーキも30㎞/h以下という低速で機能する。赤外線だと近くしか監視できないのが難点だが、安価な装備でることもあり、ヒット装備となっている。

 そんな赤外線を使うタイプから、レーダーブレーキサポートIIは検知可能距離が長いミリ波レーダーが採用されている。ミリ波レーダーは、比較的高額車に使われていることが多く高めの価格設定となるが、より遠くを監視できることから、より高い速度域まで追突被害軽減ができるのが特徴だ。このレーダーブレーキサポートIIの機能は、前方の車両を検知し、前方衝突警報機能、前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能、自動ブレーキ機能の3つの機能により衝突の回避、または衝突時の被害軽減を図る。先行車が走行している場合、ミリ波レーダーになったことにより約100㎞/hの速度まで対応する。

 驚きなのは、スズキ ソリオに装備されたレーダーブレーキサポートIIのオプション価格が68,250円とリーズナブルだということだ。他メーカーだとザックリ10万円くらいする装備なのだ。スズキは、今まで安全装備を軽視傾向にあったが、レダーブレーキサポート(42,000円)の投入し、この自動ブレーキの価格破壊を起こした。その結果、装着率は上がり、より安全なクルマを多く送り出し、交通安全という社会貢献をしている。今回はさらにミリ波になることで対応速度を上げ、より大きな事故になることを事前に防ぐことになる。

 ただ、微妙なのはミリ波だけだと、人を認識できない。スバルのアイサイトのようにカメラを使っていれば人間などを判断して停止することも可能なのだ。こういったことは、各社微妙にシステムが違い一長一短といった印象。色々な高精度のセンサーを追加して制御することは、現実的に可能なのだが、このクラスに装備できる価格ではなくなってしまう。そう考えると、レーダーブレーキサポートIIは今スズキができるベストな選択ということにある。こういった装備は、あるのと無いのとでは大きく違うので、まずはこういった安全装備が安く装着できるようになったことを評価したい。

 また、レーダーブレーキサポートIIには、横滑り防止装置ESPの機能を使っているので、滑りやすい路面などでの安全性能も格段に進化した。しかし、このレーダーブレーキサポートIIをオプションで装着しないと、ソリオには未だESPすら装備することができない。すでに、最近発売されている普通車には、法律で横滑り防止装置の装着が義務付けられている。法律の施行前のクルマとはいえ、せっかくなのだから、このタイミングで全車標準装備してほしい。

 このソリオのレーダーブレーキサポートII装着車には、エマージェンシーストップシグナルとESP(X-DJE、S-DJE、特別仕様車BLACK&WHITEII-DJE、BANDIT-DJEは標準装備)を搭載し安全装備を充実させた。さらに、高速走行や長距離運転を補助するクルーズコントロールシステムも装備されている。

 スズキ ソリオの選び方は、やはりレーダーブレーキサポートIIをオプションで選択することは必須となる。悩みどころは、燃費の良いDJEエンジンを選ぶか否か。DJEはSグレードで25.4㎞/L。通常のSグレードは、20.6㎞/L。価格差は約10万円。エコカー減税はDJEが免税、通常モデルが50%なので、この10万円の差はグッと縮まる。そう考えると、やはりDJEの選択がベストになりそうだ。

スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII

スズキ ソリオ価格、レーダーブレーキサポートII装備概要

スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII
■スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII装着車価格(メーカーオプション 68,250円含む)
X 2WD 1,583,400円 4WD 1,740,900円
S 2WD 1,703,100円 4WD 1,860,600円
特別仕様車BLACK&WHITEII 2WD 1,717,800円 4WD 1,869,000円
BANDIT 2WD 1,714,650円 4WD 1,872,150円

■スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII装着車価格[デュアルジェット エンジン×エネチャージ搭載](メーカーオプション 36,750円含む)
X-DJE 2WD 1,683,150円 4WD 1,809,150円
S-DJE 2WD 1,802,850円 4WD 1,928,850円
特別仕様車 BLACK&WHITEII-DJE 2WD 1,817,550円 4WD 1,937,250円
BANDIT-DJE 2WD 1,814,400円 4WD 1,940,400円

■「レーダーブレーキサポートII装着車」の特長
・「レーダーブレーキサポートII装着車」は、X、X-DJE、S、S-DJE、特別仕様車BLACK&WHITEII、BLACK&WHITEII-DJE、BANDIT、BANDIT-DJEにメーカーオプション設定。

・先進安全技術の搭載 レーダーブレーキサポートII
ミリ波レーダーにより前方の車両を検知し、衝突の回避、または衝突時の被害軽減を図る。

1.前方衝突警報機能
走行中、前方の車両と急接近し衝突の可能性がある時、ブザー音とメーター内の表示により警報を発し、運転者にブレーキ操作などを促す機能。
*作動可能速度 静止している車両に対して:車速 約5km/h~約80km/h
移動している車両に対して:車速 約5km/h~約100km/h

2.前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能
約5km/hから約100km/hで走行中、前方の車両との衝突の可能性が高い時に運転者が強くブレーキを踏むと、ブレーキアシストが作動し制動力を高め、衝突の回避、または衝突時の被害軽減を図る機能。
ブレーキアシスト作動中はブザー音とメーター内の表示により警報も発する。

3.自動ブレーキ機能
約5km/hから約30km/hの低速走行中に、前方の車両との衝突を回避できないと判断した場合に、自動的に強いブレーキをかけ、衝突の回避、または衝突時の被害軽減を図る機能。
自動ブレーキ作動中はブザー音とメーター内の表示により警報も発する。

4.エマージェンシーストップシグナル
高速走行中の急ブレーキを後続車両に知らせて注意を促す。
急ブレーキを検知した際の車両速度が約55km/h以上の場合、ハザードランプを自動で高速点滅させて後続車両に注意を促す機能。

5.ESP(R)[車両走行安定補助システム](X-DJE、S-DJE、特別仕様車BLACK&WHITEII-DJE、BANDIT-DJEは標準装備)
各種センサーで走りを監視し、タイヤのスリップや横滑りを抑制。
タイヤがスリップしそうになると、必要に応じて車輪に自動的にブレーキをかけるとともにエンジン出力をコントロールし、車両の安定走行に貢献。

6.その他装備
約45~100km/hの間で設定が可能なクルーズコントロールシステムを採用。

スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII
スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII
スズキ ソリオ レーダーブレーキサポートII

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(レポート:CORISM編集部

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